#35 適応の反復横跳び


 定期的にタイピング能力が崩壊するタイミングがある。

 いつもはポメラという、現代版タイプライター、あるいはワープロで文章を書いている。会社では普通のノートパソコンを使用して文書や日報を作成している。キーボードは基本見ずに手を動かす。連休などを挟むと、ポメラのキーボード感に慣れすぎているため会社でタイプミスが多発する。逆に、仕事で疲れてしまい家で文章を書けない日が続くと、久しぶりにポメラを開いたときにまともに書くことができずにイライラさせられる

 今は社宅に住んでいるが、ここで音楽を聴いたり動画を見るときは普通にスピーカーで音を出す。逆に、実家に帰ったときは家族に迷惑がかからないようにイヤホンで音を聞くようにしている。社宅と実家を行き来するたびに、片方に順応しては片方を忘れ、その繰り返しを続けている。

 夏になると冬が恋しくなり、冬がくると夏が待ち遠しくなる。いや、これは一般論に逃げすぎだ。自分は夏のほうが好きだし、ずっと夏でいい。

 暑さは生命の躍動を感じさせ、寒さは生命の頑強さを浮き彫りにする。

世界が変わるタイミングを、見逃さないようにしたい。


2021年2月21日

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