覚悟
夢野は修学旅行前日も目を覚さなかった‥‥‥今日はじいちゃんの家の草刈りの手伝いとかで見舞いに行けなかったが、病院に電話をかけて確認を取った。
最近は琴葉の手伝いで見舞いに行けてないな‥‥‥
とにかく明日からの話をしようと思い、玲奈の部屋にやってくると、玲奈はベッドに寝そべりながら漫画を読んでいた。
「玲奈ー?」
「なにー?」
「明日から修学旅行だから、じいちゃんの家に泊まれよ?」
「うん!お土産よろしくね!」
「なにがいい?」
「木刀とか!」
「それは奈良な」
「んじゃ適当にいい物!」
「適当でいいのかよ」
「お兄ちゃんが楽しめればそれでいいから!」
「なんていい妹なんだ!」
「えへへ♡」
「あ!あと、何故か修学旅行一泊二日にかわったけど、1日1回家に来て、亀に餌あげてくれ」
「1回でいいの?」
「最低限な」
「分かった!」
「んじゃ、漫画ばっかり読んでないで寝ろよ?」
「はーい」
「おやすみ〜」
「待って」
玲奈は俺を呼び止めてベッドから起き上がり、そのままベッドに座った。
「夢桜先輩、残念だったね」
「そうだな。退院したらみんなで旅行でも計画するよ」
「いい考えじゃん!」
「だろ?きっと夢野も喜ぶ」
そして修学旅行当日、俺と白波瀬と愛莉は、テンションだだ下がりで家を出た。
「じゃなー」
「三人とも楽しんできてねー!」
玲奈と別れて駅に行くと、既に天沢先生と秋月が居て、予約しておいた新幹線が来るのを駅のホームで待つことになった。
「お前らー、修学旅行だぞ?なんちゅう顔してるんだ」
天沢先生に言われてみんなを見ると、みんな死んだ魚の目になっていた。みんなも夢野と行きたかったんだな。
「もう時期新幹線が来るから、もう立っとけ」
「はい」
それから数分後に新幹線が到着し、天沢先生は俺達から少し離れた席を予約していて、俺は窓際、隣に白波瀬、後ろに愛莉と秋月が座って、新幹線は秋田に向かって動き出した。
「せっかくだし、椅子回転しない?」
「あぁ、そうだな」
愛莉と秋月と向かい合って座るために椅子を回転させると、見事に窓際じゃなくなってしまった‥‥‥
「お菓子食べる?」
みんなで景色を眺めていると、秋月がカバンを開け、愛莉は食い入るように秋月の手元を見てワクワクしている。
「わたあめ!」
「た、食べたいわ!」
「私も!」
「塁飛くんは?」
「俺はいいよ」
「んじゃ、二人で分けて食べて!」
「ありがとう!」
俺はそのわたあめを知っている!口に入れるとパチパチするやつが入ってるやつだ!しかも罰ゲーム用のパチパチ大量のやつ!
「いただきます!」
秋月、そのニヤついた顔隠せよ!
秋月がニヤついているのにも気づかず、二人は罰ゲーム用のわたあめを口に入れ、その直後、二人は驚いたように目を大きく開き、口元を手で隠した。
「いひゃい!」
「なに?」
「いっ!」
きっと愛莉は『痛い』と言っているんだろう。にしても、すっごいパチパチ鳴ってる!
「白波瀬、あーん!」
「んーん!」
「あーん!」
白波瀬は嫌がりながらも追加でわたあめを食べ、めちゃくちゃ苦しんでいる。
そして俺が食べさせてあげたからか、愛莉は痛みで涙目になりながら睨んでくる‥‥‥やめろよ‼︎俺が悪いことしたみたいじゃん‼︎
「お前ら、写真撮るぞ!」
天沢先生がカメラを持ってやってきて、俺達にカメラを向けた。
「流川と秋月、表情微妙だな」
「ちょっと⁉︎」
天沢先生は俺が持っていたわたあめの袋を奪い、秋月と俺の口に無理矢理突っ込んできた。
「ハイ、チーズ!」
秋月がくだらないお菓子持ってきたせいで、酷い目にあった‥‥‥
それから、秋月の持ってきたお菓子を誰も食べなくなったが、みんなで秋田の旅行雑誌を見たり、たわいもない話をしながら時間を潰し、ようやく秋田に到着した。
「やっと着いたー」
全員で駅を出て、周りを見渡しながら階段を降りていると、何故か白波瀬はピタッと急に立ち止まった。
「どうした?」
「‥‥‥あれ」
白波瀬が指差した先には、見覚えのある制服と髪色、長いツインテールの後ろ姿の女子高生が立っていた。
「夢野‥‥‥?」
その女子高生は振り向き、笑顔で俺達に手を振った。
「夢野⁉︎」
「夢桜!」
隣にいた二人の大人も振り向き、その二人は夢野の両親で、疑いが確信に変わり、俺は全力で夢野に駆け寄った。
「夢野!なんで⁉︎」
「実はね!何日か前から目を覚ましてましたー!」
「いや‥‥‥昨日病院に電話した時には‥‥‥」
まさか夢?夢を見てんのか?確かに新幹線に乗ってる時、少し眠かったけど。
「私と冬華ちゃんからのー!」
「サプラーイズ!」
「えぇー⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎どういうこと⁉︎」
「私が夢野に提案したんだよ!どうせならサプライズにしようって!」
「天沢先生が?」
「うむ!夢野が先に来ていたのはあれだ、移動してすぐに修学旅行だと疲れるだろ?だから前日から秋田に泊まってもらってたんだ」
「なるほど!んじゃ、夢野も一緒に修学旅行できるんですね!」
「そうだ!」
秋月と白波瀬と愛莉は、嬉しそうに夢野に抱きついた。
「よかった!」
「ちょっと!あーつーいー!」
夢野は倒れる前の元気な姿に戻っていて、それを見ただけで思わず泣きそうになってしまう。夢野が生きてる‥‥‥笑ってる。それがこんなに嬉しだなんて‥‥‥
「それじゃ、夢桜をよろしくお願いします!」
「はい!」
夢野の両親は俺達にお辞儀をし、手を繋いでルンルン気分で去っていった。
「仲良いな」
「久しぶりに夫婦で旅行するってさ!」
「そうか。とにかく、本当によかった!」
夢野は軽く首を傾げてニコッと笑い、三日月のネックレスが太陽に反射してキラリと光る。
「さて、修学旅行スタートだ!実は、ステンドグラスの小物作りを予約しておいたから、そこに向かうぞ!」
「天沢先生、実は修学旅行楽しみでした?」
「いや別に」
「なにその真顔!少しは楽しんでくださいよ!」
「家で寝てたい」
「はいはい、そうですか!」
それから全員で歩いて目的地に向かう途中、夢野は秋月達と話し、全然俺の方を見ないし話しかけてこない。やっぱり、秋月が言ってた伝言のこと気にしてるのかな。
「流川」
「はい?」
「よかったな」
「はい。ありがとうございます」
「夢野は体調が悪くても隠す癖がある。気付いてやれよ?」
「分かりました」
「あと、修学旅行が終わったら、また数日入院だそうだ」
「なんでですか⁉︎」
「いろいろ検査とかあるんだろ。心臓を変えるなんて、ただ事じゃないからな」
「そうですよね」
天沢先生と話しながら歩き続け、ステンドグラスで小物作りを体験できる店に着くと、ガラスで作られたアクセサリーや大きな置物、動物をモチーフにした小さな置物など、いろんな商品が売られている。
「予約していた花苗坂高校の者です」
「お待ちしておりました!」
若めの女性店員が一人一人にパンフレットのような物を渡して説明を始めた。
「それでは説明いたします!トンボ玉作り体験では、綺麗なビー玉のように丸く小さい物をガラスを溶かすところから体験していただいて、それをブレスレッドに付けます!」
ガラスを溶かすのか!すげー!
「次にキャンドル作りですね!お好きなグラスを選んでいただいて、砂やビー玉や貝殻!あとは商品棚からミニチュアのガラスでできた置物などを選んでいただき、オリジナルのキャンドルを作っていただきます!今日できるのはこの2コースです!お好きな方を選んでください!」
んー、いろんな物を入れれるキャンドルの方が楽しそうだな。
「白波瀬はなににする?」
「キャンドルかしらね」
「愛莉は?」
「キャンドル」
「夢野は?」
「る、塁飛くんは?」
「俺もキャンドルかなー」
「そ、それじゃ私もキャンドルかな」
「お、おう。秋月はトンボ玉だし、俺達はキャンドル作るか!」
「待って⁉︎その私にだけ聞かないノリ続けないで⁉︎」
「んじゃ、どっちにするんだ?」
「私もキャンドルがいい!」
すると天沢先生が、何故か頬を膨らませて俺を睨んでくる。
「な、なんですか?」
「トンボ玉作ってるところ写真撮ろうと思ったのに」
「そんな子供みたいにいじけないでくださいよ!キャンドル作ってるところ撮ったらいいじゃないですか!」
「いいし!私がトンボ玉作るし!」
なんだこの先生‥‥‥俺達より修学旅行楽しみで、俺達より楽しむ気満々なような‥‥‥
結局天沢先生は、俺達がキャンドルを作ってるところを写真に撮ってからトンボ玉作りの体験を始めた。
「ポチ!見て見て!」
「ん?」
なんか久しぶりにポチって呼ばれた!それだけで不思議と嬉しい!『あ、ポチって言っちゃった』みたいな顔してるけど。
「キャンドルに入れるやつさ、ミニチュアの三日月あった!」
「お!どこにあった?」
「あそこ!」
「俺も入れる!」
やっぱり伝言のことなんて気にしてないのかも!よし、今日は積極的に!
必要な物を取り、夢野の隣に座った。
「塁飛くん大変!三日月立たない!」
「少し砂に埋めるとか?」
「いい考え!塁飛くんのなら簡単に勃つのになー」
「いや、俺のもなかなか立たない」
「え⁉︎わ、私頑張るから諦めないで!諦めなければきっと勃つよ!」
「おう!頑張って立たせる!」
何故だろう、三人の視線が痛い。
それから、五人でキャンドルの液が固まるのを待っている間、天沢先生はニコニコしながらトンボ玉作りを楽しんでいて、話題は天沢先生のことになった。
「何故独身なのかしらね」
「さぁー、白波瀬はなんでだと思うんだ?」
「実は女が好きとかかしら」
「それはないだろ。でも、見た目はいいし、彼氏ぐらいはいたりしないのかな」
「いたら独身って言われたぐらいで暴れないでしょ」
「確かに」
「冬華ちゃんはね、結婚できないんじゃなくてしないって言ってた!」
「マジ⁉︎なんで?」
「好きな人がいるんだってー」
「だ、誰⁉︎」
「教えてくれなかった」
天沢先生の好きな人とかめちゃくちゃ興味ある‼︎いつか暴いてやろう‼︎
「それより夢野」
「ん?」
「体調悪かったりしないか?」
「うん!今は大丈夫!」
「なにか気を付けないといけないこととかあれば教えてくれ」
「えっと、激しい運動と長風呂がダメで、修学旅行中はこまめに休憩って言われてる!あと、食べ物とかはいろいろ厳しんだけど、それはちゃんと自分で分かってるから大丈夫だよ!」
「分かった」
天沢先生も体験が終わり、なにか言ってくるかと思ったが、いきなり商品を品定めし始め、俺と白波瀬と愛莉も、玲奈へのプレゼントをここで買おうと、商品を見ながら話し合いを始めた。
「愛莉って玲奈といる時間長いけど、玲奈の好きな生き物とか知ってるか?」
「亀さん」
「白波瀬は?」
「亀さん」
「それ、二人が欲しいだけだよね⁉︎」
「本当に好きよ?」
「愛莉、嘘ついたら二度とシュークリーム買ってやらないからな」
「本当よ?」
「亀さんに名前を付けたのも玲奈ちゃんだしね」
「そうだったのか。ちなみに名前は?」
「流川くん」
「なんで自分の苗字付けてんの⁉︎なんかいやだ!」
「三人で亀の置物を買いましょう」
「話聞いて⁉︎」
「流川くんの亀頭が伸びるの、見てて面白いわよね」
「おい、やめろ」
結局、嘘か本当か分からないけど、亀が3匹重なっているガラスの置物を割り勘で買い、キャンドルも綺麗に箱に入れてもらってステンドグラスの店を出た。
「天沢先生、さっそくブレスレット付けたんですね」
「せっかくだからな!」
「意外と似合うじゃないですか。赤のガラス綺麗だし」
「ガラスじゃない!トンボ玉だ!」
「ガラスじゃないですか!」
「分かってないなー。これだから素人は」
一回作っただけでプロになった気になってる‼︎可哀想‼︎
それからみんなでお昼ご飯に、夢野のリクエストで秋田名物のきりたんぽ鍋を食べ、自由行動と言われていたのに、天沢先生はちゃっかり秋田の名所を周るバスを予約していて、赤れんが館や、なまはげ館など有名なスポットを休憩を挟みながら観光した。
そして夕方になると、大きな旅館にやってきて、天沢先生は白波瀬と俺に別々の鍵を渡した。
「今回は男女別々の部屋だ」
「流川くんが一人だと可哀想なので、私は流川くんの部屋に行きます」
「私もそうします」
「白波瀬と愛莉は言うこと聞けないみたいだから、今すぐ帰らせるか」
天沢先生が珍しく先生らしい発言をした。それで二人は無言で食い下がったが、気になるのは夢野だ‥‥‥いつもの夢野なら二人に怒るはずなのに、秋月と話していて、まったく俺に興味がないみたいな態度だ。
「夜ご飯は各部屋に運ばれてくるから、温泉は夕食を食べてから行けよー。あとめんどくさいから見回りはしないからな!」
「はーい」
天沢先生らしくない発言をして若干不思議に思ったが、天沢先生はやっぱり天沢先生だったわ。
「それじゃ、明日の朝まで解散!」
本当、めちゃくちゃ久しぶりに一人で過ごす夜だ。4人と別れて自分の部屋にやってくると、部屋は和室で、一人で泊まるには少し広めな部屋だった。
「変に広くて一人じゃちょっと怖いな‥‥‥」
我慢するしかないか。
19時、一人寂しく夜ご飯を食べ、一人寂しく大浴場で1日の疲れを取る。そして慣れない大きなベッドとふかふか枕‥‥‥
「寝れない」
無理に寝るのをやめ、部屋のテレビをつけようとした時、夢野から『外に来れる?』とメッセージが届き、高鳴る鼓動を抑えて外に向かった。
「夢野?」
夢野の姿が無く、キョロキョロしていると、少し離れた場所で手を振る夢野を見つけた。
「お待たせ!」
「少し歩こ」
「おう!」
二人で夜の街を散歩していると、夢野は公園に入り、ベンチに座った。
「ちょっと休憩」
「どこも痛まないか?」
「うん、平気」
夢野の隣に座り、俺の決意は固まっていた。夏祭りにし損なった告白をするのは今しかない‼︎
「ねぇ」
「な、なんだ?」
「もう、私のことは忘れてね」
「‥‥‥は?」
「救急車を呼んでくれてありがとう。誕生日プレゼントも、すごく嬉しかった。でも、やっぱり私は塁飛くんとは付き合えない」
「な、なんで!俺、なにかしたか?」
「違うの。心臓を貰って、これからもくれた人の分、精一杯生きようって思ってる。でも、きっと長くは生きれないからさ」
なにも言葉が出ない‥‥‥
夢野は立ち上がって少し歩いて立ち止まる。
「友達以上恋人未満はもう終わり」
そして、明るい笑顔で振り向いた夢野は涙を流していた。
「バイバイ、塁飛くん!」
何も言い返せずに、あっさり失恋してしまった。
夢野は旅館に戻って行き、俺はしばらく何も考えられずにベンチに座り込み、二十分程経った頃に旅館に戻ると、入り口で白波瀬が待っていた。
「やっと戻ってきたわね」
「どうしたんだ?」
「食いしばりなさい」
「ん?」
「歯を食いしばりなさい!」
「うっ」
今までずっと優しかった白波瀬にビンタされ、なにがなんだか分からず頭が混乱した。
「どうして‥‥‥」
「なんだよ」
「どうしてそれでも好きだって言ってあげれなかったのよ!」
「なんで白波瀬がそんなこと言うんだよ」
「私は流川くんが大好きよ。でも、最近の流川くんを見ていると、諦めなきゃって何回も思ったわ」
「私もよ」
「愛莉?秋月?」
二人は物陰から出てきて、秋月は優しい表情で俺を見つめている。
「塁飛くん」
「なんだ?」
「私達は塁飛くんが大好き。だから、塁飛くんの好きな夢桜と、塁飛くんのことが好きだからこそ諦めようとした夢桜が結ばれてほしいって思うんだよ?」
白波瀬と愛莉を見ると、二人は静かに頷いてくれた。
「俺はどうしたらいい‥‥‥」
「流川くん、苦しいかもしれないけど聞いてほしい」
そう言う白波瀬の目には涙が滲んでいた。
「聞く」
「夢野さんはもしかしたら、本当に長く生きられないかもしれない」
「そんなわけないだろ‼︎」
「聞いて」
「悪い」
「流川くんはまた、大切な人を失うことになるかもしれない。それでも夢野さんと付き合う覚悟があるなら気持ちをぶつけるといいわ。その覚悟がないなら、私は次こそ流川くんを奪う」
「‥‥‥覚悟なんてない」
「それが流川くんの答えなのね」
「覚悟なんてしたくない。夢野が死んじゃうかもなんて考えたくない。だから俺は夢野を幸せにして、なにがなんでも幸せにして、死の恐怖なんて忘れるくらい幸せにして‥‥‥1日でも長く、夢野を大切にしようと思う」
「‥‥‥私達の部屋の鍵よ。私達はしばらく散歩してから戻るから、それまでに話を終わらせてちょうだい」
「ありがとう」
「それとごめんなさい。いきなりビンタなんてしてしまって」
「いいよ。白波瀬が正しい」
「‥‥‥流川くんは今まで、何度も私を助けてくれた‥‥‥本当に大好きでした。いいえ、これからもきっと好き。邪魔とかしないから、好きでいさせてね」
「おう!」
「私も一ついいかしら」
「もちろん」
愛莉は深く息を吸い、静かにゆっくりと息を吐いて俺の目の前に立った。
「必ず貴方の悩みを解決するわ。これは、貴方が嫌いだから貴方を諦めたんじゃ無く、す、好きの証明。貴方が抱えているものは必ず解決してみせる」
「ありがとうな」
「それじゃ、私からも一つ!」
「ん?」
「またいろいろ舐めさせてね!」
「は?」
「あ、温泉入ってからノーブラだったわ」
「私は付けてるはず、脱いで確かめるわ」
「本当に脱ごうとしないで⁉︎まったくお前らは、俺の気持ちを軽くしようとわざと言ってるんだろ?」
三人は急に顔が赤くなり、そっぽを向いてしまった。
「ありがとうな。それじゃ‥‥‥行ってくる!」
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