第2話
『今日は大学初日!!ワクワクするなぁ^_^』
なんてSNSの呟きがTLに埋まる中、俺の呟きはというと
『今からダに行く』
『ダッッッッッダッッッッッッ』
明らかに身内しか分からないような呟き。ところがどっこい身内にも俺にも意味がわからない。呟いている本人が意味わからないと言っているくらいなのでもうこれは末期。
「にしても今日から大学とかきつめ漱石さんなんだが」
先程呟いたように、俺もついに大学生デビュー。と言っても入学式は済ませてあるのだが、誰にも話さずに帰ったので友達ができるか心配だった。
「ついに着いちゃいました。やったー」
大学は俺が一人暮らししているアパートから歩いて5分くらいにあるのであっという間に着いてしまった。
「えっと俺の学科は...あった、2階か」
掲示板を見て自分の学科の教室へ行く。2階なのでこちらも早く着いてしまった。扉は開けっぱなし。
「おぉ...」
人すくねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!しかも俺と同じような陰気な人しかいない。。。いやこれってもしかして、
「おはようございます。いやー朝キツくないっすか?」
「そうなんですよねー。俺も6時ぐらいに起きて2時間ぐらいかけてきたんすけど」
「マ??」
そんな感じで話しかけてゆき、5分後には、
「これ終わったらみんなで飯いかね?」
「あぁいいっすねぇ!」
「奢りかぁ、あざ!!」
「誰がそんなこと言った刺すぞ」
無事にお友達ができたとさ。まさとしまさとし。うちの学科は人が少なくアットホームな感じらしい。そのためなんとか馴染めることができた。
「お???」
「どした」
「めっちゃ可愛い子入ってきたんだが」
「ほぉ」
この女に食い気味なヤツは俺が最初に話しかけた高橋大輔。俺と同じような陰気なやつとは言ったが実際よく見るとそうでもなかった。むしろメガネ外して髪型キメれば陽キャ名乗れるんじゃね?それぐらいイケメン一歩手前なやつだ。
「ま、俺は興味ないが」
「まぁ谷原彼女いないからってそれはないっしょー」
「だってあてぃし恋愛興味ないしぃー」
「彼女できないから?」
「そう言ってんじゃん何か」
「はいアジの開き〜」
「サヨナラ」
会話を流しながらその可愛い子とやらをよく見てみる。化粧をしているからか目がぱっちりしており、肌も白くて綺麗だ。髪型は黒のショートヘアーだが、襟元をよく見てみると紫色のメッシュが入っていておしゃれだ。服装もパーカーにショートパンツとかなりカジュアルな服装。白い脚をこれでもかと露出している。
そんな陽キャの塊みたいな彼女はすぐ女子に囲まれ、楽しく会話している。
「お??谷原恋に落ちた??」
「この前スマホなら落とした」
「割れた?」
「無事安泰」
「ふぉーーーwwwww」
そうとしているうちに大学の職員が入ってきた。
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