王子は微笑みだけで魅了する
https://kakuyomu.jp/works/16816452218537897016/episodes/16816452218838469519
眠気が来るまで進めてみます。
たぶん、女たちにモテるだろう、そういう自信を感じる大人の男だ。
⇒句点で「女たちにモテるだろう。」ですね。
彼女の助言を思い出して、しとやかに腰を落として、王族への敬意をあらわした。視線を下げ、口もとに微笑を浮かべると。王子も右手をくるくると優雅に回転して礼をした。
⇒まず「〜して、〜して、〜した。」という文体ですが、意図してやっているのであればなんとか許せます。
ただ文の意味を考えると、
⇒彼女の助言を思い出し、しとやかに腰を落として王族への敬意を表した。
になりますね。
次の文はちょっとつながりが悪いかな。
⇒視線を下げ、口もとに微笑を浮かべる。王子も右手をくるくると優雅に回転して礼をした。
が適切ですね。
「お美しいとは聞いてはおりましたが、これほど美しい方とは、これは思わぬ誤算でした」
⇒「お美しい」と「美しい方」が並ぶと敬意がブレますね。また同じ言葉を二回使っているので重複も感じます。ここは「これほどの方とは」「これほどとは」とします。
また「お美しいとは」「これほど美しい方とは」で助詞「とは」が二回出てきます。これは先を「お美しいと聞いてはおりましたが、」にすれば解消します。
さらに「これは思わぬ誤算でした。」の「これは」は「これほど」の「これ」と重複していますので、「これは」を省いて「思わぬ誤算でした。」だけにしましょう。
⇒「お美しいと聞いてはおりましたが、これほどの方とは。思わぬ誤算でした」
すべてが消え失せた。
〜
ヴィトセルク王子が強引に私の左手をとったことさえも。
「マリーナ姫」と、彼が声をかけたが聞こえない。
⇒「すべてが消え失せた。」はずが、続く文ではマリーナがすべて認識してしまっていますよね。
この場面でマリーナの醒めた視線が出てくるのも変です。
ここは次のような文になるはずです。
⇒ヴィトセルク王子が私の左手をいつとったのか、話しかけられているようだがなんと言っているかわからない。
しかし、そのセクシーな声音は周囲の人びとを、すぐに飲み込み渦のなかに巻き込んだ。
⇒ここは比喩が欲しいところですね。
単に「セクシーな声音」と書くより「低音には地鳴りのような迫力があり、高音には天使のようなファルセットが響き渡る。そのセクシーな声音は〜」のような感じでしょうか。
まぁ私にはまだユーセイの声のイメージが湧いていないので、単に「セクシー」と書かれると思い浮かばないのです。近しいところでは天上の声だったり天界の声だったりしたわけですが、そのときとは歌が違いますよね。
今の曲には合っていないなとマリーナも感じている。どこがどうだから物足りないのかはまだ書かなくてもよいのですが、マリーナは天界の声こそユーセイの魅力と捉えているのかもしれない。
そこであえて「地鳴りのような迫力」と書いたわけですが。
ここでユーセイの「セクシーな声音」についてどういったものをマリーナがセクシーと感じたのか。それが知りたいところです。
それこそ「天使の声」「エンジェルボイス」なのかもしれません。
マリーナはどういう声音をセクシーと感じたのか。
その比喩があると、この一文はとても魅力的に映ります。
────────
今回も添削箇所自体は少ないですね。
ユージンの魅力は声と歌にある。
であれば、マリーナはそれにどんな魅力を感じたのか。
この後に続く伏線として機能させたほうが、声と歌に惹かれた理由を知ったときのリアクションも変わってくるはずです。
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