新しい生活


祝日にゆっくり考え事をしようと思ったが、朝から玲奈に起こされ、漫画を買いに付き添わなければいけなくなり、二人で本屋に向かっている。


「漫画ぐらい自分で買えよ」

「おじいちゃんがお小遣いくれた!お兄ちゃんのもリビングのテーブルに置いてあるよ!」

「おい、そういうことは先に言え。置いてきちゃったじゃないか」

「ごめぴ」

「おい」


しかも、俺を連れて行く理由になってないし。


お爺ちゃんは、自転車で行ける距離に家があり、月に一回お小遣いをくれ、ほぼ毎日ご飯を届けてくれる。俺の大好きな人だ。


「本屋でお小遣い全部使うなよ」

「分かってるって!」


なにも分かってない。数ヶ月前『夢の大人買い!』とかニコニコしながら言って、一日でお小遣いを使い果たして俺に泣きついてきた前科がある。本屋にいる間は、常に見張っておこう。


そして本屋に着き、玲奈は真っ直ぐ漫画コーナーに行き、俺は後ろをついて行った。


「買うの決まってるのか?」

「うん!最近新刊出たから!」

「流川くん⁉︎」

「白波瀬⁉︎」


白波瀬は本屋のエプロンを着て、5冊ほどの本を持って立っていた。


「ここでバイトしてたのか」

「そう!」

「凛先輩!久しぶり!」

「久しぶりね」


一切敬語を使わない玲奈にも、白波瀬は優しい。


「本を買いに来たの?」

「あぁ、玲奈がな」

「大きな声では言えないけど、社割があるから、今は買わないで、欲しいの決まったら私に声をかけてちょうだい」

「いいの⁉︎」

「助かるよ」

「流川くんの妹さんだもの。これくらいはするわよ」

「凛先輩大好きー!」

「うふふ」


玲奈は白波瀬に抱きつき、白波瀬も嬉しそうだが、優しさなのか、琴葉みたいな戦略なのか、なぜが疑ってしまう。


「白波瀬、バイトは何時に終わるんだ?」

「16時に終わるわよ?」

「そのあと俺の家に来いよ。三人でご飯食べようぜ」

「い、いいの?」

「来てよ!一緒に本読も!」

「お、いいじゃん。白波瀬も本好きだし」

「それじゃ、お邪魔しようかしら」

「おう!待ってる!」

「へへ♡」


守りたい、この笑顔。


「それじゃ、棚の整理してるから、決まったら声かけて」

「うん!」


それから玲奈が買いたい漫画を探し回り、ようやく見つけた。


「あった!」

「一冊にしとけよ」

「これも面白そう!」

「ダメだ。今の漫画が完結してからにしろ」

「でも、買える時に買わないと、打ち切りとかになっちゃうって聞いたよ?」

「んー、白波瀬にどれくらい安くなるか聞いてからだな。ちょっと行ってくるから、静かに待ってろ」

「はーい‼︎」


玲奈は静かにの意味が分からないらしい。


白波瀬が棚の整理をしている場所に行き、声をかけた。


「なぁ、白波瀬」

「決まった?」

「一冊幾らぐらい安くなるんだ?」

「多分30円くらいよ?」

「なるほど。分かった」


玲奈の元へ急いで戻ると、玲奈は嬉しそうに漫画を4冊持っていた。


「アホ。一冊にしろ」

「私のお小遣いだもん」

「貸してって言ってくるだろ。返されたことないし」

「え⁉︎」

「知らないことのように驚くな。月末にお小遣い残ってたら好きなだけ買え」

「分かったー」


ガッカリしちゃったけど、玲奈のためだしな。

一冊の漫画を持って白波瀬の元に行き、玲奈は白波瀬に漫画を渡した。


「お願い!」

「はい!私が買っておくから、バイトが終わったら持って行くわね。その時にお金払ってくれたらいいから」

「分かった!」

「玲奈?分かりましただろ?」

「いいのよ流川くん」

「ほら、凛先輩もいいって言ってる!」

「まったく。んじゃ、バイト終わったら家に来てくれよ」

「もちろん!ご飯の材料とか買って行った方がいいかしら」

「パパとママ、今日も仕事だよ?」

「あ、あー、そうだな」

「それじゃ、なにか買って行くわね」

「悪いな」

「気にしなくていいわ」

「ありがとう。それじゃ、また後でな」

「はい!」


一度家に帰り、リビングに置いてあったお小遣いの6千円を財布に入れて、玲奈の部屋に向かった。


「玲奈、入るぞ?」

「はーい!」

「なぁ、玲奈」 

「んー?」


玲奈はベッドに寝そべって携帯をいじっていた。


「実は白波瀬、家庭環境が複雑でな」

「え、うん」


玲奈は真剣な話だと察し、携帯を置いて起き上がり、ベッドに座った。


「家にいると、いろいろストレス溜まると思うんだよ」

「うんうん」

「で、しばらく玲奈の部屋に泊めてやりたいんだけど」

「歓迎!凛先輩ならいい!」

「なら?」

「だってこの前、夢桜先輩がさ」

「夢野がどうした!」

「お兄ちゃんの部屋に行く前に、寝ぼけて私のことポチとか言って犬扱いしてさ!ウヘウヘ言いながら私の体撫で回して、しかもお尻いっぱい叩いてきたんだよ!」

「そうか。夢野は埋めておくから安心しろ」

「ラジャ!」

「白波瀬は自分から人を傷つけるタイプじゃないから。むしろ嫌なことあったら尻叩いてやれ、喜ぶぞ」

「ごめん。私、お兄ちゃんみたいにそういう趣味無いから」

「玲奈⁉︎」


玲奈の冷めた目つきが胸に刺さる。痛いよ‥‥‥お兄ちゃん痛いよ‼︎


「あ、でも、白波瀬に家庭のことは聞くな」

「分かってる!」

「よし。んじゃ、白波瀬が来るまでゆっくりしてろ」

「はーい!」


各自、自分の部屋でのんびりして、夕方5時頃に家のチャイムが鳴り、玄関に行くと、すでに玲奈は白波瀬に抱きついていた。


「お邪魔します」


俺を見てニコッとして言う、『お邪魔します』という普通の言葉にドキッとしてまった。何故だ。


「荷物持つぞ」

「大丈夫!もう作ってしまうわ!」

「そうか。なに作るんだ?」

「今日はハンバーグよ!」

「‥‥‥」

「流川くん?」

「お兄ちゃん?ハンバーグだよ?大好物じゃん」

「あっ、そうだな!楽しみだ!」


今一瞬、白波瀬があの人に‥‥‥


「お兄ちゃん、なんか変!」

「ふ、普通だよ!」

「あー!凛先輩見て、いらしいこと考えたんだ!」

「違うわ‼︎本気にするからやめろ‼︎」

「えへ♡」

「ほら見ろ‼︎」

「お腹すいたー」

「急に話変わるな!どんだけマイペースなんだよ!」

「まったくー、お兄ちゃんはうるさいなー」

「えぇ〜、なんかごめん」

「あっ!」


白波瀬は、なにかを思い出したようにカバンから紙袋を取り出した。


「はい、漫画!」

「ありがとう!何円?」

「私からのプレゼントよ!」

「本当⁉︎いいの⁉︎」

「ダメだ。ちゃんと払え」

「気にしなくていいわよ?」

「んー、まぁ、玲奈!ちゃんとありがとうございますだろ?」

「ありがとうございます!」

「はい!どういたしまして!」


生活厳しいくせに、白波瀬もお人好しだな。


それから白波瀬は玲奈と一緒にハンバーグを作り始め、俺は静かに二人を見つめてる。

しばらく待っていると、ご飯も炊けてハンバーグも出来上がった。


「流川くん、もう食べる?」

「7時近いし食べようかな」

「分かったわ!」


皿にハンバーグとブロッコリーを盛ってくれ、三人で夜ご飯を食べ始めた。


「うまっ」

「玲奈ちゃんが頑張って作ったからよ」

「えっへん!」

「ドヤ顔するな!俺は見ていたぞ!途中で飽きて、白波瀬の料理をよだれ垂らして見てるだけだったろ!」

「凛先輩!美味しいね!」

「ね!」


話を流された。まぁ、玲奈がハンバーグ食べて満足なら、なんでもいいけど。


「そうだ白波瀬」

「なに?」

「白波瀬が良ければ、しばらく?たまに?この家に泊まっていけよ」

「え?」


白波瀬は素直に驚いた表情をした。


「愛莉に色々聞いたけど、家に愛莉がいるんじゃ、ストレスも溜まるだろ」

「どこまで聞いたの?」

「双子ってこととか」

「そうなのね‥‥‥黙っていてごめんなさい」

「別にいいよ」


玲奈は重苦しい空気を感じ取り、勢いよくご飯をかき込んだ。


「ごちそうさま!」


そのまま二階に上がって行き、白波瀬と二人で話せる環境になった。ナイスだ玲奈。


「それに、一人で暮らしてるとか、流川くんに嘘をついてしまったわ」

「いいんじゃね?俺も嘘ぐらいつくし。気にしてないぞ?んで、泊まっていくか?」

「流川くんがいいなら」

「歓迎する!玲奈も喜んでたし!」

「流川くんのお父さんとお母さんは?迷惑がらないかしら」

「‥‥‥玲奈の前では、俺の両親の話はしないでくれ」

「どうして?」

「俺の両親は、2年前に事故で‥‥‥もういない」


白波瀬は持っていた箸を落としてしまい、慌ててそれを拾った。


「ご、ごめんなさい。もういないって、でも、玲奈ちゃんは」

「ずっと、二人が生きている設定で生活してる。自分の心を守るためだろうな」

「‥‥‥」

「俺も最近まで、玲奈に合わせてるうちに、二人が生きている、長い旅行に行っているだけだと思い込んで自分を守ってきた」

「最近までって、いつから現実を受け止めたの?」

「愛莉と話して、現実が見えちまった。玲奈は来年から俺達の高校に通う予定だ。頼む白波瀬‥‥‥玲奈と愛莉を接触させないように協力してくれ」

「私ができることなら何でもするわ」

「あともう一つ」

「なに?」

「玲奈と俺は血が繋がってない」

「玲奈ちゃんは知ってるの?」

「なにも知らない」

「でも、ちゃんとお兄ちゃんしてるのね」

「小さい頃から一緒だからな。それに、俺が小さい頃、お姉ちゃんがいた気がするんだよ」

「お姉ちゃん?」

「うん。お父さんが変わる前に、ずっと一緒に遊んでくれてた、お姉ちゃんがさ。まぁ、その辺の記憶は曖昧だから、近所の女の子かもしれないけどな」

「なんだか私達、まだ高校生なのに、すごい人生ね」

「だな。あー、人に話せてスッキリした〜!」

「いつでも聞くわよ」


白波瀬の優しい笑みを見て心が安らぐ。


「でも、誰にも言わないでほしい」

「もちろんよ!私は流川くん相手に股は緩くても口は硬い方なの!」

「なんか一気に信用できなくなる発言聞こえましたけど⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」

「流川くんが興奮した時ぐらい硬いわよ!」

「触ったことないだろ‼︎」

「これからは毎晩楽しみですね♡」

「あ、泊まるにはルールがある」

「ルール?」

「そうだ。一つ目、寝る時は玲奈の部屋。二つ目、俺の入浴中に入ってこない。三つ目、玲奈に変な知識を教えるな。四つ目、料理を作ってくれ。五つ目、気を使うな」

「難易度ハードモードね」

「イージーすぎんだろ‼︎一つでも破ったら、二度と泊まらせない。いいな?」

「はい。守ります」

「す、素直だな」

「流川くんと一緒に居れるのも嬉しいし、あのアパートに帰らなくていいのは気が楽だもの」

「んじゃ、今日からよろしく」

「はい!」


その後、白波瀬は玲奈と仲良くお風呂に入り、学校のジャージに着替えて俺の部屋にやってきた。


「流川くん」

「どうした?」

「ずっと気になっていたことがあって」

「なんだ?」

「S組を潰したい人がいっぱい居たけれど、あの人達はどこに行ったのかしら。なにも起きなくて不気味なのよね」

「あの男子生徒が見せしめみたいに停学になったからな。あと、いじめをしてた先輩も俺達の味方だし、なにもできないんだろ」

「なるほど!それじゃ、おやすみなさい!」

「おう。おうおうおう‼︎なんで俺のベッドに入ってんだよ‼︎」


白波瀬は俺のベッドに入り、頭まで掛け布団をかぶった。


「ちょっと匂いを嗅いでいるだけです♡寝る時は玲奈ちゃんの部屋に行けばいいんですよね?匂いを嗅いではダメってルールはありませんでしたもん♡」

「ずる賢いな」

「あと、一緒に寝なければいいなら、寝かせなければいいんです♡」

「なにする気だよ‼︎‼︎‼︎」

「夜に寝かせないなんて、一つしかないじゃないですか♡ご主人様♡」

「夜な夜なプロレス技かけてくるんだよね‼︎そうなんだよね‼︎」

「ふふ♡流川くん♡」


白波瀬は可愛らしくニコニコしながら布団から顔だけを出した。


「な、なんだ?」

「また私を救ってくれてありがとう!」

「お、おう」


惚れちゃう惚れちゃう。なに?今日の白波瀬可愛い‼︎どうしよう、めちゃくちゃ甘やかしたい‼︎‼︎


「な、なぁ、寝る前にコンビニ行くか?シュークリームとか買ってやってもいいけど」


なんか優しいお父さんみたいなこと言っちゃった‼︎


「それは悪いわよ」

「玲奈に漫画買ってくれたし、お礼ってことで」

「それならご馳走になるわ!」

「よし!俺のお古のジャンバーでいいか?」

「うん!」


白波瀬は俺が前に使っていた白いジャンバーを着て、俺は三人にプレゼントしてもらった黒いジャージに黒いジャンバーと、真っ黒な服装で外に出た。


「寒くないか?」

「うん。平気よ」

「なんかさ、全然理由は違うけど、俺達は親がいないだろ?」

「うん」

「俺だけかもしれないけど、同じような人が身近にいるって安心する。同級生の女に言うことじゃないかもしれないけど、いっぱい泊まっていってくれよな」

「私も、流川くんの話を聞いた時は驚いたけれど、私が支えなきゃ、恩返ししなきゃって思ったの。だから、流川くんが嫌になるまで泊まらせて?」

「ありがとう」


夢野と秋月、とくに琴葉にバレたらヤバそうだな〜。なるとかなるか〜。


話しているうちにコンビニに着き、スイーツコーナーで品定めをした。


「シュークリームでいいか?ケーキとかもあるけど」

「1番安いので」

「んじゃシュークリームだな」


シュークリームを二つ購入し、コンビニの外で話しながら食べることにした。


「本当幸せそうに食べるな」


白波瀬は幸せそうな柔らかい表情でシュークリームを食べ、口元にクリームがついてしまっている。


「シュークリームなんて久しぶりに食べたわ!」

「よかったな!玲奈には内緒だぞ?」

「玲奈ちゃんの分、私が買っていくわ」

「いいって、漫画のお礼なのに意味が無くなる」

「でも、可哀想じゃないかしら」

「大丈夫大丈夫。バレなきゃ可哀想じゃない。てか、クリーム付いてるぞ」

「え⁉︎」


白波瀬が顔を赤くしてクリームを拭いている時、聞き覚えのある声が聞こえてきた。


「凛、ここにいたのね」


突然、愛莉がコンビニにやって来たのだ。


「なにかようかしら」

「家に戻るわよ」

「何故?家に居たって話もしないのに、居なくても変わらないじゃない」

「どうせ流川くんにも捨てられるわよ。今のうちに、くだらない縁は切ることね」

「待て。何勝手に決めてんだよ」


俺が突っかかると、愛莉は目を細め、俺に顔を近づけた。


「それじゃ聞くけれど、貴方が現状や未来を変えられるのかしら。いろんな女にチヤホヤされてニヤついて、そんな状況の中で一人の女に、どれだけの時間を使えるのかしら?それに貴方は私とキスをした。すでに凛を裏切っているの」


次の瞬間、パンッ‼︎と鈍い音が夜の駐車場に響き、目の前で愛莉の髪が乱れた。


「貴方のやり方は汚いわ。何が目的なの」


愛莉は右頬を押さえていて、白波瀬にビンタされたのだと分かった。


「凛から全てを奪うのが目的よ?分かる?私達は親に捨てられているの。なのに、何故人を信じるのかしら」

「‥‥‥」

「白波瀬、行くぞ」


白波瀬の腕を引いて歩き出すと、愛莉は小さな声で呟いた。


「どうしてなのよ‥‥‥凛‥‥‥」


愛莉は追ってくることはせず、俺の自宅に帰り、俺の部屋に白波瀬を連れてきた。


「気にするなよ」

「気にするなってなによ‼︎」

「白波瀬⁉︎」


白波瀬は珍しく大きな声を上げた。


「私の気持ち知ってて、返事は待ってって言われたからずっと待ってるの‼︎なのにどうしてあの人とキスをしたのよ‼︎」

「ち、違うって!いきなりされて、防ぎようがなかったんだよ!しかもほっぺだし!口じゃないし!」

「そういう問題じゃないわよ‼︎」

「お、怒ってんの?」

「当たり前じゃない」


ポケットに入れていた携帯が鳴り、メッセージを確認すると、玲奈から『クズクズクズクズクズクズクズ』と大量のクズの文字が送られてきていた。泣きたい。


「わ、分かった。今日だけこの部屋で寝ていいから落ち着け」

「え♡」

「単純だな!おい!」

「歯磨いてきます!」

「あ、俺も」


あっさり白波瀬の機嫌が直り、二人で歯磨きをして部屋に戻ってきた。


「さぁ♡寝ましょう♡」

「俺は床で寝る」

「今日のご主人様に拒否権はありません」

「いや、怖いよ。なんで急に低い声出すの」

「ベッドに寝てください♡」

「分かった分かった」


ベッドに入ると、白波瀬もベッドに入ってきて、大胆に抱きついてきた。


「ちょっ!」

「へへ♡おやすみなさい♡」


白波瀬が寝たら離れるか。ってもう寝てる⁉︎


白波瀬はすぐに眠りにつき、ついつい目の前にある白波瀬の顔に見惚れてしまった。

すると、白波瀬の目から涙が流れ、俺はゆっくり起き上がった。


「白波瀬?寝てないのか?」

「ごめんなさい‥‥‥本当に今日だけでいいから、眠れるまで抱きしめててくれないかしら」

「それは‥‥‥」

「お願い」


覚悟を決めて白波瀬を抱き寄せると、白波瀬は俺の服をギュッと、か弱く掴み、何故だかその瞬間、胸が苦しくなった。


愛莉は俺と付き合おうとして、かと思えば敵意を剥き出しにしてきたり、天沢先生を陥れようとして、白波瀬から全てを奪おうとしてる。マジでなに考えてるか分からない。

とにかく今は、白波瀬を寝かしつけよう。


こうして、白波瀬との半同居生活が始まった。

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