09
臨海22世紀
作者 長宗我部 芳親
夢見るガイノイド編
09
構文と誤字脱字など
>シャチの形をなぞらえた流線型のボディの中には、人が縦に数名乗れるほどの座席スペースが設えられている。
⇒「設えられている」と書けなくもないのですが、ちょっとまわりくどいかもしれません。単純に「備わっている。」とか「設えてあった。」としたほうが一読性が高くなります。ちなみに「設えられている」は「設える」という語り手の行動を受身に置き換えたものであるため、どんな状態なのかが瞬時に判読しづらいのです。
> 前方の席にミオンが乗り込み、後方にセーラも乗り込んだ。二人が着座するや、艇内でエンジンがかかる。
⇒「艇内でエンジンがかかる。」であえて「艇内で」が必要かどうかですね。あえて書いてしまうと「ミオンとセーラの乗り込んだ座席のあるところにエンジンがある」ように感じられてしまいます。
たとえば「待ってましたとばかりにエンジンがかかる。」のようにすれば、単に「エンジンがかかる」と書くよりも描写できますよね。
> しばらくすると、視界には巨大なサンゴ礁が広がっていた。
⇒ここは「しばらくすると、巨大なサンゴ礁が眼前に広がった。」ですね。
「しばらくすると」は時間の経過を表しています。そこに「広がっていた。」という「過去すでに終えた動作」を書いてしまうと、いつ頃にサンゴ礁の広がりが止まったのかが気になってしまいます。「広がった。」と書くとこの文を書いたところで広がりが止まったという表現になります。
> アナウンスを聞き入れてそうこうしている内に目的地へはもうすぐだ。
⇒「アナウンスを聞き入れて」にすると、「受け入れる」意味合いが出てしまいます。
「アナウンスされ、そうこうしている内に目的地はもうすぐだ。」とするのがよいでしょう。
> うぅ……、とと共に足元から崩れていくミオン。
⇒「うぅ……、と共に〜」ですね。
> アストラモスには、理性という理性が存在せず、本能的に動いているらしい。今に攻撃がやってくることなど知らず知らず一定の距離まで近づいたとき――。
⇒「理性という理性が存在せず」はもったいつけていますが単に「理性が存在せず、」を語っているだけですし、「知らず知らず一定の距離まで近づいたとき──」も「知らず知らず」が「それと気づかない間に。よくわからないまま。意識しないで」の意なので、「理性がない」のなら「それと気づくはずもないし、理解することもない」のです。
それなら「思いもせずに一定の距離まで〜」としたほうがよいでしょう。
> 取り付く島もなく粉々に砕け散った。
⇒「取り付く島もない」は「頼りとしてすがる手がかりがないこと」を意味しています。
アストラモスにはなにか頼るものがあるのでしょうか。「誰か助けて」と思いながらも、頼れるものが近くにない。それが「取り付く島もない」です。
> 船内からセーラとミオンの歓声が上がる。
⇒「救難艇」なので「艇内」ですね。
※構成と展開について
今回の活躍はオルカ型救難艇に持っていかれましたね。
人類とアンドロイド側にはこれくらいの技術力がある、ということを表しているのでしょうか。
ということで、今回はあまり直しはないですね。
展開も次回につなげるための橋渡しを担っているようですし。
今回はあくまでも橋渡しが成功しているということで、構成も言及する必要はありませんね。
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