第4話

俺の通ってるゲーセン、すなわちホームは駅からちょっと離れた場所にある。商店街の外れにあるところなので、住宅街にポツンとあるような感じである。


しかもここ、めっっちゃメンテがいい。


しかも俺のやってる音ゲーの筐体が半個室みたいなところにあり、ゲーセン自体が過疎ってるためあまり人が来ない。つまり連コし放題叫び放題なのである。普通のゲーセンじゃ絶対にできないことがここならできるので最高なのだ。


「よし、始めます」


100円入れてスタート!!


5分後


「なんで?なんで?なんでなんでなんでなんで????」


「ぁぁぁぁぁ間違えたぁぁぁぁぁ!!!!」


5分後にはいつもこれになる。1クレ目を入れる時はあんなにもウキウキしていたのに、いざ高難易度に触れると必ずこうなる。


「はぁもう㊙️ね。こいつでもやろうかな」


俺が次に選曲したのは、このゲーム屈指でむずい曲。レベルて的にはそんなに高くないのだが、APに関してはもはや運ゲ。それほど難易度が高いのだ。


だが


「ん??は???通ったんだけど!?!?!?」


難所を通過してしまった。あとは簡単なのだが、油断はできない。


(ワンワンワンワンワンワンワンワンワンワン)


ワンある・・・!!いけ!!!!!


『ALL PERFECT‼︎』


「っっっっっやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!ふぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉksjsjskslwkhdk!!!!!」


地雷楽曲をAPしてしまった。そう、これが『なんか出た効果』である。なんとなくで選曲するとその曲のスコアがバカ上がりしたり、運良ければAPが出てしまうというやつである。つまり、俺は運を掴んだのだ!!


「...すごい」


「え?」


横から声が聞こえたのでそちらを見てみる。なんとそこにいたのは


「蜜国さん?」


「谷原くん。だよね?」


あの蜜国さんが近くにいた。

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廃音ゲーマーな俺にエンジョイ勢美少女音ゲーマーが迫る ベンベンボーさん @kanemuraorou

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