第19話 なんか出来たぞ……
俺は異次元ボックスのスキルを獲得して、今度は二層でゴブリンの魔核百個にチャレンジしようと思って階層を降りた。
でも二層からは人が多いんだよね。
今は国もっていうか、世界中がダンジョンの攻略に力入れてるから俺的には目立つの困るし……
普通に子猫が居たら魔物と思われて狙われそうだからね。
これは人の少ない六層まで降りて狩りをするのが正解っぽいか。
異次元ボックスが有るから今ならジャンジャンドロップが出てくれても問題は無いはず……だよね?
俺が目立たない様に狩りをするには隠密系のスキルが欲しい所だな。
持っていそうなのはウルフか?
ファーストスキルが気配探知だし、確率は高そうだ。
風魔法LV1で使えるエアカッターがMP3消費だから今の俺だと六十回は使えるけど、逆に言えば六十回しか使えない。
MPは緑色のポーション一個で三十は回復するけど、ポーション2とか3とかも出てくれるから、その辺りの出方次第だよね。
自然回復は一分で一の回復だから三時間も掛かっちゃうからな。
取り敢えず五十回は魔法攻撃をして、後はダガーでの狩りにした方がいいな。
ポーション類は今は危険が無い限り出来るだけストックの方向が正しいと思う。
あれ? ゴブリンのコアを百個は飲み込んだけど次のスキルは出なかった。
スライムだけだったのかな?
ウルフももう八十個はコア飲み込んでるけど、これだと余り期待は出来ないかもしれない。
でも、俺だけのアドバンテージだし、ここは自分なりに納得がいくまで続けるしか無いな。
そのまま頑張って、六層での狩りを夕方まで続けた結果。
ゴブリンに次のスキルが現れた。
二百個が必要だった。
どうなんだろう……これはもしかして、ゴブリンは初期がLV2だったからセカンドスキルまでが二百個必要だったのかな?
今ウルフが百五十個くらいだから、ウルフが二百で獲得できずに、三百個で次のスキルを覚えれたら、ほぼ間違いない。
そして覚えた、ゴブリンのセカンドスキルは【DEX強化LV1】だった。
器用さが上昇するスキルだね。
加えて、今日覚えたばかりの【異次元ボックス】もLV2に上昇した。
何が出来るんだろう?
単純に容量が増えるだけなのかな?
ここはステータスカードで確認だ。
STR 80
VIT 72
AGI 87
DEX 45
INT 30
LUK 25
スキル 溶解、身体強化LV2、気配探知LV2、突進、毒爪、再生、風魔法LV2、異次元ボックスLV2、DEX強化LV1
MP 36/240
Rank 1/340
MPの計算式が解らないけど、獲得スキルと、ステータスで連動して増えてる気がするな?
風魔法がLV2になってる。
ステータスカードに触れて、出来る内容を確認すると、【風属性付与】の能力を覚えたみたいだ。
『魔法金属で作られた武器に、風属性を付与して使用できる。MP5、五分間有効』
これは中々優秀なスキルっぽい。
異次元ボックスはLV2で【収納】【合成】が使えるみたいだ。
収納はLV2で百キログラム以内の物が収納できるみたいだ。
最初に見て無かったけど、初期は十キログラムだったのかな?
合成は……
『異次元ボックスの中に収めた二種類の物を合成すると新たなアイテムが出来る事がある』
不確定甚だしいな……
ギャンブルボックスだね。
取り敢えず今日の収穫品を、全部収めてるから要実験だね。
そう思って、何か指定しようと思ったら、ステータスカードも指定できることに気付いた。
えっ? ステータスカードを合成したらどうなるんだ? ってか何と合わせるべき?
入ってるのはダンジョン鋼、ポーション青、赤、緑、魔石各種だな。
あー後スマホとダガーもか。
もしかして……
と思って、俺はスマホとステータスカードを合成してみる事にした。
出来たのは……
鑑定スマートフォンだった。
これ……凄くね?
ちょっと周りで、魔物が湧いて来るのがうざいから、一度ダンジョンから出て調べる事にした。
◇◆◇◆
私は昨日、麗奈と一緒に狩りをしていてユニークモンスターに出会いスキルホルダーとなった。
今日も麗奈と共に大阪ダンジョンに訪れた。
「ちょっとよろしいでしょうか?」
「はい、何でしょうか?」
いきなりダンジョンの入口で声をかけられた。
なんだか自衛官っていう感じの制服を着用してる。
「初めまして。私は『特殊構造体攻略班』に所属する斑鳩と申します」
「あ。私は初めてじゃないですけどね」
「そう言えば北原三尉の事件の時にお会いしてましたね……」
「どんな御用でしょうか?」
この時点で昨日報告したスキル絡みの件だろうなって事は予想がついていたけど、一応話を聞く事にした。
「麗奈も一緒で構いませんか?」
「そちらの方は昨日もご一緒されてたんですか?」
「はい。そうです」
「あ、長くなるようなら、私どっかで暇潰してるよ?」
「いや、一緒に聞いててほしいんだけど。一人じゃ不安だし」
「咲がそう言うなら私は良いけど、斑鳩さんは構わないんですか?」
「ええ、大丈夫ですよ」
ダンジョン入り口に併設されている、D.Aの建物内で会議室を借りて、話を聞く事になった。
「って言う事は、私に攻略班の手伝いをしてほしいって事ですか?」
「そうですね。現在国内に他にスキルホルダーが確認されていませんので、私とパーティー機能の確認などをする為に協力して欲しいのです。当然東京での滞在費用は、自衛隊が経費でホテルを確保させて頂きますし、相応な額での報酬も出ます」
「決して自衛隊に所属しろ。というわけでは無いのですね?」
「現時点で麻宮さんが学生である事も存じ上げていますし、学校卒業後に進路として選んでいただけるのであれば歓迎しますが、決して強制する事はございません」
「麗奈。どう思う?」
「ここは協力しておいた方がいい感じかな?」
「そっか。解りました。それでは協力させていただきます」
私達は東京へ戻る事にした。
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