あとがき
まず最初にここまで読んで下さった皆様へ、本当にありがとうございました。
文字書きとしても三年弱、作品としてまともに完結させたのは本作が初めてとなる、拙い文章をここまで読んで下さった皆様への感情は感謝以外にありえません。
特に何気ないコメント、星、ハート、ブックマーク、その他諸々ありとあらゆる皆様の反応が、私への応援となっていました。
前置きはほどほどにしておき、折角なので作品についての思い入れ等を書かせていただけたらな、と。
実の所第一話は見切り発車で書き始めた作品でした。
というのもこの作品は所謂「なろう系」を目指しスタートした作品でして、やはり主人公最強は外せないなとプロットを再序盤に書き上げたのです。(確か10話くらいの時だったはず)
そして以降はほぼプロット通りに作品を書きあげられたので、正直かなり安堵しています……実は100話以内に収まるはずだったのですが、ちょっと長くなってしまったのは秘密ですが。
ほぼ、というのはやはり細部はちょいちょい変わっているのです。
例に挙げるのならカナリアは動き回る予定もなく、本来は脳みそだけで出演する予定であったり、琉希は割とさっくり死んでしまう予定であったり。
キャラクターが動く、とでも言えばいいのでしょうか。当初の予定より作品全体が比較的明るい内容になったのは事実です。
とはいえ実際の所気付いた方もいらっしゃるかもしれませんが、100話前後で話の雰囲気がガラッと変わりました。
これは私の気分がどうという訳ではなく最初から予定していた内容で、最初は明るくダンジョン生活、中盤から明かされる真実といった内容となっており、実は序盤から結構な伏線を貼っていたりします。
そして私自身が忘れている伏線も多分いっぱいあります、ガバガバです、許して下さい。
しかしガラッと変わる雰囲気のせいか、やはり空気が合わず離れて行ってしまう方も多く、自分で選んだ内容なのに自分自身が折れてしまいそうになる時もありました。
そんな時に熱心に読んで下さった方の、私自身「こりゃ読んでて気づかんやろなぁ」的な伏線までしっかり含めたコメントなどで勇気付けられていました、いや本当に。
ああ、ダメだ。
皆様に伝えたい事、ここへ書き記したいことは数多あるのですが、それらすべてを上手くまとめる技術が今の私にはないようです。
本音を言ってしまえば、まだ作品が完結した気がしないのです。
おおよそ三年間。高校生や中学生が入学から卒業まで、友人との別れに涙をする程の期間が経っているわけですから、当然この作品もある意味で私の人生という多面体の一面を成すほどの存在になっているわけで。
それが今このタイミングで終わるというのが、もちろんすべて紡いできたのは私自身な訳ですが、イマイチ実感がわかないというのが事実でしょう。
長い三年間でした。
ご存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、私はなろうをBANされています。
偶然や勘違いではありません。当時私は軽い気持ちからこの作品に別垢でポイントを入れました。
ローファンタジーなら1アカウントでポイントを入れるだけで日刊ランキングに乗れたのですが、それが妙にうれしくてやったのです。
そしたら何故かみるみるうちにランキングを駆け上り、自分自身序盤にポイントを入れたことを忘れたころにBANされました。
何も言うことはありません。実に愚かで、間抜けな馬鹿がBANされただけです。
正直かなり後悔しました。
生まれてこの方創作など全く手を付けたこともなく、ふとした拍子、退屈な時間つぶしによく読んでいたネット小説、その書き手へと手を出したのです。
そんな人間がプライドなどあるはずもないと自分自身で考えていたにもかかわらず、BANされたその時になって自分が思った以上にこの作品へ入れ込んでいたと気付きました。
そして心の底から恥じました。
実は分割してカクヨムやアルファポリスにも投稿していた(なろうより投稿が怠ってはいたものの)のですが、即カクヨムのアカウントは消し、残ったアルファポリスに謝罪文を乗っけ後々消すことで完璧に筆を折るつもりでした。
しかしなろうを呼んでいた方から「まだ文章のデータがある」とコメントを受け、続きを書いてほしいと幾つもコメントが来たことからこの作品だけは完結させようと再度アカウントを取得しゆっくりとですが投稿を再開しました。
全てのフォロワーを失い、一からの投稿。
当然嘗てのPV、フォロワーなどには遠く及ばない人数です。しかし不思議な事にむしろ以前より読者の方の反応に、そして創作意欲に鋭敏に反応するようになったのです。
己の過ちを肯定するつもりはさらさらありません。真面目に小説を書き続け、投稿している方が一番素晴らしいのです。当然です、私は本当にカスです。
しかし人生とは合縁奇縁一期一会とでもいうべきなのでしょうか、あのBANが私自身の創作者としての精神を芽生えさせたのは間違いありません。
そして二年前、趣味で絵にも手を出し始めました。
そう、自分の手でフォリアちゃんを描きたいと思ったのです。
今ではskebなどで依頼を受けたりも出来る程度の画力は得られましたが、それでもまだ画力が全く足りないという欲望が滾々と満ち溢れています。
ええ、本当に良かった。
本当にこの希望の実を描けて良かった。
失敗も多い作品でした、そしてそれ以上にかけがえのない発見の多い作品でした。
そして最後に、読者の皆さんへ。
きっとこのデジタルの海には私の作品より面白い小説が無数にあって、これはアマチュアの書いた拙く、青臭い駄作の一つでしょう。
しかしもし、僅かにでも皆さんの記憶に残る作品であれたのなら、時間をかけてでも読むのは悪くなかったとでも思える作品であったのなら、それが私の至上の喜びです。
本当に、本当にここまで読んで下さりありがとうございました。
今後皆様により良い作品の出会いがありますように。
BUILD
追記
作品自体は「完結」にしますが、その内もしかしたら新世界での話をちょっと投稿したりするかもしれません。
それと私は主人公が正義だとは思っていません。
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