閉じ込められた城
ヴィトセルクの男〜血に魅せられた夜のイケメンたち〜【戦うイケメン参加作品】
雨 杜和orアメたぬき
閉じ込められた城
https://kakuyomu.jp/works/16816927860301222497/episodes/16816927860809093255
アスートのやつ。最初から、そのつもりだったに違いない、薄笑いを浮かべていやがる。
⇒「そのつもりだったに違いない。」と句点のほうが表記の意図は明確ですね。
もう5年も前だろう。
⇒今17歳じゃなかったでしたっけ?
12歳で未成年の王子が地方の領主が国王と謁見する場に臨席するのが、ちょっと思い浮かばないんですけど。
フレーヴァング王国ではそういうしきたりなのでしょうか。
たとえば嫡子でいずれ国王となるので、子供の時分から外交慣れさせようと意図してだったとか。
馬が興奮するので、遠くにつなぎ、もう一度、門まで戻った。
⇒おそらく伏線ですが、「遠くにつなぎ」というか森の中を分け入ってきたので「森の出口につなぎ」のようにある程度地理がわかると臨場感が出ますね。
アプローチを進んでいくと鼻孔が広がるような濃厚な匂いが漂ってきた。
途中から、見事に手入れされた花園になった。
⇒こう書いてしまうと「濃厚な匂いが」「途中から、見事に手入れされた花園になった」ように受け取られます。後文に主語がないので、前文の主語をそのまま引いてしまうわけですね。
後文を「やがて眼前には見事に手入れされた花園が広がった。」にするべきなんですけど、前文で「鼻孔が広がるような」とあるので「広がる」が使えない。たとえば「鼻孔を突くような濃厚な匂い」とする手もありまりすが、これだと「刺激臭」になってしまいます。漂ってくる良い香りを「
「やがて眼前には見事に手入れされた花園が広がった。」が一押しなんですけど、妥協して「先へ進んでいくと見事に手入れされた花園が出迎えた。」としてもよいかもしれません。擬人化ではありますが、「馥郁」と「広がった」を使わずに表現するには、これしか浮かびませんでした。
王子の正式名称を告げたので、執事が走り出て、地面に平伏した。小柄な男で、やはり痩せている。
⇒ヴィトセルクは「執事」を憶えていたのでしょうか。おそらく知らないのではないかと思いますので、ここでは、
⇒王子の正式名称を告げたので、小柄で痩せた男が走り出て、地面に平伏した。
とし、次文で、
⇒「私はここで執事を務めております。このような場所まで玉体をお運びいただき、光栄に存じます。ヴィトセルク殿下」
と説明したほうが自然ですね。玉体は天子や貴人に対して用いる言葉なので、少しオーバーかもしれませんが、王子に用いても問題はないでしょう。トーンを下げたければ「お体をお運びいただき、」とすると最上級の言葉遣いは避けられます。
趣味の良い絵画も壁を飾っている。庭に咲いていた赤い花が飾ってある。
⇒前文は「飾ってある」ですね。ただ後文も「飾ってある。」なのが気になります。後文を「活けてある」にすると解決しますが、それがアメ様の意図と合致するかは難しいかもしれません。その場合は後文は「飾ってある」のままにして、前文を変えるしかありませんね。
※アメ様は謎を演出するのがうまいので、ここでも複数の謎を詰めてありますね。
あとはこの姉弟をどういう存在にするのか。
そもそも5年前に城主が結婚すると王都で会った領主はどこへ行った? という話で。この姉が結婚相手? でないとするとこの弟はなぜここにいる?
といったように、大きな謎を抱えた存在ですよね。
ただ、展開のとっかかりはつかめたようなので、これでラストまで構想できたのかもしれません。
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