十和里山伝説「紡ぎの時計」第十九幕 冬の華②

十和里山伝説「紡ぎの時計」

作者:神崎 小太郎

第十九幕 冬の華②





※誤字脱字・構文など

>言い換えれば、水滴が樹木に付着し、風に吹かれて羽毛状に凍りついたものである。

⇒単に「言い換えれば、」とすると、比喩が来るのかなと思われますので、ここは「科学的に言えば、」「科学的に言い換えれば、」とすることで「樹氷っていうのはこういうものだ」と説明することができます。





※寸評

 第十八幕で見られた根本さんの希望や願望。そこに焦りが加わっていますね。

 それが読み手を先へ先へと読ませる力になっています。

 文章も引き続き大過なく、ひじょうにリアリティーあふれる緻密な文体で物語が繰り広げられています。

 全体で三十幕+αとのことですので、物語が起承転結の「転」に当たりますよね。

 「命をつむぐ時計」に挑む根本さんの奮闘がじっくりと描かれています。

 この構成だと、再び勇希が視点保有者になったところが「結」になるのかもしれませんね。

 あえて「転」を根本さん視点にした効果が、「結」でどう終着するか。

 そこも含めての添削になりますので、とくに「結」へ移ってからが大きな山になると思います。

 少なくとも、物語としては読み応えもありますし、第十九幕もよい出来ですね。




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