第9話 王都と夢〜9〜
ルキさんは作った晩御飯を食べ終え僕たちは自分たちの部屋に戻ってきた。
「ふう〜。美味しかったね〜ハル〜」
「うん〜。そうだね〜」
そのままベッドにダイブ。
ソースをつけたハンバーグはソースなしでも美味しかったそれをもっともっと美味しかった。
結局僕もレイも一回ずつおかわりをしちゃった。
僕もレイも今は休憩中。
マインはルキさんの手伝いに行ったから2人っきりだ。まあいつものことだけど。
「じゃあ私お風呂行ってくるね」
レイが立ち上がりそう言う。
「後でマイン来るしね」
「そのとーり。てことでまた後でね」
着替えを持ってお風呂場に向かっていった。
「2人きり……。2人っきりか……」
自分がさっき言ったことに違和感を覚える。
レイが嫌がるから僕とレイが離れ離れになることはほぼない。まあそれは昔色々あったからなんだけど。
でも今はすんなりと僕の元を離れていった。
なんでかな?
そんなこと言ってもお風呂までついてきてなんで言われると困っちゃうけど。
「まあいっかな」
レイがお風呂から出てきたら聞こう。
珍しい1人の時間を僕は有意義に過ごすのだった。
「お風呂空いたよー」
お風呂から出てきたレイがトコトコとこっちへ向かってくる。
「はーい」
と返事をして向かう……前に、
「あのさ、レイってさ、僕のそばを離れるの嫌がること多いよね」
「うん。そだよー」
返事が早いっ!
そりゃあそうか。僕がちょっといなくなった時でさえあんなけ取り乱してたしなぁ。
「でもお風呂の時は大丈夫だよね。何か違いとかあったりするの?」
「お風呂!? さすがにお風呂まで着いてきてもらうなんてできないよ……。……ハルのエッチ……」
「っ!……。そういうことじゃないよ!」
レイがあんなこと言うから少し意識してしまう。
お風呂上がりで火照った体がとても魅力的で……。
だ、だめだよ!僕たちはパートナーなんだから。
意識しちゃ、ダメだよね……。
顔が赤いことを自覚しながら逃げるようにお風呂場へ向かった。
「お風呂出たよー」
今日の疲れを癒やして、部屋に戻ってきた。
レイだけじゃなくマインも部屋にいて2人で楽しそうに話していた。
「ハル!?」
なぜかレイがすごく驚く。かと思えば顔を真っ赤にしてそっぽを向いてしまった。
さっきのこと気にしてるのかも……。
「ふふっ。おかえり、ハル」
レイに代わって僕に話しかけるマイン。なんだかすっごく楽しそう。何話してたんだろ?
邪魔しちゃったかな?
「それじゃあハルも来たし遊ぼー」
いつの間にかマインの手にはトランプが。
このまま寝るまで遊ぶんだろうなぁ。
そんなことを思いながら2人が満足するまで遊んだ。
「ふうー。そろそろ寝ようかなー」
落ち着いた頃にマインが口を開く
トランプやらオセロやらチェスやら色々やったからちょっと疲れた。いや、だいぶ疲れた……。
「うん。そうだね。明日は仕事なんでしょ?」
「うん〜。これ以上はお仕事に響いちゃうからねぇ」
僕が返事をするとマインは眠たそうな声で言葉を返した。
「そうなんだぁ……。ちょっと残念……」
「大丈夫。明日も会えるから」
寂しそうなレイを宥めてよいしょと言いながら立ち上がるマイン。
「それじゃあおやすみ。また明日ね」
「「おやすみ〜」」
マインを見送った後口を開く。
「それじゃあ僕たちも寝よっか」
「うん〜」
だいぶ眠たいご様子のレイさん。
3秒くらいで寝ちゃいそう。
「電気消すよー」
「ん〜。おやふみ〜」
ふにゃふにゃのおやすみを言ったあとほんとに3秒くらいですぅーすぅーと寝息をたて始めるレイ。
その寝顔を見ながら今日のことを振り返る。
検査官のお兄さんや屋台のおじさんと話をしたり、ルキさんのハンバーグや屋台の串焼きなどの美味しいご飯を食べたり。
レイは悲しませちゃったけど不思議な女の子と会ったりもした。
セセラ。今どうしてるんだろう?
初めて会ったのに彼女のことがどうしても気になる。
まあたぶん明日も会いに行くんだからそのときに聞けばいっか。
「ふわぁ……」
軽くあくびが出る。僕もそろそろ寝よう。
「おやすみ。レイ」
僕も疲れていたのか目を閉じたらすぐ夢の世界に入っていった。
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あとがき
シュシュ・トウカです
9話目もお付き合いありがとうございます!
ようやく1日目が終わりました〜
もうちょっとペースを早めたいと思っているんですけど難しいですね。
これからのあとがきでは登場人物の紹介をしていこうと思っています!
頑張ります!
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それでは!
ツインテールと双眼鏡 ただいま休止中 シュシュ・トウカ @shushu1939
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