やばい、惚れちまいそうだ。

ヴィトセルクの男〜血に魅せられた夜のイケメンたち〜【戦うイケメン参加作品】

雨 杜和orアメたぬき

やばい、惚れちまいそうだ。


https://kakuyomu.jp/works/16816927860301222497/episodes/16816927860576399515



王家に力はなく、宰相にとって俺は未来の傀儡王という存在価値しかない。

⇒相手にとって自分のことを推し量るときに「存在価値」とは言いませんね。

 だいたいは「未来の傀儡王という存在でしかない。」ですね。自分に「価値」を付けるのはあまりありません。

 ちなみに私は「未来の傀儡王でしかない。」まで縮めてしまいます。

 ここまで削っても意味合いはほとんど変わりませんから。

 ですがアメ様の作品なのでここは「未来の傀儡王という存在でしかない。」でいいと思います。



 そのはけ口から城を抜けだし、貧民街でゴロツキたちと憂さ晴らした。

⇒「憂さを晴らした。」か「憂さ晴らしをした。」が正しいですね。

 おそらく助詞「を」の重複を避けたのでしょうけれども、ここは省略しないほうがよいですね。「憂さを晴らす」は慣用句なので、助詞「を」をとってはいますが、あまり綿密に助詞「を」の重複とは見ません。

 「そのはけ口から」もおそらく「そのはけ口で」としたかったのかなと。

⇒そのはけ口として城から抜けだし、貧民街でゴロツキたちと憂さを晴らした。

 こう書くのが自然ですが、助詞「と」が重複と思いますよね。

 この場合「とする」が慣用表現なので、助詞「と」プラスサ変動詞とは見ません。

 いずれにしても、ここでは重複を考えなくてもよい局面ではありますね。



 レヴァルとの出会いも、そんな場所だった──

⇒最後に句点「。」を打つのが正式な表記ですね。



 レヴァルが城で実権を握るフロジの落とし児と知ったのは、ずっとのちで。この時は知らなかった。

⇒一人称視点としてはかなり危ういところがある文です。

 ここは「未来」から語られていて、リアリティーを追求しやすい一人称視点では「なぜ主人公がそれを知っている」という疑問が付いて回ります。

 厳密にいえば「一人称視点を崩す」のですが、この情報をこのタイミングで出したい意図がある場合は、ある程度仕方のない表現です。

 つまりマンガ的な表現なので、一般文芸だと敬遠されやすく、ライトノベルなら受け入れられやすいと思います。

 まあ『カクヨム』内のコンテストに出品しているので、ライトノベルとしては「あり」ですね。

 ただ、こういう表現が「文芸だと推奨されない」ということだけはご理解ください。




※「カクヨムコン」のほうでは削ったとのことなので、再利用できてよかったですね。

 上記した「ライトノベルなら、ま、いっか」という表現は、意図をきちんと持って行なっているのかが鍵を握ります。

 なにも考えずに「現時点では知らなかったのだが、後々になって〜と知った。」パターンを使うと、文芸だと「構成力不足」と見られかねないので注意してくださいね。

 ライトノベルで勝負するぶんには問題ないとは思いますが。

 さらにどうやら文字数制限ありのコンテストのようですので、手短な構成となればこう書くしかないのかもしれません。

 やはり「書き手の意図」次第かな。

 それ以外は読みやすさもあって、スラスラ読める文章に仕上がっています。




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