喪失
あなたがくれたものは
ぼくの掌から溢れて
零れていってしまったね
ぼくの掌は他の人に較べて
小さいんだろうね
気づこうともしなかった
ろくに受け取ることすら
できなくて
ごめんね
あなたがくれて
零れていってしまったものは
ぼくのことを
包み込んでくれていたね
でもぼくは
包み込まれていることに
気づけなかった
ぼくの視界は他の人に較べて
狭いんだろうね
広げようともしなかった
当たり前じゃないことを
見ることもせずに
ごめんね
ぼくの心は欠けているんだろうね
あなたを傷つけて
過ちを繰り返し
あなたを傷つけて
ぼくはぼくのまま
成長していない
あなたが持つ輝きを
自分が持っていると
勘違いしてしまったんだろう
いっそのこと
粘土にでもなって
ぐちゃぐちゃに叩き潰して
形を失ってしまいたい
知らなかったというのは
ただの言い訳
知ろうとしてなかっただけ
あなたの愛を
傷つけて
ごめんなさい
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます