第7話 日曜日のはじまり

「アッ」


思わず口に出してしまった言葉を認識するまでに、そんなに時間はかからなかった。


僕の身体にまとわりつくシーツまで、汗でぐっしょり濡れている。


隣で寝ているはずのハスミは、キッチンで鼻歌交じりに料理を作ってくれていた。


トントントン。


包丁で食材を刻んでいる音が何故だろうー。

今の僕には心地よい、


さっき見た夢の事はまだ覚えていた。


「誰だよ、宮部真純ってー」


そう呟くと、ハスミの声が聞こえた、


「なあに? 起こしちゃった?」


「あ、いや」


「大河はまだ寝てなよ」


「ゥン」


この景色も夢の中なのかな?


そう思いながら、僕は再び夢の中へと堕ちていった。陽射しがほんのり暖かくて気持ち良かった。

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