第36話 ロゴダイン帝国の目的
シルバニアン王国。これが僕達が住んでいる王国の名前だ。シルバニアン王国の隣にある、ロゴダイン帝国にシルバニアン王国の副騎士団長が囚われているらしい。
僕はシルバニアン王国の王都シルバニアンに馬車で向かってる。馬車の中にパリスさんと騎士3人と僕の4人で、御者として騎士1が馬を操っている。馬車での移動中に、シルバニアン王国騎士第8師団長のパリスさんに話を聞いていた。
「何でロゴダイン帝国は、副騎士団長を捕まえたのですか?」
僕は、何故か分からない。
「そうだな。副騎士団長は、ロゴダイン帝国との貿易護衛として、第2師団を率いていたのだ。だが副団長の天職が帝国も欲しがる天職だから、狙われたのだろうな。」
副団長の天職、気になる。
「副団長の天職は、【剣聖】で、剣術Lv8と最強だが、天職の中には【強奪】と呼ばれる天職があってな。強奪Lvが上がると、他人の天職を一定時間使えるスキルがあるのだ。そのスキルを使われると、奪われた者は、その時間スキルが使えなくなるのだ。」
そのせいで、剣術Lv8を奪われ弱体化した所、装備に呪いを掛けて囚われてしまったみたいだ。
Lv8を奪うなんて、凄い人もいるものだ。僕ではとても勝てそうにないな。
副団長を囚えれて置けば、いつでも副団長が持つスキルを使えるから殺さずに囚われているらしい。
「でも他国の騎士団を囚えれて良いのですか?」
普通他国の人を拉致してきたらダメだろう。
「それは、ダメだ。だが盗賊団に拐われたなら真実は、分からない。その盗賊団が帝国に雇われている証拠は、上がっているからな。」
なるほど。犯罪者達を使って拐ったのか。それよりも盗賊団に負ける騎士団で大丈夫か?
僕が不安そうに見ていると、パリスが慌てて説明する。
「エルジュ殿心配は、無用だ。副団長は、王国の役人を助ける為に捕らえられたが、呪いさえなければ、盗賊団なんて、1分で全滅させる程のお方だ。」
いくら強くても、呪いの効果には勝てないのか。呪いを解いたら、盗賊団は全滅だな。
「師団長!そろそろ森に入りますぜ!」
御者の男性がパリスさんに声をかける。
「そうか。霧が濃いから注意しろよ!」
僕も外を見ると、前方に森が見える。外は一面霧に覆われていた。森には魔物がいそうだな。それよりも何か眠くなってきたな。
「少し眠くなりました。」
僕は思わず床に寝転ぶ。
「いかん!敵襲だ!」
パリスさんの叫ぶ声が聞こえたが、僕は意識が途切れ眠りについていた。
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