失意のマリーナ妃
姫と似ているからって俺が身代わり? 残念国家に嫁いで戦争に巻き込まれた翼族の愛と戦い〜弱小国家フレーヴァング王国戦記〜
/作者 雨 杜和orアメたぬき
第一部 王族の結婚
第2章 マリーナ
失意のマリーナ妃
https://kakuyomu.jp/works/16816452220315287250/episodes/16816700426867876907
父によって城から遠いミルズガルズ州の屋敷に追い出された。
⇒助詞「に」がふたつあるので、「ミルズガルズ州の屋敷へ追い出されることとなった。」とこちらを方向にしましょう。
続く文ではアニータはまだ城を去っていないので、「追い出されることとなった」と時制を合わせています。
彼女は素直に牢に入ると父に平伏した。しかし、その目は凛として後悔など微塵も感じさせない。それがますます父を怒らせた。
⇒「三人称一元視点」として読むと、ちょっと視点が散漫としています。「三人称視点」いわゆる「神の視点」になっているのです
(1) マリーナ視点「彼女は素直に牢に入ると父に平伏した。」
(2 )マリーナ以外の視点「しかし、その目は凛として後悔など微塵も感じさせない。」
(3) 大公視点「それがますます父を怒らせた。」
となっています。
マリーナに主な視点を持たせつつ「三人称」で語るのが「三人称一元視点」です。
なので断言できるのは視点保有者の考えだけですし、見るのも聞くのも視点保有者からです。
(1) マリーナ視点「彼女は素直に牢に入ると父に平伏した。」
(2) マリーナ視点「しかし、後悔など微塵も感じさせない凛とした目で見据える。」
(3) マリーナ視点「それがますます父を怒らせたようだ。」
(3) は「ようだ」と推測の形をとってマリーナへ切り替えたのですぐわかるはずです。
(2) が難しいと思います。「後悔など微塵も感じさせない」で終わってしまうと、その評価はマリーナ以外になってしまいます。それを「見据える」で終えると動作主がマリーナに戻りますので、この文はマリーナに一元視点を持たせられるのです。「瞳を湛える」でもよいのですが、少しだけマリーナ以外の視点に近づいてしまうので、推奨は「目で見据える」です。
しかし、彼女が普通だったことは、かつて一度もなかった。
⇒「かつて」は「(打消しを伴って) 今まで一度も。ついぞ。」の意なので「一度も」を書くと意味が重複してしまいます。
⇒しかし、彼女が普通だったことは、かつてなかった。
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