王朝最後の末裔 8

彷徨える王【心理サスペンス:横溝正史ミステリ&ホラー大賞応募作品】

作者 雨 杜和orアメたぬき


最終章

王朝最後の末裔 8


https://kakuyomu.jp/works/16816927863278356267/episodes/16817139557088868415



構文と誤字脱字など

> 三人の男たちが中心にいた。

⇒ここはこのままでもよいとは思うのですが、「三人」とわかっているので「たち」はなくても伝わります。

> 三人の男が中心にいた。

⇒たとえば三人の中に女性が混じっていた。これなら「たち」を付けないと「全員男」が確定してしまうので不可欠なんです。

 でも全員男とわかっているのなら「たち」がないほうがわかりやすい。

 ですが、ここが大賞を左右するかと言われたら「否」なので、原文ママでもかまいません。



(1)> ……わたしは兄と並んで歩いている。

(2)> 塾をサボって、夏祭りに行こうと楽しんでいる。

⇒「楽しんでいる。」が「夏祭りに行こうと」を受けているので、少し食い違っているように見えます。おそらく中を抜いて「塾をサボって楽しんでいる。」が成立するのであまり違和感がないのかもしれませんが。

 ここでは、

(2’)> 塾をサボって、夏祭りへ行こうと楽しみにしている。

(2’’)> 塾をサボって夏祭りに行こう。その状況を楽しんでいる。

 だと(2’)が的確かなと思います。

 こちらも最初の指摘同様、ここが大賞を左右するかと言われたら「否」なので、原文ママでもかまいません。




※構成と展開について

 ジオンが自分の胸にナイフを突き立てた。

 もし刃が心臓に達していると救い出すのが難しくなりますね。

 レスキュー911からの指示は救急車が現場に到着するまで続きますから、失血を最小限に抑えることはおそらく可能です。あとはナイフの位置を変えずに圧迫止血できるかどうか。

 かなり厳しいですが、可能性がなくはない。

 ただ、ジオンはここですべてを終わらせたいと願っている。

 それに櫻子が抗おうとしていることを許せるかどうか。

 拒絶は即、死を意味しますから、生きたいのか死にたいのかは彼の態度ひとつかな、と見ます。

 そのあたりは明日の最終話、そして残されたエピローグで語られることになるのでしょう。

 ここまで丁寧に語ってきたことの答えが、このジオンの行動であり、そこからなにが始まるのか。終着点が始発点となって物語に広がりがもたらせるかどうか。

 このあたりが大賞を左右しそうですね。

 単にジオンを殺して終わるのか。その喪に服して独り身で生涯を終えるのか、五月端と結ばれて新たな命を宿すのか、ギリギリで生き残ったジオンと平和な土地で暮らしていくのか。

 すぐに推測される終着点からの再出発のパターンは3つ。

 このどれか、またはそれを超える連載のたたみ方をするのか。

 最終話とエピローグを期待しております。



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