第21話
他の小人達にも別れの挨拶をし、俺は予め閉まっておいたゴーグルに手を掛け、頭に装着しようとした時、アクビが「真治殿も現実世界では辛い事も多いだろうから、良かったらこれを持っていきなさい」と、見た事の無い薬草の様な物を俺に差し出した。
それより、名前を教えた覚えが無いのに何故、アクビが俺の名前を知っているのか疑問に思っていると「これを、嗅ぐと嫌な事を忘れられるよ」と、優しくもどこか怖いような笑顔で、俺に言ってきた。
俺は、「有難う」と返すと、先程までの居心地が良かった感じとは裏腹に、早くここから出なければという感覚に陥った。
そしてゴーグルを完全に頭に装着し、目の前が暗闇と光になったその時、アクビが
「くれぐれも、今日の事は他のダ………」と、声を掛けて来たのが分かった。
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