第十八話 騎士庁の黒い噂
サファイアオブプリンス
作者 サファイア
第四章 聖女の騎士団
第十八話 騎士庁の黒い噂
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885438097/episodes/1177354054888147907
構文・誤字脱字等
> 騎士庁の一人の騎士が鐘を鳴らし訓練合宿がスタートする。
⇒「騎士庁の」は要らないですね。ただ説明を丁寧にしたいのであれば、あっても問題はありません。私なら書かないな、という程度です。
> 午前は、正確射撃訓練。50m離れて現れた標的を次々と当てていき、一ラウンドに制限時間三分で出来るだけ、効率よくして多くかつ正確に射撃する練習をする。
⇒先に「射撃訓練」と書いているので「射撃する練習をする」と書かなくてもよいですね。
> 午前は正確射撃訓練。50m離れたところに現れる標的へ次々と当てていき、制限時間3分でより多くかつ正確に射撃していく。
⇒ここまで省いても内容はさして変わりませんよね。言葉をもう少し信じてシンプルに表現できるようになると、サファイア様ならもっと多彩な表現も可能になるはずですよ。
> これは、目の前に現れた敵に自分が撃たれるまでに、迅速に倒す癖をつけ、どの敵を瞬時に判断し優先して倒すかという瞬間判断力を身につける。
⇒ここもちょっとわかりづらいところです。「撃たれる前に撃て」という意味なので、それがわかりやすいように少し構文を工夫します。
> 現れた敵を瞬時に判断し、撃たれる前に迅速に倒す癖をつけ、どの敵を優先して倒すのかという瞬間判断力が身につけられる。
> 三分ごとに、それぞれの生徒に着いている騎士達が、評価してラウンドごとに、スコア表に記入する。
⇒「生徒に付いている騎士達が評価して、」ですね。読点の打ち方が悪いですね。意味が切れないように読点も打ち直してみます。
> それぞれの生徒に付いている騎士達が評価して、1ラウンド3分ごとにスコア表へ記入する。
> 撃破した数、射撃速度、姿勢などが不自然になってないか、優先する敵を間違って無いかをチェックし、それを五十点満点で採点をする。
⇒4つの項目で50点満点だと配分がわかりづらいですよね。ある程度配分も書いてみてはいかがでしょうか。また評価する項目の順番もなにがしか順序をつけるとよいでしょう。
> 正しい姿勢、射撃速度、優先する敵を間違って無いかがそれぞれ十点、撃破した数が二十点の、計五十点満点で採点をする。
⇒のような形ですね。この訓練はまず的中の精度を高めるのが目的で、そこに優先順位や反応速度が入ってくる。正しい姿勢はそれほど点数に影響しないかなと思います。
> 騎士達は、担当している生徒にある一定のラウンドが終わると、改善すべき点を教えてお手本を見せ生徒達が、それを気をつけながらやる仕組みになっている。
⇒こちらも読点の入れ方がよくないですね。それと「ある一定のラウンドが終わると」と基準が存在するならそれを明記したほうがリアリティーが高まります。
> 騎士達は、担当している生徒が3ラウンドを終えると改善すべき点の手本を見せ、生徒達がそれを意識しながらやる仕組みになっている。
> 他の財閥階級の平均点は、30から40だが、谷村は、46点。
> カリーヌとマイケルとシュテルは、ほぼ満点の49点であった。
⇒平均点なのですから「他の」は要らないですね。しかも30から40だがでは、平均になっていません。ここはハッタリ込みで「38点」のように具体的な数字を上げると、それに比べて谷村は8点上だし、カリーヌとマイケルとシュテルがさらに3点上の49点なのでさらにすごいとわかりますよね。
> 財閥階級の平均点は38点。谷村は46点だったが、カリーヌとマイケルとシュテルは、ほぼ満点の49点であった。
> カリーヌが、鼻を高くて言っているのを見たシュテルは、(あんまり油断するなよ)と心の中で思い、マイケルは…
⇒「花を高くして」ですね。ここで「心の中で思い」とありますよね。つまりここはシュテルが主人公の視点です。
> 「マイケル君、このような成績を残せるのを、君を含めて3人出るとはな……私は、こうして長い間教えてきたが、こんな展開は、初めてだよ」
⇒ここ、3人への評価の言葉がすべて行頭一字下げになっています。会話文のカギカッコは行頭から書くものなので、一字下げはしないでくださいね。
ここはちょっと言いまわしがおかしいかなと思います。以下の言いまわしと比べてみてください。
> 「マイケル君、この好成績が君を含めて3人も出るとはな……長い間教えてきたが、こんな展開は初めてだよ」
> 他の生徒達は、シュテルら3人を見て羨望の眼差しで彼らを見ていた。
⇒「シュテルら3人を見て」「彼らを見ていた。」はほぼ同じものを指しているので重複していますね。「シュテルら3人」と書いておけば「彼らを」と書く必要はありません。また「を見ていた。」と書けば「を見て」は要りません。これで重複を解消できました。
> 他の生徒は、シュテルら3人を羨望の眼差しで見ていた。
⇒とすればすっきりしますよね。
> 賞賛する彼らに、ラウンズワンは、「こら! 集中しろ!」と一喝を入れ、再び再開させる。
⇒「再び」「再開させる」は「再」の字の重複です。ここは「再開させる。」だけでよいでしょう。「一喝」は名詞ではなくサ行変格活用の動詞なので「一喝し」のほうがまわりくどくなくてよいですね。あとは修飾語の位置を二パターンお見せします。どちらか好きなほうを選んでください。
ここも過去形にしています。「再開させる。」はまだ再開しておらず、これから再開しますよという意味です。「再開させた。」はこの語が出たときにはすでに再開していますよという意味です。
> 賞賛する彼らにラウンズワンは、「こら! 集中しろ!」と一喝し、訓練を再開させた。
> ラウンズワンは、「こら! 集中しろ!」と賞賛する彼らに一喝し、訓練を再開させた。
> その一方で、平均点45点でも好成績の谷村には、何も賞賛されないどころか、無視されている。
⇒「平均点45点でも好成績の谷村には」は少しおかしな言いまわしですね。
「平均点が45点と好成績の谷村は、」にしてみましょう。
> 一方で、平均点が45点と好成績の谷村は、賞賛されないどころか、無視されている。
> 訓練から、ある程度時間が、経過すると騎士から休憩の指示をする。
>騎士達は、生徒達に銃器の安全確認等やらせて、休憩に入る。
⇒「訓練から」「騎士から」と助詞「から」が重複しています。
また「騎士達は、〜、休憩に入る。」だと騎士が休憩しているように読めますよね。
「休憩の指示をする。」「休憩に入る。」だと「休憩」も重複しています。
さらに「ある程度時間が、経過すると」だとリアリティーが薄くなります。1ラウンド3分で、先ほど私が勝手に3ラウンドで指導が入るとして、1ラウンド3分プラス準備の1分を3ラウンドで指導がだいたい5分くらいかな。これを1セットとすると16分かかる計算になります。何人を同時に見ているのかを考えないといけませんが、騎士一人で4人を見ているとすれば、64分プラス入れ替わり時間にそれぞれ3分かかると考えてみます。これで73分かかることになります。するとだいたい75分くらいで休憩をとると適正かなと思われます。15分休憩すれば90分ですから、1ルーチンで一時間半という流れになります。二文に分けるとかえって重複が顕著になるので、一文に集約します。
> 騎士達は75分経つと生徒に銃器の安全確認をやらせて、休憩をとらせる。
> 休憩に入り、生徒達は、それぞれ外の空気を吸っている、クラスメート同士で談笑、ジュースを買って一息つく、一人でスマホいじっている等していた。
⇒生徒は全員外の空気を吸っているわけではないんですよね? であれば「それぞれ」の後に読点を打ちましょう。あと、それぞれがなにをしているのかをもう少しわかりやすくします。
> 休憩に入り、生徒達はそれぞれ、外の空気を吸っている者、クラスメートと談笑する者、ジュースで一息つく者、一人でスマホをいじっている者に分かれた。
⇒とこのように書くと、明確になにをしているのかがわかりやすいですよね。
> シュテルは、アーサーラウンズについて話を出すことに。
⇒ここで「アーサーラウンズについて」と書いてしまうと、会話文を読まなくてもよくなってしまいます。単に「シュテルが口を開いた。」のような短い一文で先に進めて「アーサーラウンズ」について語らせるか、いっそ省いてもよい一文です。
>それに、俺が小さい頃に会ってるからな」
⇒物語を進めるのに重要な話のような気もしますので、もう少し丁寧に書いたほうがよいかなと思います。
>それに、俺は小さい頃あの2人に会ってるからな」
⇒と書けばわかりやすいのですが、話の流れが異なるので、会話文を分けたほうがよいでしょう。
>「まぁな、俺の親父が宝石の取引の時に、あの二人が客の時に会ってる」
⇒「の時に」が二回出てきます。
>「まぁな、俺の親父が宝石の取引をしたときに、あの二人が客としてやってきた」
⇒くらいの文なら重複を回避してわかりやすくなりますよね。
> マイケルの問いに、谷村は、周りを見渡して確認をすると、3人に至近距離で近づいて来て、小声で言った。
⇒「3人に至近まで近づいて、小声で言った。」でよいですね。
>「まぁな、過去にも首席で卒業した奴は、何度いたが、そいつらは、ラウンズツー以下の役職に就いているばかりだ。首席で納め、ラウンズワンで就いた奴は、彼で始めてだ」
⇒「過去にも首席で卒業した奴は、何度いたが」ですが、毎年卒業式があるのなら、「過去に何度もいた」ではなく「毎年首席で卒業した奴らは、おおかたラウンズツー以下の役職に就いている。」という話になるはずですよね。
>「まぁな。毎年首席で卒業した奴らは、おおかたラウンズツー以下の役職に就いている。首席でラウンズワンに就いたのは、奴が初めてだ」
>「そうですか。……でも、何で過去の首席の人達は、何でラウンズワンに就けなかったのですか?」
⇒「何で」が二回出てきます。ここは先の「何で」を削ります。
>「そうですか……。でも、過去の首席の人達は、何でラウンズワンに就けなかったのですか?」
>「あぁ、最初、彼らはラウンズワンに就き満々でいたらしいが、いざとなると、ラウンズワンとしての仕事が難しく、自分の実力と全く合わないと気付いて、トップにラウンズツー以下の役職を就かせるよう志願したそうだ」
⇒ここまでの話しぶりだと「奴らは」と呼んだほうがらしいかなと思います。「ラウンズワンに就く気満々だったらしいが、」ですね。「いざとなると」というよりは「ラウンズワンの仕事ぶりを間近で見ていると、〜」と説明したほうがわかりやすいです。
>「あぁ。最初、奴らはラウンズワンに就く気満々だったらしいが、仕事ぶりを間近で見ていると、ラウンズワンの仕事は難しく、自分の実力に全く合わないと気付いて、トップにラウンズツー以下の役職を志願するのだそうだ」
>「そいつら、全世界で暗躍する組織でな、構成員が全員、若い女性で構成されていて、CSMOと始めとする様々な秘密警察などが追っているが、それでも何も分かってない」
⇒「世界で暗躍する組織」ですね。「全」は要りません。「構成員が全員、若い女性で構成されていて」は「構成」の字が重複しています。「様々な」「などが」はともに複数を指すので片方だけでだいじょうぶです。「CSMOを始めとする秘密警察などが」ですね。
>「そいつら、世界で暗躍する組織でな。構成員は全員若い女性で、CSMOと始めとする秘密警察などが追っているが、それでも何も分かってない」
⇒とここまですっきりと見やすい情報になります。
> 「その噂が立った理由というのが、CSMOと騎士庁が、奴らのシノギ壊滅する作戦をするのだが、何故か騎士庁の騎士が異様に執拗に彼らに話しかけて来てな、同じ仲間同士だから詳しい作戦情報を話すのだが、何故かシノギが消えてたりと必ず失敗するんだ」
⇒「奴らのシノギを壊滅する作戦をするのだが、」となるはずで、こうすると助詞「を」が重複します。「奴らのシノギを壊滅する作戦に打って出るのだが、」として解決します。
「異様に執拗に彼らに話しかけて来てな、」は形容動詞「異様な」「執拗な」の連用形なので助詞「に」の重複とは見ませんが、やや修飾過剰かもしれません。また連用形は直後の用言にくっつきたがるので、「異様に」は「執拗に」にくっつきたがり、「執拗に」は「話しかけて」にくっつきたいのに「彼らに」に阻まれている状態です。ここは「何故か騎士庁の騎士が彼らに異様に執拗に話しかけて来てな。」になります。しかしここでいう「彼ら」はシノギなのかCSMOなのかがはっきりしません。なので「彼ら」とせず「CSMOに」と明確にしたほうがよいでしょう。
「同じ仲間同士だから」は「同」の字の重複です。「同じ仲間だから」「仲間同士だから」のいずれかです。
「何故かシノギが消えてたりと必ず失敗するんだ」は「シノギが消えていて必ず失敗するんだ」ですね。「シノギが消えている」以外の失敗する原因があるのなら、それを併記しましょう。
>「その噂が立った理由というのが、CSMOと騎士庁が、奴らのシノギを壊滅する作戦に打って出るのだが、何故か騎士庁の騎士がCSMOに異様に執拗に話しかけて来てな、仲間同士だから詳しい作戦情報を話すのだが、何故かシノギが消えていて必ず失敗するんだ」
⇒ここまで書くとスパゲティが解けると思います。
>「必ず失敗なら……これは、どうか考えても情報を流しているしか考えようが無いわね」
⇒「必ず失敗なら……これは、どう考えても情報を流しているとしか考えようが無いわね」ですね。
>「充分、関与していると間違い無いだろう。何せ、壊滅作戦の指揮官には、CSMOの長官とアーサーラウンズ全員が担当しているからな、ほぼ確実ともいえるだろう。」
⇒「充分、関与していると見て間違い無いだろう。」ですね。「指揮官」がCSMO長官とアーサーラウンズ全員が担当していたら組織がバラバラになってしまいます。だれが司令官なのか、そして各部隊の指揮官がCSMO長官とアーサーラウンズ全員なのかでも文が変わってきます。
>「はい! 休憩時間終了です! 訓練に素早く戻って下さい!」
>
> するとラウンズツーが、休憩終了の指示を出し、生徒達が訓練に戻る。
⇒「すると」は要りません。「ラウンズツーが休憩終了の指示を出し、生徒が訓練に戻る。」でもじゅうぶんわかります。
> 彼ら4人は、互いに礼を言うと素早く訓練に戻った。
⇒「互いに礼を言うと」とあるので「彼ら4人は」は要りません。
※構成と展開について
実際に訓練が始まりましたね。細かな情報が欠けているのでややリアリティーに欠けます。時間割のとき同様、どういったタイムスケジュールになるのかを書き出すと、リアリティーのある情報を書けるので、手間を惜しまずにやりましょう。
シュテルたちと谷村とに接点が生まれたので、ここから物語が広がっていくのかな、という印象を受けますね。
やはり事前に推敲していただかないと、指摘する点が増えてしまって、私も負担ですがサファイア様もかなりの指摘を直さなければならなくなって負担になりますよね。
サファイアの推敲が、私の添削に追いついたらそのまま追い越してご自身でできる範囲の改稿をしていっていただけたらと存じます。
そのほうがサファイア様の自力も付きますしね。
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