非公開作品のためタイトル、著者名、URL等は割愛致します。(07)
ピピピピピッ。やがて朝になった。
⇒この文の前に空行が二行あるのですが、ここは「三行」です。
時間の隔たりがありますので、シーンを明確に区切ったほうが、読み手は読みやすいのです。
休み暇もなく、ひたすらキーボードをカタカタ、マウスをカチカチ動かし、いつもよりもテキパキと。
⇒「休む暇もなく、」ですね。
原則上、アスカが働いている会社では個人に当てられた仕事が終われば、帰っていいこにとなっている。
⇒「原則として、」が正しい用い方ですね。
アスカは仕事を早く終わらせて帰り、睡眠を取るつもりでいたのだろう。
自宅に戻ると手際よく寝間着に着替え、眠ってしまったのだった。三十分、一時間と眠り続けるのもいとわず、深い眠りに身を捧げた。時計が刻一刻と進む。
⇒アスカは仕事を手早く終わらせ、すぐに帰宅した。
そして手際よく寝間着に着替え、ベッド(布団)に入った。あとは深い眠りに身を委ねた。
⇒くらい端折ってもよいと思います。
まあこれは表現者としての著者様の特徴的な文章ではあるので、原文のママでもかまいません。
独自の言いまわしを持つのも、物書きとしてはたいせつなことなので。
やがてアスカは目を覚ました。
⇒ここも時間が隔たっているので、この文の前の空行は「三行」とりましょう。
目覚めたばかりの彼女がそう言ったのも、先程までいなかったはずのヒバリが顔を覗かせていたからだった。
⇒「目覚めたばかりでそう言ったのも、〜」のほうがすっきりとして読みやすいのでオススメです。ここの情報は手早く示したいところなので、書き手の味を出しているところではありませんので。
「うん、とてもよく寝れた。〜
⇒「よく寝られた。〜」ですね。「寝る」の未然形で否定の「ない」を取る形は「寝ない」です。ということは下一段活用とわかります。五段活用以外は受け身・可能活用は「-られる」となりますので「寝られる」だ正しいのです。五段活用の「死ぬ」は「死なない」なので「な行五段活用」で、こちらの場合の可能活用は「-eる」になるので「死ぬ(しNu)」+「-eる」から「しN-eる」で「死ねる」と表記します。迷ったら「〜ない」の活用で「あ段」になったら「-eる」でも可能活用にはできます。ただ、基本形は「-aれる」なので、「死なれる」が本来の活用であることも頭に入れておきましょう。
アスカはいつも七時を目安に料理を作っていた。
それまでに買い足しを済ませ、掃除をしたりなどの家事をこなしていたが、この日に限っては何一つ手を付けられていなかった。
⇒この説明だと、「いつも七時」に料理を作る。
その前に買い足しを済ませる。掃除をするなどをこなしていた。
ことになるのですが、「いつも何時起きなのか」がわからないとタイムスケジュールが浮かびません。
また部屋からスーパーまでがどのくらい近いのか、料理がどのくらいで完成するのか、といった手際もわからない。
あと、これはとても重要なのですが、この日は出社日ではないんですよね?
出社日は電車が混む前に家を出ていたはずですので、七時をこなしていた目安に料理を作っていたら、満員電車に直撃するはずですから。
ここは足りない情報を付け加え、順番を整理してみましょう。
※以下で「街灯」という単語が出てきたのですが、もしかして今は「午後8時」なのでしょうか? ヒバリが「おはよう」と言っていたので、てっきり朝の8時だと思いこんでいました。このシーンは午前8時なのか午後8時なのかを明確にしましょう。
一式を買い物かごに揃えたアスカは、レジで会計を済ませ、帰りも行きと同じく急ぎ足で自宅に直行した。
⇒ここは語順が悪いですね。
⇒買い物かごに一式揃えたアスカは、レジで会計を済ませ、行きと同じく急いで自宅へ直行した。
こうすると助詞が重複しなくなります。
助詞が重複するのは、どこか文章に無理がある証拠です。
正しい順番に並び替えると、助詞は重複しづらいですし、重複したら分を分ける工夫ができます。
動揺のあまり、アスカはぶら下げていたエコバックを落っことした。
その背中はこと静かだった。
⇒「落っことす」は関東の方言なのですが、この表現で間違いないですか? これは確認であって変更しろと言っているわけではありません。もし関東の方言だとわかって使っているのなら、この物語は関東で繰り広げられていることになって問題ありません。関西が舞台だと表現ミスになりますので、確認させてもらいました。
「こと静か」がわからずGoogleさんに聞いてみましたが出てきませんでした。
「物静か」が近いと思いますが、ちょっとここで使うべき動詞ではないようにも感じます。著者様が一般的な形容動詞・形容詞に直していただけたらと存じます。
辛うじてアスカは受け身をとった。
間もなくして起き上がり、その背中をじっと見る。
⇒後方へ押し倒され、辛うじて受け身をとったアスカは、すかさず起き上がり、その背中をじっと見る。
くらい文が続くと動作の連続感が生まれます。
ヒバリがかつてアスカに言い放った言葉が二人を繋いだ。
⇒「二人を繋いだ」がよくわかりません。ここは、
⇒ヒバリがかつてアスカに語った言葉が繋がった。
でよいと思います。
「うん。どこにでもいるような、至って普通の人のだった」
⇒「至って普通の人だった」ですね。
たった今、目の前にいる男こそがあの逃げた魂だと確証づいた。
⇒「確証づく」という言葉はGoogleさんにもなかったので、こちらも方言かなにかかなと。
「確証した」でよいと思います。
ヒバリは虫取り網を構えた。篠木は怖じた様子を微塵たりとも見せない。
⇒ここは「微塵も見せない」ですね。
軽く腕を鳴らして、立ち向かう姿勢すら見せていた。
⇒「立ち向かう姿勢すらとっていた。」にしたほうがよいですね。
近くに「見せない」があるので、動詞「見る」が近いところにあるので、できるかぎり異なる漢字の動詞に改めてください。
近くに同じ漢字があると、語彙力不足が顕著になります。
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