第3話

入ってきた大学の職員から諸々の説明を受けていたが、


「えーね、ここの学科は人数が少ないので、ちょっと簡単な自己紹介でもしてもらいましょうか」


は?大学で自己紹介ってするもんなの?高校ぐらいまでかと思ってたわ。でもうちの学科はまさに高校の1クラス分ほどの人数しかいないので致し方ないかもしれない。


「では左端の方より前から順番にお願いします」


左端の席にいる俺、㊙️亡。すぐに回ってきた。


「えー、谷原賢介です。趣味は歩くことと床に寝っ転がることです。好きな食べ物は二郎系とチーズ牛丼です。よろしくお願いします」


周りから小さい笑い声が聞こえてくる。


「色々と突っ込みたいところだけどチーズ牛丼って何?」


「へ?」


そこ?


「俺のソウルフードです。チーズ牛丼と言ったら俺だって言うくらい」


「いやそれはやばいだろwwwww」


大輔が突っ込んできて、他の人はヤバそうな目で見てきた。まぁ男子のほとんどはもう友達なので気にしない。女子は・・・まぁいっか。


「ありがとうございます。とりあえず、個性の強い方だね」


ありがとうございます。


それから大輔も自己紹介を終え、大輔が可愛いと言っていたあの人の番が回ってきた。


「初めまして、蜜国蘭です。趣味は買い物とゲームをすることです。好きな食べ物はタピオカミルクティーとロールアイスです。よろしくお願いします」


初々しく喋る。俺と違ってずいぶん陽キャ・・・ん?ゲーム??


「ありがとうございます。最近の若い人ってずいぶん変わった物食べるのね」


いや掘り返さないんかーいwwwww


それからオリエンテーションも終わり、その後は何もないということなので友達みんなとサイゼにきた


「やっぱチーズたっぷりドリアだろ」


「お前自己紹介にチーズ牛丼出してきた時笑ったわww」


「それなww、お前度胸あるわwwww」


「最強になれた」


「そういえば蜜国さん自己紹介で趣味がゲームって言ってたけど、どんなゲームやってんのかね」


やはり大輔も気になっていたか。


「音ゲーじゃね」


「んー。ワンあるかもな。俺もだけど、最近スマホでやる人増えてるみたいだし。つか谷原やってんの?」


「こういう者ですが」


俺の某有名なガールズバンドの音ゲーのデータを見せた。


「は?全曲AP??お前、まさかゴリライ㊙️ー?」


「最近2356ビームが止まんなくて家の壁破壊したわ」


「お前やべーよwwwww」


それで他の友達も同じ音ゲーをやっていたみたいで、いつの間にか音ゲー同好会みたいな感じになった。


「じゃあな」


飯食ってから2時間ぐらいくっちゃべってたら店員さんから『お皿下げますね〜』という帰れコールをくらったのでさっさと切り上げた。


「よし、ゲいけぜ!!」


今日もホームに向かう俺がいた。

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