波止場を離れて


https://kakuyomu.jp/works/16816452218537897016/episodes/16816452219366463353



 太陽が天頂にあるため、顔が影になって見ずらいけど。

⇒「見辛い」なので「見づらい」ですね。


 錨の上がるガラガラという音が聞こえる。

⇒初めて大きな船を見て、いかりの上がる音が識別できるのでしょうか。


鼓動が早い。

⇒「鼓動が速い」ですね。

 「早い」は始まる時間・タイミングが早い。早朝、早退、早期など。

 「速い」はスピードやピッチ、ペースが速い。剛速球、速度、快速などですね。


育った城の日々は同じことの繰り返しだった。

⇒ここは「城で育った日々は同じことの繰り返しだった。」とすれば構文は正しいのですが、ドギマギしている状態で構文どおりというのも情緒がないかもしれません。


服を着替させてもらう。

⇒「服を着せられる。」かなと。「着替えさせてもらう。」なら「え」を送りましょう。


それはみなメイドたちの仕事で、私は人形のように自分を機械的に作られる。

⇒「私は人形のように機械的に生み出される。」かなと。「作り出される。」でもよいのですが。

 ちなみにここで助詞「に」の重複を感じるかもしれませんが、「ように」「機械的に」はともに形容動詞の連用形なので、助詞「に」ではありません。



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 せっかくユーセイと巡り会えたのに、終盤がマリーナの今までの日常生活を描写していますね。

 読み手はユーセイとのやりとりを期待しているはずなのですが、肩透かしを食らっているようなものです。


 これは提案なのですが、マリーナの今までの日常生活部分を本話の冒頭に持ってこられないでしょうか。

 ここはまだユーセイを探している状況ですし、今までの私とは違うんだ、という心境も前もって示しておきたい。

 そしてここが肝ですが、ユーセイをようやく見つけて、さぁこれからふたりの時間が始まる。そういう場面を読み手は想定しているはずなのです。

 だからその欲求へ素直にシチュエーションを提供すればよい。

 第二部第二章の最初の目的はマリーナがユーセイに追いつくことです。

 それが叶ったら、読み手はなにを期待するのか。恋愛の甘々でじれったくなるようなドキドキ感なのではないでしょうか。

 さぁそのシーンが来ました! というときに過去の話をしている場合ではありませんよ。


 まぁこれは提案なので、従わなくてもかまいません。

 見つけてから情報をカットして焦らすのも恋愛小説のテクニックかもしれませんので。



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