第2話 王都と夢〜2〜
前にいた人達が王都に入っていった。
「次の方ー」
僕とレイは同時に歩き出す。
「王都にはどのようなご要件で?」
検査官のお兄さんが話しかけてくる。
「観光です。旅人なので」
と言いながらお兄さんが出した通行許可証にサインをする。
レイ、君の分だよ。
1枚渡す。
レイもサインをする。
「なるほど…。通行許可証は大丈夫です。武器等あれば見せてください」
言われた通り2本の剣と2本の杖を渡す。
「はい。どうぞ」
後ろでそわそわしているレイがちょっとかわいい。
愛剣と愛杖だからね。このときは僕も緊張するよ。
「うん! いい剣ですね。杖のほうも大丈夫です。お返しします」
受け取った武器達を1本ずつレイに渡す。
その武器達を優しく撫でレイはえへへとはにかむ。
分かる、分かるよその気持ち。褒められると嬉しいよね。
「王都に来るのは初めてなんですか? 」
「そうなんです!楽しみにしてたんですよ! 」
知り合いが王都で働いており、来てね! と言われたので王都に来たのだ。
このときのためにいろいろ調べたものだ。
レイも楽しみにしてたし。
王都にはないものがないと聞いた。
もしかしたら僕が探してるものも……。なんてね。
「それなら ルキ というお店がおすすめです!今日は休みなんですけどとっても美味しい食事処なので! 」
「……ありがとうございます!行ってみます! 」
唐突に言われたので驚いてしまった。
優しいお兄さんだな。
「それじゃあ、行ってらっしゃい! 旅人さん! 」
手を振ってくれる。
彼はいい職に就いたな。とてもよく合っている。
僕とレイは手を振り返し検査場を後にした。
でも、検査場が並んでいるのは彼のせいかもな……。たくさん話すし。
巨大な門を通っている途中、苦笑いする僕を見てレイは不思議そうに僕に問う。
「どうしたの?」
「ううん。なんでもない。」
「そう。じゃあ、行こう! 」
手を差し伸べられる。
その手を優しく掴んでもう一度歩き出した。
分厚い城壁を抜ける。
急に視界が広がった。
ここが、王都……。
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あとがき
皆さんこんにちは! シュシュ・トウカです!
2話目もお付き合い頂きありがとうございます!
こんな感じで1話1話を短めに、ちょっとの隙間時間ですぐ読めるような小説にしていくつもりです!
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