第4話 滅びの予言を今さあ始めよう
今日は進めるうちに進めておきます。
滅びの予言が始まりだした。ヴァンパイアが決してすることのない恋をした時から。時計の針は動き出し、そしてやがて滅びの予言が始まろうとしていた。突然滅びの実行者、ラストヴァンパイアが現れてラスクとララはそのまま弱っている二人を置き去りにして、滅びの実行が始まった。それは世界の均衡を保っていた人間とヴァンパイアが交わることが無かったのに、彼らが今回仲間になり、世界の均衡を乱したため、世界にひずみが生じて、世界の方程式が書き換えられようとしていた。それは、最初からヴァンパイアがいなかった世界に変わろうとしていた。しかし、歴史を大きく変える出来事になるため、ララとラスクは消えかかっていた。アルド、フィーネ、エイミはそんなラストヴァンパイアに、立ち向かった!
⇒いきなり出だしをダメ出しです。
まず「滅びの予言が始まりだした。」とはなにを説明したいのでしょうか。
そのあとの文章もいまひとつ理解できませんでした。句読点の違いもあるのですが、設定をうまくこなして練り上げられていないのです。
なせ「滅びの予言」なのか。普通「予言」は未来を先回りして告げることですよね。それが「始まりだした」「始まろうとしていた」はおかしいのです。
またララとラスク、それとラストヴァンパイアが同一なのか別なのかがここだけではわかりづらい。
ここに書かれている内容を私なりに読みこなして、練り上げたら次のような文章になります。
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ヴァンパイアが決してすることのない恋をした。それが始まりだった。
突然滅びの実行者、ラストヴァンパイアが現れる。ラスクとララ、弱っている二人を置き去りにして、滅びが始まる。
世界の均衡を保つために人間とヴァンパイアが交わることは無かった。なのにアルドたちはヴァンパイアを仲間とした。均衡を乱したため、世界にひずみが生じて、最初からヴァンパイアが存在しなかった世界に変わろうとしているのだ。
ヴァンパイアによって生み出されたララとラスクは消えかかっていた。
————————
とまぁ、このくらい情報を削ると、かえって伝えたいものが伝わりますよね。
「お兄ちゃん!きおつけて!!ただの敵じゃない、あれはヴァンパイアのようでヴァンパイアじゃないみたい。何かの残像みたいな、敵よ!」
⇒「気をつけて」ですね。
感嘆符や疑問符の後ろに全角スペースを入れてください。ただし閉じカッコ直前の場合は全角スペースは入れないようにしましょう。
とりあえず、魔法や、剣で攻撃してみたが、ラストヴァンパイアには効かない。滅びは始まり、そしてみんなを、世界を飲みこもうとしていた。
⇒「滅びは始まり」「世界を飲みこもうとしていた。」はすでに文章化されているため、蛇足です。削りましょう。
「どうか行かないで?また、私を独りぼっちにしないで、ラスク!」
⇒ここは疑問符がおかしいですね。ここは感嘆符のはずです。
「どうか行かないで! また、私を独りぼっちにしないで、ラスク!」
「ラストヴァンパイア、現れると思っていた。世界の方程式を書き換えて、滅びの予言を実行し、僕らヴァンパイアを最初からいなかったことにしようとする存在、しかし、それはさせないよ?」
⇒ここで「世界の方程式」「滅びの予言」「ヴァンパイアを最初からいなかったことにしようとする存在」と出てくるので、おそらくヴァンパイアの伝承かなにかかと思われます。であれば、この情報を持っているのは、今はラスク以外にいないはずです。
それなら、今話の頭に「滅びの予言」などと書かないほうがよいですね。このセリフを読むまでは、読み手にはなんなのかちんぷんかんぷんなので。
世界の方程式を、アルドたちの前で書き換え始めたラスクは自分が消滅しようとも、ララを守る覚悟だけは、持っていた。そして、世界の数式をラスクは一人で書き換え始めた。
⇒「世界の方程式」なのか「世界の数式」なのか。これではわかりませんね。
またラスクがそれらを「書き換え始めた」と、同じ情報を二回書いているだけです。
より短くして一文にできますよね。
「私もラスクの側で、力になりたいの!もう大丈夫よ?フィーネ、私の側についていてくれてありがとう!」
⇒「もう大丈夫よ。」でよいと思います。
滅びの予言を書き換えることはできるのか?
⇒この一文は要りませんね。これは次回を読めばわかることです。
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ちょっと「もったいつけよう」としている書き方に見えます。
また同じ内容を繰り返すだけ、という弱点もあります。
もっとシンプルに、ありのままを書くだけでじゅうぶん面白くなる素材です。
書き方が粗いので、読み手に伝えきれていないように見受けられます。
次も行けるかな?
行けるところまで行ってみますね。
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