十和里山伝説「紡ぎの時計」第二十二幕 家族の愛
十和里山伝説「紡ぎの時計」
作者:神崎 小太郎
第二十二幕 家族の愛
※誤字脱字・構文など
>ましてや嫁に行った娘だからなおさらだである。
⇒「なおさらだ。」「なおさらである。」のいずれかですが、著者様の文体は補助動詞が多いので、ここは「なおさらだ。」と言い切ったほうがバランスをとる意味でもよいですね。
>優しく笑って、「僕も大好きだ」と答えてしまう。
⇒ここは「答えた。」と言い切ったほうがよいですね。「答えてしまう。」だと「ついうっかりと(本音を)」という意味合いが出ます。その意味合いであれば「答えてしまう。」でもかまいません。
> そして、孫を膝にのせる彼女に約束した。
⇒「孫をのせると彼女に」かなと思いますが、この場合「彼女」が誰を指しているのか、がわかりづらいです。初見だと「孫の優奈」にかなと思いますし、少しすると「娘」にかもしれない。なので「優奈に」であれば「彼女に」でもよいのですが、「娘」であれば「娘に」と書くべきです。
>おそらくは、パッペルベルのカノンであろうか。
⇒「パッヘルベルのカノン」ですね。
>時計を返すことが賢明だと説得したらしい。
⇒「説得したいらしい。」かなと。
> その夜、また夢を見た。神々は時計を返すように最後通告してくる。もし拒否すれば、僕ら全員が死ぬことになると言った。
⇒「その夜」とはいつのことなのか。これ以前の夢を見た夜とは「別の夜」のことだとは思いますが、夢から覚めていないで文が続いてくるので、「同じ夜にまた夢を見た」ように受け取れます。ここは「次の夜」のような形で書くべきですね。もちろん、同じ夜に複数の夢を見ることもありますから、その場合はこの限りではありません。
※寸評
フリーマーケットで手に入れたのは、まさしく「命をつむぐ時計」だった。
そのことを家族は知ったが、そのために優奈ちゃんの命と引き換えにするのを拒否した。
普通に考えれば、時計にこだわることなく神々に返してしまえばよさそうですよね。
どうしてそうせず、時計にこだわったのか。フリーマーケットで見つけたときに縁を感じたのか。
このあたり、根本さんの心情が少しわかりづらいですね。
なぜ神との契約に背くことになるのか。そもそもどんな契約だったのかがわかりませんから。
そこをぼかして書く以上、ここでどういう契約なのかを書いておくと読み手に優しいです。
ただし、この後で契約の中身がきちんとわかるのであれば、ここはぼかしてもかまいません。
読み手としては、「命をつむぐ時計」に関する知識がない以上、どこかで説明してくれたら優しいなと感じます。できるなら早いうちに知りたいですね。
とくに「命は懸けずに、それでも時計は渡せない」という決断がなされていますから、なぜそこまで根本さんは時計にこだわるのか。
そこをしっかりと書いてほしいところですね。
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