非公開短編で諸々割愛致します。
> そこを切り開いて作られたであろう空間に一件、ポツンと庵のような建物が建っていた。
⇒「空間に一軒」ですね。あと「建物が建っていた。」ではなく「建物が立っていた。」ですね。「建つ」は作られること、「立つ」はそこにあることの意です。
>その建物の縁側で日を浴びながら少女二人が向き合って将棋を指している。
> 一人は銀髪の少女。もう一人は金髪の少女だ。互いに下界を移す古池を他所に真剣な表情で盤面を見つめている。
⇒建物に触れた直後なので「その」は要りません。「少女二人」と書いてあるので、「銀髪の少女」「金髪の少女」の「少女」は蛇足の感があります。「少女二人が」を「二人が」にすると蛇足感は減らせます。あとは「下界を映す古池」ですね。
気になったのは「この冥界は地上界よりも高い位置にある」という認識でよろしいのでしょうか。「下界」と書くと冥界が地上界より高いところにあるということになります。意図通りならこれでかまいません。
> しかし中には当然、受け入れてもられない者もいる。
⇒「受け入れてもらえない者もいる」ですね。
>「どれどれ……学生時代に深い縁があった二人といった形かの。久しぶりに遭って意気投合しておる」
⇒「遭う」はひどい目に出くわす意です。ここでは「会う」でかまいません。約束をしていたり情感を込めるときの「会う」は「逢う」とも書きます。
>「お。お前見てみい。後日、喫茶店で再開を果たしたたみたいじゃ!! 遠目から互いにちらちらしておる……じれったいのう」
⇒「再会を果たす」ですね。
>「いや、だが返って良い雰囲気を生み出しておる。このまま、このまま‥‥おおっ、オナゴの手を握ったぞっ! よくやった!!」
⇒「かえって」はかな書きです。漢字で書くなら「却って」です。
> 金髪の少女も同じく、喜びの表情を露わにし、隣の銀髪の少女の肩にかけた。
⇒「隣の銀髪の少女の肩に○○○をかけた。」だと思います。おそらく「肩に手をかけた」でしょう。
※構成と展開について
祖神ふたりのやりとりを描写していて、とても面白いですね。
「神の視点」をうまく物語にしたようなところがあります。
もう少し冥界の景色を見てみたいところもあるのですが、芥川龍之介『蜘蛛の糸』のように、冥界(『蜘蛛の糸』では天界ですが)はさらっと流してもよいかもしれません。
ただせっかく将棋をさせていたくらいなので、やはり少しは説明してくれると臨場感が増してよいでしょう。
物語の着想もよいですし、祖神たちの盛り上がり方も面白いし、物語としてはひじょうにうまく出来ていますね。
作者の最近の上達ぶりが顕著で、新しい物語を読むのが楽しみです。
この調子でいろいろ書いてみましょう。
受験勉強も忘れずにね(^_^)
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