第3話 朝倉義景はヘタレ上司で女好き

 ちょっとした点が気になったので、添削してあります。



 貴族臭プンプンの女に弱く自分に甘かった彼。

⇒「貴族臭プンプンの」がどこにかかっているのかがわかりにくいですね。

 前の記述だと「 戦国大名、朝倉義景という男はプライドが高く、雅を愛する風流な男であった。」とあるので、彼が「貴族臭プンプン」なのか。「貴族臭プンプンの女」に弱かったのか。

 「彼が」なら「貴族臭プンプンの、女に弱く自分に甘かった彼。」

 「女に」なら「貴族臭プンプンの女に弱く、自分に甘かった彼。」

 のいずれかです。


 ともかく、将軍家とも交流が深い名門朝倉家の10代目党首であった彼は、とても残念な男でもあったのだ。 

⇒「10代目当主」ですね。


 さて、歴史に仮定は愚かしいが…

⇒三点リーダーのルールですよ。


 こうした残念な党首をいただいた家臣は大きな悲劇である。

⇒同じく「当主」です。


 天正元年(1573年)、小谷城を守る浅井長政は、盟約を結んだ信長を裏切り朝倉側についてしまった。

⇒西暦を全角文字で。


 この一報を聞き、朝倉もだが、浅井長政は更にうろたえた。

「誠か」と、彼は確認した。

⇒ここで浅井長政の側に視点が移ってしまいますね。これだと「アメ」が本当に巫女で、遠く離れた場所で起きている情報が手に入るような感じになってしまいます。

 いちおう語りは「アメ」なのですが、歴史を知っている「全能感」が出てしまっているので、選考さんがここをどう評価するか。


 こうして織田、朝倉、浅井、遠くは上杉、武田、石山本願寺、毛利と、多くの間者が放たれた。

⇒ここがちょっとわかりにくいですね。

 浅井長政の語りの直後なので、「浅井が多くの間者を放った」ようにも読めます。

 その場合「浅井、」と含めているので浅井が放ったものではないのか。

 続く文章を読むと「アメ」たちに言及されているから明智光秀が放ったのか。すると光秀が主君の「織田、」にも放ったように読めます。

 そうしてから、もしかして「こうして織田、朝倉、浅井、遠くは上杉、武田、石山本願寺、毛利より、多くの間者が放たれた。」かなと判断しました。すると「毛利と」ではなく「毛利より」だ正しいですね。もしくは「毛利と。」と句点でいったん切ってしまう手もあります。



 今日の添削はここまでに致します。

 明日は散髪に行ってくるので、あまり添削が進められません。日曜日にコラムを書き終えたら、また一気に添削する予定でいます。



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