第12話

 気が付いた時には目の前に、この世とは思えない景色が広がっていた。

 そこは、まるでファンタジー映画に出てくる様な綺麗な世界だった。

 眼下に広がる木々や山々は、とても幻想的だった。

 空気も、とても清んでいる様に感じる。

 「ここが、2次元の世界か!?無意識に俺の中で、こんな世界が有ればなというのが現実に現れてしまったのか?いや、待てよ。これは夢?夢なんだ…」

 俺は、こんなの実際に在るわけ無いと自分自身に問い正していると、「君、不思議な格好をしているね。もしや、この世界の住人では無いね?」と、後ろから紛れも無い人間の声が聞こえた。

 そこには、俺の背の半分程しか無い、丸くズングリした人間が立っていた。

 どうやら、普通の人間では無い様だ。まるで、昔の西洋のおとぎ話に出てくる様な小人の様な人間だった。

 手には斧の様な物を持っている。

 「いや、そうだけどお前は?」俺はつい、初対面の人間にも偉そうな態度を取ってしまう悪い癖が出てしまった。

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