第5話 冷やしも癒やしもあるこの世界で

 未咲「ねぇねぇ、この前ちょっと街のリラクゼーションサービスショップに行ってきたんだけど、それがすっごくよくて……」

 玲香「あんたってほんとそういうの好きね、わたしそういうのにはほんと疎くて……」

 未咲「すごくいいにおいがして、つい食べちゃいたいくらいだったな〜」

 玲香「その喩え、ちょっとわかりにくいわね」


 るんるんな感じが漂いまくっている未咲。


 未咲「うさぎさんもいたよ! もふもふしててかわいかったなぁ」

 玲香「ちょっ、顔近いわね、あんた……」

 未咲「ふん食べてる途中だったけどね……」

 玲香「それは聞きたくなかったなぁ……」


 つい口調まで変わってしまう。


 春泉「ハウディー。なんの話?」

 玲香「直前のことは聞いてないわよね?」

 春泉「聞いてないよ。どんな話?」

 玲香「簡単に言うと、未咲が気持ちよくなったってこと」

 未咲「玲香ちゃん、それはざっくりしすぎじゃないかなぁ……」

 玲香「いいのよ別に、いまの春泉が知ったら眉を顰めるでしょうし」

 未咲「それもそっか……ごめんね春泉ちゃん、ふたりだけの秘密ってことで」

 春泉「うーん、ザンネン……」


 ♦


 うみ「あたしにはばっちり聞こえてたけどな……」

 ロコ「わたしも……」


 遠くで話す声がした。

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