魔王討伐した用済み勇者と悪役令嬢の終活

作者彩理

4章　悪役令嬢と勇者　再会する

ラキシスとユーリ

突撃お友達訪問

※誤字脱字・構文など

>　治安兵の詰め所と言っても五の城壁内はお世辞にも安全とは言えない。

⇒「この城壁内は」かなと。

>　だからって、こんな治安の悪い場所に一人で来ることを容認出来ない。

>　できないんだけど……そんなかわいい捨て犬みたいな顔をするな！

⇒「容認出来ない」「できないんだけど」は同じ「可能の否定」の意味合いで用いているので、漢字かかなかは統一したほうがよいですね。「完成する」意味合いの「できる」が漢字表記のように分かれていれば理解しやすいのですが。

>　一応身分的には平民である俺が公爵令息の身体に触れるなんて、どんな罪になるか分からんが、ユーリ様はそこは気にしていないようだった。

⇒「ユーリ様は」「そこは」と格助詞「は」が重複しています。うち「そこは」は範囲を限定する意で用いていますので、こちらを削っても文章としては成立します。

>　一応身分的には平民である俺が公爵令息の身体に触れるなんて、どんな罪になるか分からんが、ユーリ様は気にしていないようだった。

※寸評

　冒頭の文章を読んでいて、瞬時に「ラキシスの視点」とは思えませんでした。

>　「ユーリ様、何故こんな所に？」

>　俺は治安兵の詰め所を出た路上で、思わぬ人物に声を掛けられ、無防備にも名前を呼んでしまった。

　とここを読むと「視点保有者はユーリ？」と勘違いしてしまったんですね。

>「ラキシス、探したよ」

>　俺は治安兵の詰め所を出た路上で、思わぬ人物に声を掛けられた。

>「ユーリ様、何故こんな所に？」

>　無防備にも名前を呼んでしまった。

　このように分解すると、視点保有者がラキシスだと冒頭からわかります。

　視点保有者をすぐに特定できるのも、読みやすい文章の特徴ですので、まず視点保有者を確認してみてくださいませ。

　話の内容は剣の稽古から焼き鳥屋台へと移り、ラキシスとユーリのやりとりが軽く感じられるので、気を抜くとハードになりやすい本編でもバランスをとるのに役立ちますね。

　ここからソールの妹誘拐事件が起こるのかな？

　さらなる展開に期待しております。

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