第10話 ロケ中~その2~

ちょうどお昼時になったので施設スタッフが期間限定の食事を持ってきてくれた。…もちろんこれもリポート用になっている。


「この夏から発売される三種の食べ物を持ってきました」

「これは…あったかい…」

「蒸し饅です。如月さんが持っているのは『お化け饅』になっています。」

「かわいいですね!それじゃあお先に…いただきます」


と一口食べると中からトマトソースが出てきて


「これピザまんみたいな感じなんですね!」

「心霊ゾーンなので中のトマトソースは血をイメージしたものになっています」

「とてもおいしいです!」

「そして真ん中のは『心霊饅』です」

「お、これですね」


と見た目はお化け饅をすこし怖くしたようになっており口のあたりから赤い液体が出ている。


「これは…すこしピリ辛でおいしい!」

「こちらはお化け饅にタバスコを足したものになります。少し辛いのが好きな人向けのメニューになっていますので」

「いや~これくらいがちょうどいいですよ!」

「ありがとうございます。そして最後に相田さんの前にあるのが…」

「もう見た目怖いんですけど…」

「『ゾンビ饅』になっています。見た目をゾンビに近付けるため皮をよもぎにしているんです」

「なるほど!ならいただきます!」


そう言って一口食べてみると…うん…ものすごく…



「かっら!なに!?すごい辛いんですけど!?」

「ハバネロを使ったものになっています」

「いやいや!それ芸人の俺に食わせてくださいよ!」

「ゴホゴホ!でも程よくおいしいですね!辛いけど!」


こんな感じで昼食のシーンの撮影が終わると…


「ふぅ~」

軽く息を吐くとそのままゾンビ饅を食べ続けた


「ちょ!?出されたからってそんな無理せんでも!?」

「え?いや…リアクションはあんな感じにしましたけど…僕辛いの得意なんで」

「ほんとに!?」

「はいKOKO弐のカレーでも5辛くらいのは普通に行けますよ」

「…今度激辛ロケのオファーあったら充くんに回していい?」

「歓迎ですよ!」


曜さんともアイコンタクトで

「オファーあったらよろしく」

と伝え、あちらも

「OK!任せて!」

と伝えてきてくれた。


「相変わらずだねみっつーの激辛好きは」

「花楓も食べれるのに基本的には食べないよね」

「まあキャラ付けもあるからね…はぁ…みっつーと2人きりなら好きなだけ食べれるのに…」

「事務所も違うし今2人とも忙しい時期だから仕方ないの」


次の撮影の期間限定ブティックを紹介するところに向かった


「ここからは花楓ちゃんのゾーンだね」

「はい!張り切っちゃいます!」

「さすがにファッションとかになると花楓には勝てませんからね」


少し歩いていると目的の場所について


「今回は高級ブランドとのコラボをさせていただいたんですが、ブランド物にしては程よいお値段で提供させていただいております」

「え!?このブランドで値段が5000円!?」

「たしかに…このブランドのカバンってなると万は当たり前なのに…よく抑えれましたね」

「ブランド側さんからも気軽に手に取っていただきたいとの事で今回のコラボを記念して少し値段をまだお求めしやすい価格にしております」


するとロケ中にも関わらず花楓の眼が変わり


「この値段なら私も手が出しやすいですね!ブランド側さんも勝負に出てますね」

「毎回セレブとか対象にしてたらあちらさんもさすがに破綻したりするから」

「充くんの言う通りと思うね」


そんなこんなで紹介が終わりエンディングを迎えていた


「はい!今日はどうでしたか!まずは花楓ちゃん!」

「最後は取り乱しましたけどすっごくたのしかったです!」

「ほんとにね!流石女の子って感じだったよ!それじゃあ充くん!」

「えっと…心霊ゾーンは怖かったですけどすごく楽しかったです!」

「いや~たしかにあれは怖かった!というか昼の時のリアクション泥棒だったけどね」

「あ、あはは…」

「まぁなにはともあれ!今週もありがとうございました~」

「「ありがとうございました~」」


との感じで今回のロケは締められた。

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