第7話六時間目・体育

「いってぇ…」

僕は、右手首を何度も振った。相変わらず、サーブは痛い。今、体育館でバレーボールをしている。斜め後ろのコートにキミが見える。闘志むき出しで試合に挑むタイプじゃないが、チームに迷惑をかけないよう必死だ。

「ナイスサーブッ!」

どうやらキミがうったサーブが相手コートに入ったようだ。

「…いいぞ。」

ローテーションでコートの外に出ながら、僕はつぶやいた。キミのコートに目を向ける。今度はレシーブの構えをしている。

「あっ!」

次の瞬間、キミの顔面にボールが直撃した。かなりのスピードだった。キミはレシーブの姿勢のまま、まるでスローモーションのように後ろに倒れていった。

ドンッ!

それと同時に僕の頭に激痛が走り、視界は真っ暗になったー。

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