美しい依頼人 3
彷徨える王【心理サスペンス:横溝正史ミステリ&ホラー大賞応募作品】
作者 雨 杜和orアメたぬき
第一章
美しい依頼人 3
https://kakuyomu.jp/works/16816927863278356267/episodes/16817139556846508998
構文と誤字脱字など
>「ご主人とお話しになられてはいかがでしょうか? この診断書をお見せになって」
⇒「お話になられる」は二重敬語です。「お話になる」か「話される」のいずれかですね。
もちろんこれが櫻子の口ぶりだというのであればキャラ付けのために原文ママでもかまわないのですが、弁護士なら言葉にはうるさいかなと思いまして。
>取り留めのない相談にお付き合いくださって、お疲れになられていないか心配申し上げております。
⇒ここも「お疲れになられる」で二重敬語です。「お疲れになる」か「疲れられる」のいずれかですね。二重敬語は意外と厄介なので、上流階級のしゃべり方ではよくミスするものです。
※構成と展開について
さて、口ぶりからすると綾乃が害されるか、行方不明になるかといったあたりが想定されますね。
以前作者様が「このパートは無駄に長い」とお考えだった理由がわかりました。
確かに「美しい依頼人」では肝心なことは今回になって初めて出てくるので、前2話がどうしても冗長に感じられてしまいます。
そこを櫻子のキャラ付けと依頼人・綾乃のキャラ付けに分量を割いたわけですね。
ここまでの3話が冗長だったかは、次の第4話を見てからということになります。
たとえば綾乃が害されたり行方不明になったりした場合、これまで綾乃が話したことすべてが伏線になる可能性があります。
単に依頼を取り下げただけだと、冗長だったなという印象を持つでしょう。
ということで、構成と展開としては4話目で綾乃が害されるか行方不明になるかするのが妥当なところですね。
それ以外だと、綾乃というキャラクターがただの賑やかし、櫻子の性格設定を披露するためだけのキャラクターになってしまいます。
構成としては綾乃の身になにかが起こるとよいのですが。
さて、どんな4話目となるでしょうか。
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