第6章:最終話「最後の戦い」

姫と似ているからって俺が身代わり? 残念国家に嫁いで戦争に巻き込まれた翼族の愛と戦い〜弱小国家フレーヴァング王国戦記〜

/作者 雨 杜和orアメたぬき

第2部 弱小国家フレーヴァング王国戦記

第6章 ヴィトセルク

第6章:最終話「最後の戦い」


https://kakuyomu.jp/works/16816452220315287250/episodes/16816927859664162553



 彼目を閉じ、雑音を払う。

⇒「彼は目を閉じ、」でしょう。



 壁上に敵を誘いこみ、戦う兵士たちの勇士を目に焼き付けた。

⇒「戦う兵士たちの勇姿を」ですね。



 上空に舞った埃は消えると、瓦礫の山から、歩兵部隊がゾクゾクとわいてきた。

⇒おそらく「続々とわいてきた。」ですね。



 槍で馬を刺され、落馬したが、すぐ起き上がって戦う。

⇒「馬から落馬」の変形ですね。

 ここは「槍で馬を刺され、振り落とされたが、」とするのがよいでしょう。



 アスートが左肩から腕も失い、血を流しながらも、戦っている。

⇒「アスートが左肩から腕を失い、」ですね。



※いちおう現状把握とこれからの進展について語っておきます。


 1. シルフィン軍は食糧や物資に事欠く事態に陥っていた。

 2. フレーヴァング軍が城壁を崩したため大量の犠牲者を出した。

 3. 雇ったレーゲルクドレールが働いてくれない。

 4. しかもこの出征はシッゲイル公爵の独断で行なわれてもの。


 と、ここまで条件が揃っていると、シッゲイル公爵は退却するしかないですね。

 そのためには今の戦闘状態を終わらせる必要があります。

 なにをきっかけにして終わるか、という問題はありますが。


 とにかく戦闘状態が終わって、シッゲイル公爵が現状を把握したら、多くの兵を死なせた罪を問われる可能性が高いので、

 1. どんな犠牲を払っても、食糧や物資に事欠いても、必ずフレーヴァング王国を落としてメンツを保とうとする。

 2. このままでは瀕死の少数の軍に、大兵が無様に打ち減らされて、仮にフレーヴァングが勝つことになったら、シッゲイル公爵は帰る場所を失います。

 3. レーゲルクドレールはシッゲイルに肩入れはしない。

 4. シルフィン帝国は今回の大損失をシッゲイル公爵の責任とするだろうから、やはりシッゲイル公爵の帰る場所がなくなります。

 となり、少しでも母国での立ち位置をキープしたいのなら、すぐにでも撤退するしかありません。


 食糧と物資が使い果たしている場合、もうこれ以上は戦えません。

 でも大規模な犠牲を払ってしまったから、なにもせずに帰れはしない。


 ここで翼族のクロードが活躍する余地があります。

 まず上空から気づかれずにシッゲイルに剣を突きつけてシッゲイルの命とフレーヴァング王国攻略のどちらをとるかを強制する。

 もちろんクロードは剣を持っていませんから、レーゲルクドレールの差し金かもしれません。

 それでも、命が失われていくのを平然と見ていられるのであれば、レーゲルクドレールはフレーヴァング王国についてはそんなに思い入れはないのかも。

 もし犠牲が看過できないなどの理由がある場合、クロードを刺客に仕立ててシッゲイル公爵の元に送り出すはず。


 このあたりはレーゲルクドレールの本心が左右する要素ですね。

 単純にいえば、シッゲイル公爵をとるかヴィトセルク王をとるか。

 レーゲルクドレールとしてはどちらに利があるのだろうか。

 あとはシッゲイル公爵との契約次第ですね。城壁を落とすまでが契約範囲なのであれば、その後シッゲイル公爵に牙を剥いてもおかしくはない。

 レーゲルクドレールがヴィトセルク王をとる可能性はあるのです。

 マリーナの記憶を封じ込めて、彼女がヴィトセルクを愛したら記憶が戻る仕掛けをした。それなのに、戦闘で死なれては事の顛末が見られませんよね。

 だからマリーナの記憶を封じ込めた行為そのものは、レーゲルクドレールがフレーヴァング王国の側に付いても不思議はないわけです。


 少なくとも、現在の乱戦をいったん止めて、彼我の戦力差と犠牲者、食糧物資のリミットを正確に把握する時間を作れるかどうかですね。

 ここに主人公としてのクロードの働き場があるはずです。

 なんならクロードがレーゲルクドレールを説得して、強制的に戦闘状態を終了させる幻術を使う、という手もあります。


 世界最高の魔術師が、これから滅ぶ王国の王妃に記憶を封じる魔法を使う。

 そんな無駄なことをするでしょうか。放っておいてもそのうち消滅する国なのですから。

 理詰めで考えるなら、レーゲルクドレールはフレーヴァング王国側に付くべき理由にはなるんですよね。なにかが物足りなくてシッゲイルとの契約が果たされた途端にフレーヴァング側に付く。

 もちろん雇い主であるシッゲイルは、彼の実力を知っているはずですから、無理に戦いを継続するとは考えづらい。


 少なくとも食糧と物資の関係で、シルフィン軍はそんなに長期間戦えなかったはずですからね。実はシルフィン軍のほうも今日が最後のチャンスだったのかもしれない。


 と、ここまで現状を振り返ってみました。

 やはりこの現状をなんとかするには、レーゲルクドレールとクロードがなんらかの働きをするのが前提じゃないかなと。

 レーゲルクドレールにはそれをする理由がありますし、クロードは主人公としての務めを果たしていませんしね。

 このふたりの関係から、戦況は意外な方向へ進むかもしれません。

 それこそレーゲルクドレールがシッゲイルを殺して戦闘をやめさせる手もありますからね。まあ穏当なところではシッゲイルに幻術を使って恐怖を抱かせて撤退させる、という手もあります。


 この先の物語の方向性を考えるうえでの参考にしていただければと存じます。



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