第5話 師と拳 ~異邦の拳を使う少女~

友達ひとと旅をするって案外、気を使うものね。)

 アッシュと共に旅をする様になって5日ほど経った頃、カナリアは改めて思った。

 当初、アッシュの視力の事もあり日程が伸びると思っていた。しかし実際にはアッシュの歩みはかなり早く、カナリア自身、旅慣れしていると思っていた。

 だが始めの日など午後にはアッシュの歩みについていけなくなる程であった。

 もっとも、その日は通りかかった酪農家の荷馬車に乗せてもらい事なきを得た。

 しかし、その日の夜に2人は歩く速度について話し合う事になった。

 そしてある日、カナリアはアッシュは疲れを知らないのでは無く、自分の疲労に無頓着だと気が付いた。

 朝となり着替えをしている時、アッシュが右足を引きずる様にしていた。

 どうしたのか聞いても、大した事ではないとだけ返し、無理やり歩こうとする。

 埒が明かないと思ったカナリアは、アッシュを強引にベッドへ座らせブーツを脱がす。その足の甲は赤く腫れている。どうやら真新しい靴で連日歩き続けた為、擦れて炎症を起こしていたようだ。

「そんな足じゃ危なくて移動できないよ。」手持ちの道具から軟膏と湿布、当て布を取り出し素早く処置を始める。錬金術の実験には怪我が付きものである。その為、錬金術を学ぶ者は応急処置の方法を学んでおり、普段から応急処置の道具を持ち歩いている。その為、この様な対処はカナリアにとっては朝飯前の事である。

 しかし処置を受けるアッシュは落ち込んだ表情で、「あなたの旅の途中なのに、迷惑かけてごめん……。」と呟いた。

 一瞬キョトンとするカナリアだったが、アッシュの肩に手を乗せ語りかけた。

「別に急ぎの旅じゃないし気にしなくていいわよ。それにこの旅はあなたの旅でも有るんだよ。」

 これは恩師達と初めて旅をした時に掛けられた言葉の受け売りだった。しかし彼女アッシュにとってこの言葉が今必要なんだろうとカナリアは思い引用したのだった。

「アッシュはまず目的を達成するために旅に慣れるところ始めようよ。取り敢えず足が治るまで2~3日は必要だから、その間はこの宿に連泊しましょ。」

 カナリアは宿の主人に延泊を伝えるため部屋から出ていこうとするが、一度アッシュに向き直り、

「そうそう。治るまでブーツは禁止。予備のサンダル、そっちを履いてね。」

 それだけ伝えると部屋から出ていった。

 アッシュはこれまでこれまで長期に渡って身体を動かしたことが無かった。ハンデが有る上で『仕事』をしてきた。それゆえに人一倍鍛錬は積んできたと自負してい。

 しかし長時間身体を動かすことでこれほど身体に負担がかかっているとは思わなかった。

 旅に出た日などはへばっていたカナリアに「体力が無いな」と思っていた。

 しかし、数日が経つと自分は負傷しているがカナリアは異常はない様だった。

 初日の事にしても、自分がペースも考えず早足で歩いた事が原因だった。

 街中を移動するなら走るなど急いで移動するほうが早く目的地に着く。

 それに対し、街と街を移動するような数日かかる移動では一定の速度で歩くことが目的地に早い。その事を知識として知っていたが。知っていただけだったことを痛感した。

 カナリアはそれなりに旅に慣れている様子である。

 ならば旅の素人である自分は、彼女のペースに合わせ旅に慣れるところから始めようと思った。

 その日、2人は宿の中で過ごした。カナリアは備え付けの机に向かい課題に取り組み、アッシュは室内で足に負担のかからない運動をする。

 たまに集中の切れたカナリアが雑談を振り、アッシュがそれに答える。そんな他愛のない時間を過ごした。


 翌日、アッシュの足の腫れは前日に比べ格段に引いており、それを診たカナリアはアッシュを散歩に誘った。「たまには息抜きしようよ。」という彼女の提案だ。

 エディンでは外出をせずにいたアッシュだったが、他の街がどの様な雰囲気なのかは興味があった。(同行しても足手まといになると思い遠慮していた。)

 早速、カナリアは荷物から普段着を取り出し着替える。それにならいアッシュも準備を始める。

 カナリアは飾り気のない淡い緑色のワンピースに太めのベルトを腰に巻く。そして普段はアップにしている髪はおろしたままにしている。対してアッシュは細めの男性物のシャツとスラックスにジャケット、髪はカナリアとは逆にアップでまとめている。そしてそれぞれにヒールの高さなどは異なるが、2人ともサンダルを履き市街へと出かけていった。

 祭りの準備なのか、大通りあちらこちらで街路樹や店先などに飾り付けをしていた。

「勢いで出てきたけど丸腰で大丈夫だろうか?」

 アッシュが大勢の人々を前にどこか緊張した様にしているのを見て、カナリアはいたずらっぽく笑う。

「いざとなれば、魔力で身体を強化するから逃げるには問題ないわよ。それにあなただってジャケットの内側に護身用のナイフ吊るしてるでしょ。」

「まあ元の『仕事』の癖ね。ともかくこの街では部外者だから、余計なことに首を突っ込まないに越したことは無いけど。」

 それとなく周囲の雰囲気を探りながらアッシュがささやく。

「なにそれ?わたしが無意味やたらに首突っ込むみたいな言い方だけど。」

 心外だとばかりに目を見開き抗議するカナリアに「えっ違うの?」と言わんばかりの驚いた様な顔を向けるアッシュ。

「わたしだって分別はあるわよ。アッシュと初めて会った時だって出会い頭にぶつかっただったからだか……えっ!?うえぇぇぇ!」

 言い訳を始めようとしたカナリアだったが、突然アッシュが抱きすくめられ、世界が半回転した。

 周囲から見れば若いカップルがダンスを始めたかの様に見えたかもしれない。カナリアの悲鳴と2人の横を転がっていく中年男性がいなければ。

 転がっていた男は顔に大きな痣があり、鼻から血を流しながら倒れていた。

 男が転がってきた先から1人の少女が出てくる。歳はカナリアより下であろう。まだあどけなさが残る顔の眉を怒らせながら歩いてくる。

 髪をアップでまとめ、異国風のゆったりとした薄い赤色の服に身を包む。その姿からカナリアは彼女が何らかの徒手空拳格闘術『武技マーシャル・スキル』の使い手であろうと察した。

 ただそうだとすると、小柄な少女が倒れている男を吹き飛ばしたことになる。それが本当であれば彼女は相当の使い手となる。体格からはとてもそうは見えないが。

 そんな事を考えていると、突然立ち上がった男がカナリアの腕を引っ張る。突然のことで体勢を崩したカナリアを男は背中から首に腕を回し締め付ける。ついでに脇腹のあたりには何か尖ったものが当たっているがそれが何かは考えたくない。

「その女性は関係ないはずですよ!解放してわたしとの話し合いに応じなさい!」

 少女が声を張り上げて男を非難する。その声は見た目どおりの幼さが残る。

「うるせえ!元はと言えばお前も無関係だろう、奴と話しさせろ!」

「関係ありますー!ジョッシュさんはわたしの家の大家さんだから、ジョッシュさんの財産没収されるとわたしの住む家が無くなるんですー!」

 カナリアは何となく二人の関係を察した。しかし、赤の他人を巻き込んむのは止めてほしい。

 抗議をするにも拘束を解く必要があるため、カナリアは身体への魔力解放を行おうする。その時、アッシュが男の背後に忍び寄った。そして男の握っていたナイフを払い飛ばし、次の瞬間には自身の左手に持ったナイフを頸動脈の上に押し当てた。

「彼女を解放してもらおうか。拒むなら……分かるな。」

 普段より低い声で男の耳元にささやく。その声は殺気が混じっているが、どこか蠱惑的で死の甘美さを讃えていた。

 その抗いがたい死神の声に恐怖した男は緊張の糸が切れたのか、その場で気絶し倒れ伏した。

 男の腕から解放されたカナリアもその場に座り込む。

 深呼吸をしようと息を吸い込むが、首をしめられていた反動か激しく咳き込んだ。

「大丈夫ですか!」

 慌てるように少女が駆け寄ろうとするが、アッシュが割って入る。

「あなたもカナリアに近づくなっ! 無関係な人物を巻き込むような奴に彼女は任せられない!」

 普段は冷静で奥手なアッシュが珍しく怒りの感情を爆発させる。なぜだか分からないがこの少女をカナリアに近づけたくなかった。

 護身用ナイフを右手に持ち替え少女に突きつけるアッシュ。その気迫に押され少女が1歩後ずさる。アッシュが今にも飛びかからんとする。その時、不意に横から伸びてきた腕がアッシュの腕を捻りあげる。(アッシュが気配を感じられなかったので正に不意だった。)思わず手に持ったナイフを取り落とすと、そのナイフは黒い短靴が踏みつけた。

 アッシュが相手のほうを向こうとすると、突如腕は解放され優しく突き放される。それはそよ風のように優しく肩を触れられただけだった。

 しかしバランスを崩された、アッシュはその場に尻もちを着くことになった。

 咳が落ち着いたカナリアが顔をあげると、そこには座り込むアッシュと短身の初老の男性が立っていた。

「我が弟子むすめの起こした騒動に巻き込まれてしまったようで、誠に申し訳ないことをした。」

 男がカナリアたちに深々と頭を下げる。半歩後ろにいた少女もそれにならい頭を下げる。

「詫びと言ってはなんだが、茶などを一服馳走したい。よろしければ我が家までご足労頂けないだろうか殿。」

 カナリアに向かうと男が言う。優しげな言葉だが男の放つ気迫のようなものは有無を言わせない雰囲気を作っていた。

 辛うじて「はい」とだけ返事したカナリアは立ち上がると、アッシュに駆け寄り助け起こした。

 アッシュは先程までの怒りがウソのように呆けた表情をしている。まだ自分が何をされたか理解できていないようだ。

 アッシュのナイフを懐に入れると、男はついて来いとばかりに2人に背を向け歩き出す。その背中はカナリアから見ても隙だらけであったが、間違っても手を出せない何かがあった。

 男の後について歩くカナリアたちだったが、ふと周りを見回すと先程の少女がいない。

「弟子は先に家へもどったよ。お二人への謝罪の為にも精魂込めて茶を立てるつもりであろう。」

 顎髭をさすりながら振り向いた男は2人の心境を察したように話しかける。

「なんで分かるんですか?」と言葉が喉まででかかるが、男は先を制し言葉を続ける。

「なに人間の気を読めば、ある程度の事は察しがつくもの。」

 機先を制されたことでカナリアは言いよどむが、諦めたように口をつぐみ男の後をついてく事にした。


 男が案内したところは街の中心から少し外れた場所にある小さな庭を持つ一軒家だった。

 庭には木が植えられており、その枝には何かの練習用の物と思われる木製の的や人型の物が吊るされている。

 男が家の扉を開くと屋内が見える。家の中はほぼ吹き抜けの大広間となっていた。

 その中に先程の少女が床に両手を付け深々と頭を下げていた。

「ようこそお客様。なにもない家でございますがどうか、おくつろぎ下さい。そしておかえりなさいませ師父グランド・マスター。」

 少女はうやうやしく挨拶を述べると立ち上がり、カナリアたちを席に案内する。

 男がカナリアたちの反対側の席につく。すぐに少女がカップに紅茶を注ぐと3人の前に配膳し最後に自分の分を用意し着席する。

「まずは名乗らせていただこう。私の名は『リ・ワンウ』。東方のファン帝国を我が武芸マーシャル・アーツを持ちて守護する者だ。」

 ゆっくり頭を下げ名乗る男を前にカナリアが驚く。

「華帝国で武芸の使い手って、東方の大将軍と呼ばれたあのリ・ワンウですか?」

「あなたが言うリ・ワンウであると同時にそうではないとも言えるな魔術師殿。」

 謎掛けのような言葉に首を傾げるカナリアを見ながら、目を細め楽しそうにしながらワンウが続ける。

「私は華において『東夷大将軍』の地位にあるのは確かだ。しかし現在その地位に居るのは私の影武者である一番弟子じゃ。そして大将軍の地位に着いたのも私の武芸ではなくアヤツの知才故よ。なので故国へは帰りにくくなってしまってな。」

 何とも皮肉な話だなとカナリアは思っていると、横からアッシュが口をはさむ。

「それで、私達を呼んだ理由はなんなの? そんな身の上話を聞かせるためではないのでしょ。」

 まだ彼女は彼らに対しいらついている様だった。実際にアッシュ自身、自分が何にいらついてるか分からない。

 と言うよりも他人に対していらつくこと自体が始めてであった。そのため自分でも感情をコントロールが聞かないようだ。

 そんな様子を分かっているか顔から伺い知ることはできないが、ワンウは自身のペースで話を続けている。

「確かに剣士殿の言うように、私は魔術師殿にお頼みしたいことがある。とは言っても仕事を依頼したい訳ではないのだよ。」

 そこまで言うと、傍らに座る少女を見る。

「この子は私の養女にして末の弟子。名前を『スイユン』と言う。」

 ワンウが2人に少女を紹介すると「リ・スイユンです。」と少女スイユンも改めて名乗る。

「見てのとおりこの子は連合王国出身の西方人だ。元々知己のあったこの地の商人の一人娘であってな。かの男と奥方が急死したとの報を聞き、この子を養子として迎え、かつ最後の弟子とした訳じゃ。」

 そこまで言うとワンウはカップの中の茶を口中へ運んだ。

 話を聞いていたカナリアはスイユンを見た。ハツラツとした明るい娘に見えるが彼女も自分と同じ親がいないのかと思った。医者の人数がまだまだ少ないこの国で疫病や戦争が起これば、親のない子が増える事は分かっている。彼女が錬金学科の門を叩いたのは、錬金術を用いて医療を発展させたいとの思いもあったからだ。

「そしてここからが本題なのだが、先程の争いとも関係があってな。この家の持ち主であるジョッシュは事業に失敗し多額の借金を負ったのだ。その借金のカタとしてこの家を差し押さえられ可能性が高いのじゃ。我らとしても、この家を差し押さえられると露頭に迷うことになる。」

 つまり先程の争いは借金取りの取り立てを強制的に止めようとしていたのかと納得するカナリア。

「そこでスイユンは借金を肩代わりをしようと思っておってな。その為に明後日行われる武術大会へ出場しようと思っているのだが、大会への出場には身分確かな者2名の推薦が必要でな。私ともう1人必要の推薦が必要になる。そこで魔術師殿。あなたが推薦人になっていただけないか。」

「でも、なんで今日あった見も知らない人間であるわたしにそんなお願いをするんですか?」

 カナリアが当然の疑問を口にする。

「あなたのことはエディンに住まうアンドレア殿から話を聞いておりましたよ。王立魔術学院のカナリア・エレスティア殿。」

「わたしの事を先生から聞いてたんですか? ……ならさっきの騒動。もしかして、わたしを引き入れるためにスイユンちゃんと仕組んだ事とか。」

 カナリアが疑惑の目を向いの席に座る2人に向ける。それを察したワンウはやんわりと訂正する。

「先程の騒動とは関係ありませんよカナリア殿。私もスイユンが大立ち回りを演じていると聞いて止めるためにあの場へ来たところ、偶然にもあなたがいた。そこで袖すりあうも多生の縁と思いましてな。」

 話すワンウの横でスイユンが小刻みに首を縦に振っている。あれが演技ならあざといなと思いつつもカナリアはスイユンの事を嫌いになれないと感じていた。

 アッシュと性格は異なるが彼女スイユンも友達になれたらいいなとも思っている。しかし今は目の前の事を片付けなければならない。推薦文を書けばいいだけなのだろうか。

「ワンウ将軍。推薦をする前に幾つか確認させていただきますね。」

 アッシュが慎重に言葉を選びながら話を始めるが、「ワンウで結構。」と切り替えされる。

「ではワンウさん。この家を抵当として押さえられると困るとの事でしたが、お二人で華帝国に帰国されれば問題ないのでは?」

 ワンウたち2人だけの問題なら一番もっともと思われる解決法を口にしてみる。

「私だけならそれもいいが、華帝国は移住について厳しい制限をかけている。西方人であるスイユンが移住するには色々と問題が多い。」

「あなたの将軍としての権力を持ってすれば人一人移住することくらい、難しいとは思えないのでは? ましてやあなたの養女であればなおさら。」

 権力者であれば少しくらい法の逸脱があっても許されるのではないかと思うカナリア。しかし。

「将軍だからこそだよ魔術師殿。多くの平民は地位の高い者は法を逸脱しても問題ないと思っている。しかし地位の高い者こそ法を遵守するべきと私は思っている。法を作る側の人間が自ら破っていては押し付けられる側も守る意義を見いだせないだろう。」

 ワンウの清冽な物言いにカナリアは驚いた。自身も為政者(になる予定だった)にも関わらず、その事に思い至らなかった事を恥じ入った。

 今度はアッシュが提案する。

「金貸しから証文を盗み出すほうがいいんじゃないの?武術大会に出ても勝てる保証は無いのでしょ?」

 不確実な武術大会の賞金に掛けるより取引自体を有耶無耶にしてしまうほうが早いと思ったのだが、しかしそれはカナリアが否定する。

 金の貸し借り事態には違法性が無い場合、証文の強奪がバレたら、ここにいる全員が投獄される可能性もある。

 もちろんその時は、カナリアもおとなしく捕まる気は無いが、少なくとも今取るべき方針ではない。

 その後も、幾つか案が出るものの決定打には乏しく、結局当初の予定どおり武芸大会にスイユンを出場させるため、カナリアも推薦をする事となった。

「ありがとうございます。カナリアさん!わたしガンバりますから。絶対に見ていてくださいね!」

 話がまとまると、スイユンはカナリアに抱きついてきた。

 一瞬驚くカナリアだったが、すぐに優しくその頭を抱きしめる。

「あなたが強いのはさっき見て分かったけど、気をつけるのよ。世の中にはもっと強い人もいっぱいいるんだからねスイユンちゃん。」

 心配そうに話すカナリアにスイユンは「大丈夫ですよ!」と返した。

 近くで見ていたアッシュはまた心の中がモヤモヤしているのを感じた。

 今日はこれまでと何か違うことがあったか?……そうだ。昨日から身体をあまり動かしていない。怪我のせいだが、普段より全然動かしていないから、何か鬱憤が溜まっていたに違いない。

 アッシュは己の中の不快感の原因について、自分なりの答えを導き出す。ではそれを取り除くにはどうすればいいか?しばらく考えたアッシュは、カナリアとワンウに向かい話し出す。

「ねえ、私も大会に出るってのはどう?彼女スイユンの実力を疑っている訳じゃないんだけど、2人で参加したほうが賞金を取れるんじゃない?」

 唐突の提案にカナリアは驚いたが、ワンウはこれを承諾したのでカナリアもそれに従った。


 師より受けし薫陶と拳を胸に、リ・スイユンは武術大会へ参加する。

 それが、3人目の少女の旅の始まりとなるのであった。

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