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臨海22世紀

作者 長宗我部 芳親


夢見るガイノイド編

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構文と誤字脱字など

>こういうときは無駄に騒ぎ立てず、やって来るであろう暴力行為を我慢するよう予めプログラムされている。

⇒「暴力行為を我慢するよう」と書かれると痛みを感じるのかなと誤解するので、「暴力行為が終わるまで動かないよう」あたりが的確かと。



(1)> そのせいで彼の手の付け根にはアザができてしまったようだ。

(2)> 彼はワタシに包帯を巻かれている部分を見て悔しそうに嘆いている。

⇒ここは(1)が起きたのはわかるのですが、なぜ(2)の文につながるのかの説明がありません。たとえば「ワタシは内蔵されている包帯を取り出し、彼の手に巻き付ける。彼はそれを見て悔しそうに嘆いている。」のように足りない動作を補完しないと辻褄があわなくなってしまいます。



> 彼は剣幕を立てて自室へと向かった。

⇒「剣幕」は「怒っていきりたった顔つきや態度や様子」のことです。 怒ったときに立てるのは「目くじら」ですね。あまり使いたくはないのですが「彼はすごい剣幕で自室へと向かった。」のような程度を表す語を付けるのはありなのですが。



> 朝の起床時に備えてベットの前で待機し、三回の食事の際にはすぐ隣に立ち、夜間は彼が家を抜け出さないように枕元で監視しながら夜が明けるのを待ったり。

⇒「ベッド」ですね。あと「夜が明けるのを待った。」ですね。

 もし「待ったり。」にしたい場合は、「待機したり、」「隣に立ったり、」に変えないと並列を意味しなくなります。



> 三ヶ月ほど絶った、そんなある日――、

⇒「三ヶ月ほど経った、」ですね。



> 蝶々が花時計の上を遊々と飛んでいる。

⇒「ゆうゆうと飛んでいる」ですね。「遊々」は造語のようです。



> タイゾーさんはイツキ様がまだ幼子だったときから世話を担当を任されていたので、ワタシより多くのことを知っている。

⇒「世話を任されていたので、」「世話を担当していたので」のいずれかですね。



>中学生の頃までは、誰もを圧巻する善良な優等生でいらっしゃいまして」

⇒「誰もを圧倒する善良な優等生で」かなと。「圧巻する」は「圧倒する」から派生した誤用です。「圧巻」は「圧巻の優等生だった。」「優等生ぶりは圧巻だった。」のように名詞です。




>昨晩はゆっくりお休みになられましたか?

⇒二重敬語です。「お休みになりましたか?」または「休まれましたか?」ですね。「お休みになりましたか?」を可能形にするなら「お休みになれましたか?」となります。



> ワタシは彼に向かって向かって深々と頭を下げてから作業に取りかかった。

⇒「彼に向かって深々と」ですね。



> その次は掃除機を使っての部屋の清掃だ。

⇒「掃除機を使って部屋の掃除だ。」でよいように思います。「掃除機を使っての」でもあながち間違いとは言いづらいのですが。



>そして呆然自失と凝視していた。

⇒「呆然自失」はぼんやりして我を失ったさま。 呆気に取られたような状態。 「呆然」も「自失」も我を失った様子を表す表現。であり、「凝視」はひとみをこらして見ること。じっと見詰めること。です。

 つまり呆気にとられているのに、凝視しているという、ちょっと奇妙な状態になっています。「我を忘れたかのように凝視していた。」あたりにすると本意かもしれません。



>だけどよ、素性も知らねえ同級生に進められて嫌々始めた野球が俺を変えてくれたんだ」

⇒「同級生に勧められて」ですね。



「今までできなかった友達も、本音の底から親友といえるヤツも恋人も、何より野球を通じていろんな人と出会った。

⇒「本音の底」ではなく「心の底から」「心底から」あたりですね。



> もしかしたら、野球の道を父の手によって直接絶たれたことが、彼を非行に走らせた要因なのではないかと思った。

⇒「野球の道を〜断たれた」ですね。



> 今気づけば、彼は少しワタシのことを信用してくれているのかもしれない。

⇒「今思えば、」が一般的ですね。




※構成と展開について

 このアイゼンがのちのガイノイドの誰かまたはそれに関係しているアンドロイドだとすれば、この回想にも必然性が出てくるのですが、今のところはそういうものが見えませんね。次話で回想シーンが終わりとのことですので、そこでつながるのかもしれませんが。

 もしまったく関係のないアンドロイドだったり、イツキが本編に出てきたりしなかったりしたら、この回想シーンは必要なかった、と思われてしまいます。

 なにか、22世紀につながるのであればよいのですが。

 そのあたりを勘案して物語を構築していってください。



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