第3話

朝起きて隣をみるとすでに乃愛はいなくて朝ごはんの用意をしてくれてるんだろう。ホントよくできた妹だ。問題はこの姉だ。


「………おい、いつまで寝たフリして俺に抱きついてるつもりだ?」


バレバレな寝たフリをしてここぞとばかりに抱きついてくるよくできなかった姉。これはもう乃愛にいいところ持ってかれたに違いない。


そう考えると少し不憫だな。俺が指摘すると


「………ちぇっ」


小さく舌打ちをしてから起き上がった。どうでもいいが姉よ。Tシャツがめくれて肌が丸出しだ。てか下着つけとらんのかよ!俺はスルーをしてから姉と一緒にリビングに降りた。


俺たちがリビングに行くと乃愛が


「おにぃ!おはよう!ご飯できてるから食べよー」


朝からなんと可愛らしい子なのだろうか。こんな子他にいない。俺はいい妹を持ったものだ。俺は愛しくなってそっと乃愛を抱きしめた。すると乃愛は顔を真っ赤にして


「あっ、ああ〜おにぃ〜〜」


といって抱きしめ返してきた。俺はシスコンなのかもしれないな。妹に彼氏できたらお兄ちゃん血を吐く自身しかないよ。そんなやり取りを見ていた残念姉もといダメ柚希は


「………乃愛ばっかりずるい!私も抱きしめろ!」


「あのな?柚希。神聖な兄と妹のやり取りに茶々を入れるなよ。」


「じゃあ!私とも神聖なやり取りして!」


「お前とは神聖にはならん。悪魔召喚にしかならんわ!」


「じゃあ悪魔召喚しろや!」


朝からうるさい19歳だ事。これが大学ではモテるとか信じるか信じないかはあなた次第です!


朝からの日常を行ったあと乃愛の料理を食べてるときに


「あ、そうだ。昨日言ってた友達連れてくるやつな?もし誘えたら今日連れてきてもいいか?早いほうが二人もいいだろ?」


と俺が言うと乃愛が


「うん。そうだね〜どうせならご飯も食べていってもらおうよ!私料理の準備するから。だから来れるってなったら連絡ちょーだい」


俺は了解といって朝食を食べ始める。さっきからずっとこっちを見てる柚希が


「………じ〜〜」


「……なに?」


「別に〜」


「あっそ。」


「ぶ〜ぶ〜ぶ〜!」


こうなった姉はめんどくさい。どんだけ悪魔召喚したかったんだよ!


ご飯を食べ終わり着替えを済ませてから俺と乃愛は家を出る。柚希は今日は講義が休みみたいなので一日家らしい。俺は家を出る前に


「……柚希、ほれ。」


といって両手を前に出して柚希を呼んだ。すると急にテンションをあげた柚希が


「うん!やるんだったら最初からしてよー!もう!すきーー!」


ギュッと抱きついてきた。乃愛は呆れ顔ながらどこか羨ましそうにしてた。その後すっかり機嫌を直した柚希を残して俺たちは家を出た。


今日どうやって誘うかなと考えながら家の鍵を締めてあるき出そうとしたら隣から乃愛が


「……おにぃ、おにぃ!」


と俺の制服の裾を引っ張りながら俺を呼ぶ。なんだと振り返るとそこには


「あっ!おはようごさいます!御主人様!」


満面の笑みで気の狂ったことを朝から言ってのけた小春に俺は顔を引き吊らせ隣の乃愛は


「えっ?ご、御主人様?えっ?なに?おにぃ?どういうこと」


妹パニック!そして兄もパニック!俺は今の状況をどうしたものかと悩んだが俺の少ない脳みそでは解決策はでてこナ〜イツ。だから俺は何を思ったのか


「ふむ、いい心がけだ。して君の今履いてるパンツは何色かえ?」


すると真正面からと真横からダブルストレート!


「ぶべらっ!」一度いってみたかったやられ音。そのまま地面に倒れた俺をみて、小春は顔を真っ赤にして


「そそそ、そういうのはまま、だ早いっていったのに!」


「パンツがみたいならいつでも言ってくれたら良かったのに!この人じゃなくて私にいってよ!バカーー!」


ふっ!人はパニックになると意味不明になる。気をつけよう。てか妹よ、なに?その理由。おにぃは本気で将来が不安だよ。


俺はゆっくり立ち上がって二人を見たあと、あっ、そうだ!ここで言えばあとからわざわざ言わなくていいからいいか。


「すまんすまん。冗談だ。そんな冗談はさておき、小春。今日家にこないか?」


するとさっきよりも顔を真っ赤ににした小春が


「ななななななななななななっ!あばばば〜わ」


とバグってしまい、乃愛は


「エ、エッチなことをするの?やだーーーーー!」


とジタバタ。え〜〜乃愛が呼べって言ったじゃん。そして小春が決意した目で俺をみて


「……………私、がんばります。」


何を頑張るのかよくわからんかったが俺はおう!と言って一緒に学校に向かう。………て、あれ?小春って俺の家なんで知ってんだろう?ま〜いいか。


二人の姿を呆然と見ていた乃愛は一度家に戻りリビングでくつろいでる姉にむかって


「えらいこっちゃーーーーー!おおおおおおにぃが童貞捨てよるでーーー!」


いきなりの妹の大声でびっくりしたが内容があとから入ってきた姉は


「はぁ?はぁーーーーーーーーーーーーー?」


と妹に負けじと大声をだし、大混乱!


そんな事を知らない雫はのんきに小春と登校中。


家では二人の姉妹が


「「戦争だ!!」」と息ピッタシで決意する!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る