物語が面白くなってきました

 午後になり、ふたたび警察から連絡がきた。

⇒「ふたたび」とありますが、警察との接点は第二話「困惑する日」において病院で会ったのみですよね。

 このときは警察から連絡が来たわけではない。

 なのにここで「ふたたび」は語彙のチョイスミスかなと思います。

 「連絡が来た」で「電話」を暗喩しているので、これはよいのですが。

 すんなり「午後になり、警察から連絡が来た。」とするか。

 心象を入れて「午後になり、印象の悪い警察から連絡が来た。」とするか。

 まぁ心象は陽菜子でないとわからないので、私のチョイスは的を射ていない可能性が高いのですが。



「大変に申し訳ないのですが、もう一度、お話を伺えますでしょうか」と、あくまでも丁寧な女性の声だった。

⇒丁寧な敬語であれば、

「大変申し訳ございませんが、もう一度、お話を伺えますでしょうか」と、あくまでも丁寧な女性の声だった。

 かなと思います。「ある」の丁寧語「ござる」は憶えておくと応用が利いて便利ですよ。

 他にも「される」を「なさる」も憶えておきましょう。



 モニター画面には私服の女性警官が立っており、警察手帳を示している。

⇒「私服の女性警官」とはひと目で判断できないはずです。

⇒モニター画面には女性が映っており、警察手帳を示している。私服警官のようだ。」

 だと思います。

 ちなみに私服警官はモニター・カメラに向かって警察手帳は示さないんじゃないかと。

 かえって目立ってしまいますし、仮に陽菜子が犯人だったら窓から逃走されかねません。

 私服警察が普通車で来ているので、周囲に知られるような真似はしないかなと。

 まぁ創作ですので、効率を考えればこれでもよいと思います。



 一緒に乗ったのは、たぶん電話をしてきた感じのいい女性。そして、男性と運転者がいた。

⇒ここで整理すると、電話をしてきた感じのいい女性。玄関まで迎えに来た私服の女性警官。男性。運転手。これで四人なんですよね。ひとりを迎えに来るにしては人数が多いかなと。

 前列に運転手と男性。後列に感じのいい女性と玄関まで迎えに来た私服の女性警官の間に挟まれた陽菜子とすれば座れなくはありませんが。

 普通車が三列シートとは考えづらいですし、ちょっと窮屈かなという印象です。

 警察が容疑者を移送するのなら、左右を挟んで座るのが一般的ですが、助手席にもうひとり乗せないような気もするんですよね。

 このへんあまり記憶が確かではありません。

 まぁ男性は事情聴取に参加しているので、見張りで押しかけてきた可能性はあります。



「担当のものがお話を伺いますので」

⇒第四話は頭のほうで「もう一度、お話を伺えますでしょうか」と書いてあるので、ちょっとくどいかなと。

「只今、担当のものがまいりますので」「すぐ担当のものがまいりますので」

 くらいに抑えると単調さが薄れると思います。



「警視庁捜査一課、え〜とね、篠崎 徹です。〜」

 ⇒「篠崎」と「徹」の間に半角スペースが入っています。

 小説賞だと一発で落とされかねないので、このスペースは確実に削除してください。

 また「丸の内署」に行って「本庁の捜査一課が出てくる」のは、よほどの事件でないと難しいですね。

 管轄内で起こった殺人事件なら、通常は所轄の刑事が担当します。

 「警視庁丸の内署捜査一課、〜」が一般的なはずです。

 まぁ本庁の捜査一課が出てくるだけの事件なのかもしれませんが。

 このあたりはアメ様の設定次第かな、と思います。

 (第五話を拝読致しましたら、本庁が出張っている事件のようですね。それでしたらここは直さなくてよいですよ)。



「胸骨の中心に強い力でナイフが刺さった場合、通常は声もでません。悶絶した状態で、ほぼほぼ即死でしょうな」

⇒「胸骨の中心」がちょっと引っかかるかなと。

 胸骨はあばら骨と大胸筋の接点にもなる胸の中心にある骨なので、これを壊して心臓までナイフが刺さるとなると、かなり強い力で貫かなくてはなりません。

 そのため女性が犯人であればナイフを横にしてあばら骨の隙間を狙って刺すのが一般的だと思います。筋肉隆々の女性でないかぎり。

 これが「ミステリーを解く鍵」となる情報なのかもしれませんが。ちょっとこの表記が気になりました。



〜お聞きしたいのだが、誰かご主人に恨みを持っていた人に心辺りは?」

⇒「心当たり」ですね。



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