　今日の自分のTwitterのタイムラインでは、飄々とした女性の魅力があちこちで語られていた。自分もかなり好きなのだが、一体なぜ多くの人を狂わせるような魅力があるのだろうか。

　飄々とした女性とは何か。口で説明するのは難しいが、一見何を考えているのか分からず、それでいて自分なりの人生哲学をもっており、もって回った語り方をして煙に巻いてくる女性のことだ。放浪していたり、コーヒーや煙草を呑んでいたり、本を読んでいたりすることが多い。自分は今偏見だけで喋っている。

　一般的に好まれているツンデレなどのマジョリティ属性とはどうも性質が違う。

　多数のキャラクターが出てくるソーシャルゲームをいくつか見ていると、キャラクターによって背景の作り込み具合に差があることが分かる。それはゲームによってもそうだし、同じゲームの中でも顕著である。飄々とした女性は、その性質もあって簡単に作ることが出来ない。何を考えているか分からないが、芯を持っている。背景には何層もの複雑な色が塗られているが、我々は表面しか見ることが出来ない。何を見せて、何を見せないか、制作者はそこの判断を問われる。

　多くのものを抱えていて、しかしその1部分しか見ることが出来ない。これはもはや人間そのものだ。飄々とした女性は、おそらく現実にはなかなかいない。実際にそのような言動をするのは恥ずかしいから仕方がない。だが飄々とした女性の非現実的な振る舞によって、逆説的に人間らしさが強調されている。

　リアリティというのは、どれだけ上手く嘘をつくかだと言われている。そうした意味で、飄々とした女性という属性は、人間が人間に求める魅力の結晶なのだろう。

2022年1月20日