#34 質の悪い紙、寂れた漁港

 いくつか本を読んでいて思った。本には色んな手触りがある。つるつるしたもの。すべすべしたもの。ざらざらしたもの。図鑑のページはすごく上等なものなんだと思う。逆に新聞の紙はかなり質が悪いものなんだと思う。あそこまでいくと、読んだあとに感触が手に残ってしまうので手を洗うことが多い。

 私はほどよく手触りが手触りが悪い本を好む傾向がある。ほどよい悪さ。これが性癖なんだろうか。小説やマンガ、アニメで出てくる路地裏の描写が好きだ。ネオン街のような町並みも好きだ。少し寂れた漁港の磯臭い堤防も好きだったりする。全部自分が関わらないものでもある。

 路地裏を専門に撮影している写真家さんがいらっしゃった気がする。本屋に行ったときに何となく探してみたけど写真集などは見つからなかった。ネットで検索するなりして、積極的すればよかったのだけど、そこまで強い情熱はないのかもしれない。それぐらいの距離感がちょうどいいのかな。深く入り込むのも、語り過ぎるのも失礼な気がしてきた。


2021年2月14日

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る