十和里山伝説「紡ぎの時計」第二十四幕 運命の軌跡
十和里山伝説「紡ぎの時計」
作者:神崎 小太郎
第二十四幕 運命の軌跡
※誤字脱字・構文など
> 根本さんの涙あふれる話に耳を傾けていたら、他人事ではなくなり胸が痛んできた。
⇒この話から視点が勇希くんにもどっているようですね。
以前も書いたのですが、視点を切り替えるときは冒頭に「情景描写」を挟むと自然ですね。
たとえば、根本さんの家の情景描写をして話が「今」に戻ってきたことを読み手に知らせる。そして勇希くん視点へ戻せば自然に視点が切り替わります。
> そのとき、突然に彼のスマホから着信音が鳴り始める。慌てふためき、根本さんが戻ってきた。
⇒ここが物語のターニングポイントにもなりますので、前に空行をひとつかふたつ入れて、強調してください。また、補助動詞の時制がおかしいですね。「着信音がなり始めて、根本さんが戻ってくる」のですから、
> そのとき、突然に彼のスマホから着信音が鳴り始めた。慌てふためき、根本さんが戻ってくる。
⇒が適切ですね。
>続いて、これまで黙っていた薫の病気のことまで根本さんに話してしまう。
⇒「話し始めた。」が最適かな。
> でも、持ち主の判明したとき、彼自身が驚いたのは事実である。
⇒「持ち主が判明したとき、」ですね。一文に格助詞「が」が重複するのは良くないのですが、ここは「持ち主が」にしないと文が成立しません。
ここは「Aとき、B」という構文になって、AとBは別文がくっついた形になります。
しかも係り受けが「持ち主が」「判明した」と「彼自身が」「驚いた」のように直接くっついているので、変えても読みづらさはありません。
> でも、持ち主が判明したとき、彼自身が驚いたのは事実である。
※寸評
『十和里山伝説』下巻を持っていたのが早川小百合さん。
名前にしろ土地にしろ、なにがしかの運命を根本さんは感じたのかもしれませんね。
勇希くんは幻の下巻に興味を持ちつつ、根本さんの過去に触れることに躊躇があるようですね。
薫さんは白血病が持ち直した「十和里山伝説」に希望を託したいのかもしれないし、同じ病だった優奈ちゃんとも共感したのかもしれませんね。
もしかすると、根本さんを通じて、神様は薫に「命をつむぐ時計」を授けようとしているのかもしれない。
と考えるとリアリティーあふれる文体に、ファンタジーがひとつ乗ることになって、より物語にリアリティーが加わります。
今日も体調不良が続いておりますので、本日はここまでに致します。
明後日水曜が通院日のため、可能なかぎり明日で第二十六幕までたどり着きたいところです。
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