第2話
今日は俺の中でトップワンの出来事でなんだかマジで夢みたいだなと考えながら歩いているといつの間にか家に着いていた。
「ただいま〜」
すると
「おにぃ!おかえり!はい!」
と愛しの我が妹、乃愛が手を広げていつものをおねだりする。
「はいは〜い」
と言って乃愛をぎゅっと抱きしめた。これを毎回する。しないとマジで口聞いてくれなくなるからなー
「はぁ〜〜おにぃ〜だいしゅき〜しゅきしゅき〜10時間振りのおにぃだよ〜…………あれ?」
いつもの甘えだがたまに大丈夫か?と心配になるほど蕩けた表情する妹だが何かを感じ取ったのか急に抱きついたまま俺の胸元に顔をこすりながら
「………おにぃ?なんか女の子の匂いがおにぃからするんだけどな〜に〜?」
まるで浮気がバレた時の彼氏の気持ちがわかった気がする。ま、彼女いたことないんだけどねー
とにかく変な汗が。ごくりと生唾を飲み込み
「あー今日仲良くなった子でさー一緒に帰っててそれで近く歩いてたからついたのかなー?」
それを聞いて乃愛はじ〜っと見ていたが抱きしめる力を強めて
「おにぃは私だけみてればいいの!むー」
可愛い奴め。俺は微笑ましくなりそっと手を乃愛の頭において優しく撫でた。乃愛は目を細めて気持ち良さそう顔になったあと
「おにぃには今日私と一緒に寝る権利を与えます!」
それ、乃愛がしたいだけじゃん!とは言えない。こんな可愛い顔をされたら、俺はありがとうございますと言ってまた撫でた。
「うんうん!じゃあご飯の用意してくるねー」
と満足げにリビングに戻っていく乃愛を見ながら自然と笑顔になるが、もし小春のことがバレたらどうなるんだろう?と思い笑顔が引っ込んだ。
ちなみに今は家族が仕事で海外に行っており家には俺と乃愛それと大学生の姉、柚希の3人だけだ。乃愛は兄大好きを全面にだしているが柚希は。
俺はとりあえず荷物などを部屋に置きに自分の部屋へと入る。すると、
「すーはぁーすーはぁー、あ〜雫の匂いやばい〜はむはむ」
そこには変態がもとい姉の柚希が俺の寝間着のTシャツを匂いそして口に咥えていた。これも日課って俺はやっぱり普通な高校生じゃなかったわ。ごめんなさい
「おい、柚希!流石に口に咥えるのはNGだ。」
俺が冷静にそう言うとびくんっ!と一度体をはねさせてからこちらをみた。Tシャツ加えながら
「はぐぅわまぐらわ」
何言ってるかわからん。ぺっ!しなさい
「………なによ!」
開き直る姉。
「何も。ただ毎度毎度で流石に洗濯めんどいし俺の着る服がなくなるだろう?」
淡々と正論を言うと柚希は
「私の咥えた服を着ればいいじゃない!私大学で結構モテるんだから!美人の姉の唾液つきTシャツなんてちょー価値があるんだから!」
と大きい胸を反らせて自慢げにそういった。
「………もういいや、何でも。とりあえず出てくれる?着替えたいし」
毎度なので俺は疲れたのもあり素っ気無い態度でそう返して姉をだそうと扉を開けると
「なによ!いつもみたいにもっと構いなさいよ!もう!このTシャツは私のにするから!いー」
といってTシャツを大事に胸に抱え歯をこちらにむけて抗議をしたあと部屋を出た。部屋を出る寸前俺とすれ違うときに柚希が一度止まり俺をくんくんしてきてから
「……ちょっとなんで雫から私と乃愛以外の女の匂いが」
デジャブ。もうそれはええねや!と強制的姉を外に出し扉を閉めた。外で何か言っていたがもう疲れた。部屋で部屋着に着替えてからドアを開けそこにはいじけてる柚希。
俺は
「まだいたんかい、ほら一緒にリビングいくよ?はい」
といって手を出すと小さく頷いてから俺の手をとりちゃっかり恋人つなぎをしながらリビングに向かった。
今は夕食中。なのだが先程から二人は沈黙。
すると乃愛が
「さっきは流したけど今日仲良くなった女の子ってどんな子なの?」
と切り出すとすかさず
「わ、私も気になったのよ!早くおしえてよ!」
と柚希が大声で詰め寄ってきた。
「だから、ただの友達なんだって。」
俺が言うと二人はう〜んと考えた後、
「じゃあ今度家に連れてきて!」と柚希が言うとそれに同意してうんうん、乃愛。
まー二人が納得するならいいか。明日聞いてみよう
「わかった。明日聞いてみるからもうこの話はやめてご飯たべようぜ」
二人はわかったといってご飯に戻った。
その後風呂に入ってから部屋に戻るとすでに乃愛はいたのだがそれはいいとしてなぜか柚希もいた。
「なんで柚希もいるの?」
すると頬を膨らませた乃愛が
「おねぇがどうしても泣きついてきたから今日は3人でねよ!もう!」
「な、泣いてないわよ!でも私だけ除け者はいやなだけ!」
と柚希が言ったので俺も折れて結局3人で一緒に寝ることに。
明日小春に聞かないと二人の機嫌はいつまでたっても治らないので速攻聞こうと思う俺であった。
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