第2話転生したらスマートフォンでした(嘘)
「う~ん…暇だ…」
まったくもって暇すぎる。なんなら今この瞬間暇なやつ選手権を開催したら優勝するまである。
まぁこんなぼやきかたをしていても青春ラブコメが始まるわけでもないし、おとなしく僕は目をつぶった。何せすることがないのだ。病院のベッドの上だし。せめてスマホがあれば…
こんなことになったのにももちろん理由がある。
仕事で外に出ていた際にトラックにぶつかって異世界転生…はせずに軽く捻挫して足を痛めたので病院で休んでいるのだ。何せぶつかったといってもこちらが自転車で通行中に運送のトラックが横道から走ってきたのだが、ちょうどトラックの横っ腹に自転車側がつっこむ形になったせいである。
しかし車にぶつかるという恐怖のせいかどうやら情けなくも失神してしまい病院に運ばれて検査を受けることになったようだ。
ちなみに今年はこれで病院に運ばれたのは3回目だ。呪われているのだろうか…?
ちなみに1回目はぎっくり腰で2回目は尿管結石だ。
え、呪いじゃなく歳のせい?ま、まぁそういう意見もありますかね…
スマホはどうやら事故にあった時落としてしまったのか手元にはない。
まさかスマホだけ異世界転生してしまったのだろうか?
異世界で達者に暮らせよ、スマホ〇郎よ…
やれやれ、暇すぎて思考が横道に逸れてしまった。
まぁないものねだりしても仕方ない。ほんとなら小説をみて暇をつぶしたかった。
…そういえば小説といえばこの間完結したWEB小説はなかなか面白かったな。
あれでなぜ書籍化の話とかないのだろうか?主人公がヒロインのためだけに観客ただひとりの音楽ライブするくだりとか結構好きだった。音楽も小説もそうだけど芸術ってやつは人に自分の思いをぶつけるものだと僕は個人的に思っている。人の思いが他人の心を揺り動かすって素敵なことだと思う。僕はそんなことをぼんやり思いながら再び目を閉じるのだった。
瞼を閉じればそのライブのシーンが鮮明にイメージでき…あれ、なんか鮮明すぎない?
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