第79話 失踪
早朝、慌てた様子の
「
目をこすりながらナビーがきいた。
「いつもみたいに遊びまわっているだけじゃないわけ?」
「こんな時間に居なくなったことはないのじゃ……それに、昨夜は悲しそうな
俺は
「琉美が受け取った
琉美のムチがお尻でパチンとなって完全に目が覚めた。
「シバは私を悪者にしないと気が済まないわけ? それよりも、白虎がいないみたいだけど?」
家の周辺を探しても白虎は見つからず、面シーサーもなくなっていた。
白虎に乗りたくてかってに連れて行っただけなのではと思ったが、
「やはり、捜索せねばならぬかもしれない。首里城と
騒がしくなった首里城内で、いつでも戦いに行ける準備をしながら待機していた。
一応、白虎にテレパシーを送るとワンと返すので、安否確認をすることはできた。
それからしばらく待機していると、尚巴志のシーサー
なぜだか知らないが、背中には1年前の
「
「
「乗って下さい。移動しながら話します」
2頭のシーサーを
早朝からカマドおばーと
しかし、それが
その時、遅れてついてきていた
「お察しの通り
少し
「カマドのねーさんとケンボーがいるのなら、しばらくは大丈夫じゃな」
ナビーはケンボーの名前が出て誰よりも驚いていた。
「ケンボー!? ケンボーはカマドおばーの
「血のつながりのあるケンボーの世話をせずに、弟子を取った薄情者と思われないように、
チヨが嬉しそうに満面の笑みで答えた。
「
「だから
雑談していた俺たちに
「緊張感が足りないさー! もうすぐ
緊張感が足りないという言葉に、心臓を一瞬握られたようで苦しくなった。
数々の戦場を経験しすぎて、戦に対して緊張しなくなっていたのかもしれない。
今から向かうところは
Lv.73
HP 960/960 SP 803/803
攻撃力 876 守備力 1034 セジ攻撃力 789 セジ守備力 1010 素早さ 960
特殊能力 中二病
身代わり
特技
ヒンプンシールド Lv.10 セジオーラ Lv.9
ナビーが
追い込まれているというよりも、敵を背後に行かせないためにうまく戦っているようだったが、城壁の上に
俺たちは急いで城壁に上り、そこにいた
「ねーさん、ケンボー!
「あい! あんたも来たわけ? 王は奥に1人で行きよったさー!
「やはりのう……」
近場の敵を倒したので俺たちは集まった。
琉美は攻撃を回避してくれる白虎がいないので、俺とナビーで守りながらさらに奥に進んで行く。
俺が1人で
「ねえ、ナビー。ヌチなんとかって聞いて
「私も聞いたことがないさー。それよりも、急ぐよ!」
門の前にいた2匹の
その中心で白虎に乗った
「
「ナビー!?
ナビーの叫びと共に
囲いの一部に隙間ができたので、俺が白虎に指示を出す。
「白虎、こっちに
白虎は言われた通りに4匹の
しかし、
俺は尚巴志と合流するために白虎に指示を出したのだが、尚巴志は自らの意志で白虎から降り、
「勝手に連れ出して
「戻れるわけないさー! 何言ってるわけ?
とりあえず、琉美には白虎に乗ってもらい、目の前の
その時、体内のセジが騒ぎ出して空気が重く感じた。
元の世界で1度だけ同じ感覚を経験したことがある。
「ほう、ここまで入ってこられる奴がいるのかと思えば、
俺は、とうとう
向こうの世界で会った時よりも数段強くなっていることは、まがまがしいオーラで想像がつく。
「
「為朝様と簡単に会わせられるわけないですよ。それよりも……」
「ナビー。この姿で会うのは初めてだな。お前のもさらに成長したようでうれしいぞ! 最後の機会を与える。我の妻となれ!」
「べー!
ナビーは
近くにいた
「まあ、そうなるとは思っていたさ。これで心置きなく
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