第2話 レズ烏丸麗佳との出会い
しおりが大学の二年の時だった。キャンパス内でハイブランドな服装をした、美しい女性に声をかけられた。幼い頃からの、兄たちの変態行為の影響もあり、しおりは、服装に対するオシャレや化粧などのおおよそ若い女性が気にする様な事に対して、全く関心が無かった。それでも、その女性がそう言う関連のトップクラスの雰囲気を持っているだろう事が見て取れていた。
「私、この大学の4年で、烏丸麗佳って言んだけど。」そう言って学生証を見せてきた。
「ええ・・・何か・・・」普段、比較的地味な服装で過ごしているしおりのいでたちは、黒のニットにジーイズの上着をはおり、コットンのパンツと言ういでたちであった。
「一寸、モデルになって欲しいのよ。あっそう、私、こう言う仕事もしているの。」そう言って名刺を渡された。そこには、有名なアパレル関連の会社名が書かれていた。麗佳は、改めてしおりを見て
「胸は、さらしを巻かなきゃだめかな・・・」と独り言の様に言うと
「お願い一寸来て!」そう言って、待たせてあったお抱え運転手付きの高級車に連れ込んだ。
「別に、拉致しようって訳じゃ無いからね。」
男なら、少し自分の胸を近づけて、油断をした所、急所にケリを入れれば、直ぐに逃げられる。これも変態兄達から身を守る方法として身に着けた特技でもあった。だが、相手が女であるとそうも行かないのだろうなと考えている内に、大きなビルの駐車場に付いていた。麗佳と共に、エレベーターで上階の広いオフィスに案内され、そこの応接ルームに通された。そのオフィスで働いていると思われる、数名の人が麗佳の指示で、コーヒーとカタログ類を持ってきた。
「まー、暇つぶしにそのカタログでも見ていて。」そう言って、中座すると、係の人らしき人物が、所謂、会社概要の様な事を説明し出してから数分後、麗佳が戻ってきて、スタジオの様な部屋に案内した。
「こんな感じかな。」何枚かの、男装のコンテとか写真を示してから、
「こっちに来て、さらしを巻くから。」カーテンで仕切られるブースに連れ込むと、徐にしおりの服を脱がせ始めた。
「大丈夫よ、AVとか写真撮って脅そうとか、ましてや、レイプしようって訳じゃないから。」裸にされた上半身をみて、麗佳が
「いい形してるわね。私もそれなりに手入れをしてるけど、何処かのエステか何か?」と聞いてきたので
「原因は、たぶん兄達だと思います。変態の!」しおりは、恥ずかしそうに言うと
「兄?変態?・・・」麗佳の応答に、一寸面倒な事になっちゃうなと思いながらも、血の繋がらない、双子の兄達との経緯を話していた。
「けしからん奴らだな、その辺の話、後でゆっくりと聞きたいな。」と言ってから、さらしを巻いたしおりを抱き寄せると、恋人同士の様に深いキスをしてきた。しおりは一瞬戸惑ったが、不思議とその行為を受け入れる事ができた。
その後、メイク担当と衣装担当が来て、数パターンの衣装でしおりをモデルに写真を撮った。そんな作業を後ろから、指示している麗佳が、撮影の合間に遣って来て
「東堂しおり・・・東堂て、京都の東堂家を知らない?」と聞いて来たので、しおりの居る鎌倉の東堂家と京都の東堂家の経緯を説明した。
「そうか、京都の烏丸、私の実家だが、元は呉服問屋でな、先代か先々代位から東堂とは懇意にしているん間柄なんだが、しおりちゃんの変態兄は、鎌倉の方か。今度乗り込んでお仕置きをすべきだな。」
撮影は夕方近くまで続いたので、
「今日は、突然すまなかったな、お礼と変態兄の話も聞きたいので、夕食を御馳走しよう。」
「ええー、アルバイト料も頂いてますから・・・」
「まあー遠慮するな、これも何かの縁だろうから。」と言って、ビル内の割烹店に行きすき焼きを御馳走してくれていた。麗佳はしおりが気に言った様子で、しおりのおいたちや現状に関心を持って聞き入っていた。そんな麗佳の優しさにふと気を許してしまったためか、進められていた酒の度を過ごしてしまっていた。
しおりがふと気がつくと、何処かの部屋のベットに寝かされていた。時期に麗華が来て
「目が覚めたか、一寸酒を飲ませ過ぎたか、もう終電も無いから、今夜は此処に泊まっていけ。ああーここは、ビル内にある私の部屋だ。それと、風呂は沸かしてあるから・・・下着は私のを見繕って置いてあるから使ってくれ。」そう言ってから、バスルームに案内してくれた。しおりは浴室に入った途端
「ええー、何ここは?」思わずタオルで前を隠しながら、冷静に状況を確認した。目の前には都会の夜景が全面に広がり、湯舟もガラス張りで下から丸見えの様な状況に思えたが、
(さすがに、それは無いでしょう。)と思いながら湯舟に入った。床面は鏡ばりの様で、(これもこれで何だか落ち着かないな。)そんな思いでお湯に浸かった。細かい泡のジェットとマッサージ機能が有る様なお湯の流れが、体をリラックさせてくれていた。思わず、安楽の溜息をついて、お湯の流れに身を任せた。暫くしてから、
「悪いが、一緒に入らせてもらうぞ。」と麗佳の声がしてから、ビーナスの様な裸体がそこにあった。湯舟は、二人が入っても十分な広さで、
「ああ、初めてだから驚いただろう?」
「ええ、一瞬、裸のまま外に放り出されたかと思いました。当然外からは見えないんですよね?」
「それは、如何かな・・・今頃、何処かのビルの窓で双眼鏡を覗いている奴が居るかもしれないぞ。・・・冗談だがな、私は露出狂の趣味は無いからな。」そう言ってから、麗佳はしおりに優しくキスをしてきた。それは、何時も兄達に強引に迫られる、ガサツなキスと違いしおりは、何の抵抗もなく受け入れる事が出来た。
麗佳の手が、乳房を優しくもみほぐす様に動いてから、太ももの辺りから股間に移動したときに
「ふーん、脱毛してるのか?」
「ええーと、元々、はえていないんです。うちの家系みたいで。」
「そうか、後でゆっくり見せてもらおう。」そう言いながら、深いキスをしてきた。
まるで、姉妹の様に、お互いにシャンプーをし、お互いの体を洗い合ってから、ベットに横になり抱き合っていた。麗佳は姉の様に、しおりの顔を抱いてから、
「どうだ、私のもいい形をしているだろう。私の胸は女に揉み解されているけどな。」そう言いうと、今度はしおりの胸に、麗佳の顔を埋めてから、下半身を愛撫し始めた。
「綺麗だな・・・よく変態兄貴が我慢してるな。」
「うーん、結構危ない時もありますけど、そうゆうときは、あそこをギュート握りつぶしたり、蹴飛ばしたりしてやります。」
「ふーん、それはたまらないだろうな。」
「男の急所の扱いは慣れてますから。」麗佳が思わず吹き出すと
「今度、私も教えて貰おう。最も、男には興味はないけどな。」
そんな取り留めも無い話と、麗佳の愛撫を繰り返しながら、二人は眠りについていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます