第55話 探索とモンスター退治

「・・にしても このレーザーの剣は軽くて使いやすい

スイッチ一つで剣の刃が出て 敵を倒す レーザーだから 

剣の刃は空気みたいに軽い」

嬉しそうに手に取り レーザーの刃を出して 軽く振るう


「様になってる さすがファリ‥うふふ

あ、生体センサーの結果が出た・・と・・あ!」レーヴは微笑む


「どうした?レーヴ」


そう言って 生体センサーの結果の画面を覗きこむファリ


「・・・二〇匹以上の害のない小動物だが

一匹 大型の怪物 これはテンテリアだな・・人の倍の大きさで

動きが素早く血を吸い 肉を食らう・・・

大丈夫だ 油断しなければ 馴れてる 倒せる」


「うん 任せたよファリ 専門家・・戦士の君に任せた」

にっこりと笑うレーヴ


「お任せあれレーヴ ふふ まず こいつの駆除かな

じゃあ始めるか」ファリ


中に侵入する レーヴが内部の機械をいじり

空調設備とライトを復旧させた


「明るいな 空調設備が生きてて良かった」


「そうだねファリ 砂の中に生息する小動物達は光に弱いから 逃げ回ってる 

壊れた大きな穴から外に逃げてるのもいる・・・あ・・」


「・・人の血と肉が好物だから もう嗅ぎつけてきたか テンテリア」

レーザー剣を握り にやりと笑うファリ


「その壁の後ろにレーヴ」

「了解 ファリ」


襲い掛かってきたテンテリアの攻撃を素早く避けて

最初の一撃を加える


腕を切り落とされ 悲鳴を上げるがテンテリアは

再び脅い掛かってくる


素早く攻撃を避けるファリ

「こいつの動きは 遅いな・・ん 腹が膨れてる

小動物どもを食べ過ぎて 動きがトロくなってるのか・・ふふん」


軽々とジャンプして 上からテンテリアを斬り倒すファリ


「お見事 ファリ」

「ん・・まあな・・あ!屈めレーヴ

後ろにもう一匹いる!!」


「でええええ!!」慌てて 真後ろのテンテリアの姿を見て

言われた通り 屈むレーヴ


銃の玉を他数打ち込み よろめいたテンテリアの身体を

ファリは走り込んで来て 再びレーザー剣で斬り裂く


ドオン!大きな音をたて 斬り裂かれたテンテリアの身体が倒れ落ちる


「・・・ふう・・なんで見逃したんだろう?」

レーザー剣を振り 血の雫を振り払うファリ


「た・・多分 センターの届かない壊れた壁の中にいたか ついさっき

入り込んだんじゃ無いかな 動きが早いから・・有難うファリ 助かった」


「どういたしましてレーヴ 

そうだな・・生体センサーをONにして

ブザーが鳴る様にセットしておこう 壁の中の場合 まだ入る可能性もあるし

また侵入してくる可能性もある」


「そうだねファリ・・あ・・腰抜けた・・」


「じゃあ メインコンピュータ・ルーム 

この船の全ての操作とデータ・アーカイブのある部屋 

心臓部に行こうか?大丈夫かレーヴ」

手差し伸べて レーヴの身体を引っ張り起こす


「・・歩けるか? 抱えてもいいぞ 

荷物はリュックの中だから レーザ剣と銃は腰のベルト それにレーヴは細見だから

・・・敵が近くに来たら 速攻一時降ろすが・・」


「だ・・大丈夫 ちょっとふらつくけど・・

力持ちさんだな ファリ」少し震える声で言うレーヴ


「まあね・・大量の荷物を持つのも狩人の仕事の一つ

食用になる大型怪物と砂魚達を抱えて 数十キロ先の俺の部族の村まで

帰るのはザラだったから・・

大抵 運搬と俺の足代わりのデアンカ

(いわゆるラクダ・一部身体が機械化されてる)が 

その倒した怪物に食われたから」


「大変だったね・・あ!おい!大丈夫だってファリ!!」

動きが遅くフラフラと歩くレーヴをさっと抱え上げる・・お姫様抱っこ


「いいから 大人しく抱っこされてろ

まだフラフラしてるから」


「・・・ん 御免ねファリ」「いえいえ 大した事ないから・・ふふ」

軽く微笑むファリ

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