第23話

 これが、数週間前の出来事…。俺は、親友の圭吾と志帆の三人であの機械でもう一度、あの世界に行こうとしていた。

 「何か、三人で下校するの久々だね!いつも、私と真治が一緒に帰っていたもんね。真治も、圭吾を見習って何か習い事でもしたら?」

 と、志帆が俺にグチグチ言ってきたので、(こういうのはもう慣れてきたが)

 俺は、「相変わらず、志帆はうるせーな。習い事より、もっと面白い事が有るんだよ」と、半ば切れながら志帆の言い分をシャットダウンした。

それくらい、あの世界での出来事は衝撃的だった。

 圭吾も、相変わらずクールを気取りながら「真治が、僕達に面白い事をねぇ!あ、真治、小学生の時の事覚えてる?僕と真治と志帆で、夏休みの発表会の宿題で選ばれなかったら、駄菓子奢るって約束?あれ、真治だけ選ばれなかったんだけど、特別に先生からユーモア賞を貰ったんだよね。真治は、昔から不思議と人を惹き付ける魅力が有るよね 」  と、誉めてるんだか貶してるんだか分からない事を言ってきた。

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