第28話 遺跡遠征の旅路

 ロイアーの提案で遺跡への遠征が決まった日の夜、千司とセレンは王宮から王都の宿へと続く道を歩いていた。


 遺跡に向かう旨をライザに報告に行った帰りである。


 事後承諾という形ではある物の、現在のライザは千司にある程度の自由を与えている。セレンと言う監視付きであり、十中八九何かを企んでいるだろうが、それでも許可は下りると千司は踏んでいた。


 そんなわけで王宮を訪れたのだが——。


「まさかいらっしゃらないとは」


 セレンの呟きが夜の闇に溶ける。


「そうですね。まぁ、許可は取れたので安心しましたが」

「うむ。……だが王女自ら出向くとはいったい」


 そう言って、顎に手を当てて頭を捻るセレン。


 王宮に赴いた二人を待っていたのはライザ――ではなく銀髪の剣聖リニュだった。何でも王国の北方で騒ぎがあったらしく、その収拾のために昨日王都を出立したのだとか。


(魔法学園を襲撃した時もそうだが、存外フットワークの軽い王女だな。まぁ、あのステータスがあれば多少の無理を押し通すのは容易だろうが)


 以前千司がレストーの街とラクシャーナ・ファミリーの本拠地があるレップランドを全力疾走したのと同様、いざとなればステータスに物を言わせての移動が可能という事なのだろう。


 兎にも角にも、代理として動いていたリニュに遺跡遠征に向かう旨を伝えた所、「王女からの許可は出ている」との返答を貰った。


 当然の如く行動を読まれていることに内心ため息を吐きつつも、許可が出ているのなら不満を口にすることもない。


 そうして旅の準備もあるため早々に王宮を発ち、宿を目指しているのが現在である。


「……心配ですか?」

「あぁ、騎士として王女の身は常に案じている」

「自身より圧倒的な強者だとしても?」


 千司の問いに、セレンは瞑目。

 大きく深呼吸すると、蒼い月を見上げて呟いた。


「……こう言っては不敬になるかもしれんが、私は王女を妹のように見ている。故に、彼女の安全を心より願っている」

「そうですか」


 いつにも増して真剣なセレンの言葉に、千司は淡々と返す。

 以降二人は言葉を紡ぐこともなく、宿屋へと戻るのだった。



  §



 遠征に向かうことが決まってから二日が経過した。


 その間、これと言って変わったことはない。


 事前の取り決め通り、昼はこれまでと変わらず冒険者として依頼に従事し、夜になると旅支度。エリィの助言やライカの手伝いもあり、これと言って苦労することはなかった。


 セレンも騎士と言う仕事柄、遠征作戦は珍しい事ではないらしく、慣れた様子で支度を終えていた。


 強いて変わったことを挙げるとすれば、上級勇者たちが王都を出発したことぐらいだろうか。行き先は遺跡がある場所とは別方向の山岳地帯。小型のドラゴンが群れで生息しているらしく、実力を確かめに向かうのだそう。


(全滅してくれりゃ文句はないが、白金級が二人にオーウェンの護衛付き……まずありえないだろう)


 などと考えつつ千司は息を吐く。


 場所は宿屋の自室。

 目の前ではライカが千司とセレンの荷物の最終確認を行っていた。


「っと、これだけ準備しておけば大丈夫でしょう」

「ありがとう、助かった」

「いえ、これが私の仕事ですので」


 因みに、今回ライカは王都にてお留守番である。


 荷物持ちや料理、その他雑用と頼みたい仕事は多い物の、戦闘となれば足手まとい以外の何ものでもない。


 エリィ曰く、遺跡までは片道二日の距離があり移動中は野宿。いくら千司やセレンが大半のモンスターより強かろうと、リスクか大きすぎると判断した次第である。


(まぁ、知らん奴をいきなりパーティーに引き入れるのも悪手だしな)


 故に彼はお留守番。

 これに関してはセレンも同意を示していた。


「それにしても往復だけでも四日。向こうで最低でも二日は活動するのでしたか? くれぐれもお気を付けください」

「あぁ、分かっている。心配してくれてありがとう」

「当然のことです」


 そう言って優しい笑みを浮かべるライカ。

 千司は彼の腕を引っ張ってベッドに横になる。

 必然ライカも縺れ込むように倒れ、ベッドがぎしっと揺れた。


「……明日は早いのでは?」

「ん~? まぁ、そうだなぁ」

「では、本日はお早めに就寝することをお勧めします」

「しかし、しばらく会えないとなると寂しがるかと思ってなぁ」

「……どなたがでしょうか」

「そりゃあライカがだよ。違うのか? 傷つくなぁ~」


 ベッドの上で、愛おし気にライカの頬に手を当てながら軽口を語る千司。対するライカは口をへの字に曲げて、千司を真正面から睥睨。しかし最終的には呆れたようにため息を零した。


「……はぁ。そうですね。寂しいですよ、奈倉様」


 棒読みここに極まれりと言わんばかりの演技で身を寄せてくるライカに、千司は口端を持ち上げ答える。


「なら、寂しくないようにしないとな」

「……まったく、こんな様子じゃまたセレンさんに怒られ——んっ」


 千司はぐちぐちと不平不満を並べる立てるライカの口を塞ぎ、彼の服のボタンに手を掛ける。


 かすかに漏れるライカの甘い吐息と、ベッドの軋む音。


 二人の夜は静かに更けていくのだった。



  §



 翌朝、千司たちが集合場所である冒険者ギルドに赴くと、そこにはすでにエリィたち三人の姿があった。見たところ準備は万端の様子。


 それを確認してから千司は依頼の張り出されている掲示板の前に赴き『遺跡調査依頼』という冒険者ギルドに常時張り出されている依頼を受け付け嬢に提出した。


「遺跡に向かわれるのですね、お気をつけて」

「あぁ」


 依頼の受注を完了すると、千司はパーティーメンバーに向き直り告げた。


「それじゃ、出発するとしようか」


 そうして一同はギルドを後にし、遺跡に向けて出発。


 王都を出ると見慣れた草原を抜け、向かうのは以前にエリィとゴブリンを討伐した森の方角である。


 と言っても、そのまま森の中を突き進むわけではない。


「しばらくは街道を進んで、森の中に入るのは今日の夕方ぐらいからになる予定」

「りょーかい」


 曰く、遺跡は森の中央をくり抜いたように存在しているらしく、そこまでに整備された道は存在していない。国としてもモンスターが生息する廃墟へと続く道を整える必要性はなく、徒歩以外で向かうことは出来ないらしい。


 必然的に、途中からは森の中を移動することになり、最低でも一泊——遅れれば二泊は森の中で野宿を強いられることになる。


 これも、ライカを留守番させた要因の一つだ。


 エリィの案内通りに進む街道は、両脇を深い森に囲まれた幅五メートルほどの大きな道であった。周囲には千司たち以外にも馬車や行き交う人々の姿が窺える。


「意外と人通りはあるんだな」

「まだ王都に近いから。少し行けばほとんど見かけなくなる」


 淡々と答えるエリィと、適当に雑談を交わしながら歩くこと数時間。


 王都の形が見えなくなり、彼女の言う通り周囲に人の姿がほとんど居なくなった頃——ふと隣からくぅと小さな腹の音が聞こえて来た。


 視線を向けると、そこには無表情ながらも僅かに頬を染め、上目遣いに千司を見つめるエリィの姿が。


「……お腹空いた」

「……そうだな、昼食にするか」


 千司たちは街道脇にあった倒木に腰掛けると、王都で購入してきたサンドイッチを口に運ぶ。柔らかなパンとシャキシャキとした野菜がシンプルながらに美味しい。


「これ、今日初めて買ったけど美味しい」


 目を丸くしてリスのようにハムハムとサンドイッチを食べるエリィ。


「だな、王都に戻ったらまた食べたいところだ」

「でもこういうのって外で食べるから美味しいみたいなところがありますよね」

「あー、確かにそれは分かる」


 会話に混ざって来たアイリーンに同意を示しつつ、他愛ないことを語り合いながら食事をしていると、ふと正面に座っていたロイアーが空を見上げて呟いた。


「にしても、今日はあいにくの天気だなぁ~」


 彼につられて千司たちも視線を上げれば、空には分厚い雲が広がっていた。

 太陽を覆い隠す曇天により、周囲は昼過ぎにもかかわらずどこか薄暗い。

 加えて、湿り気を帯びた風が千司たちの頬を撫でる。


「……降るだろうか?」

「さてなぁ……だが、今日の寝床はさっさと決めた方がよさそうだ」

「……エリィ、現在の進み具合はどうだ?」

「かなり順調。でもロイアーの言葉は正確。少し急いで、早めに拠点を固めた方がいい」

「わかった。それなら早々に出発するとしよう」


 そうして残りのサンドイッチをぱくぱくと平らげると、千司たちは再度街道を歩き始めるのだった。



  §



 夕方になっても太陽が顔を見せることは無かった。


 しかし千司たちは特に予定を変更することなく、街道を逸れて森の中へ。ここからは方位磁石とエリィの案内が頼りである。仮に迷子になろうと、千司とセレンが居る限り、この辺りで危険になるようなことは無いが。


 街道を進む間はエリィと千司を先頭にして進んでいたが、森に入ってからはフォーメーションを変更する。


 ロイアーを正面に、アイリーン、千司とエリィが並び、殿はセレンの並びである。


 周囲を警戒していると、近くの木にゴブリンが昇った爪の後を確認。

 次の瞬間、視覚外より数匹のゴブリンが奇襲攻撃を仕掛けて来た。


 が、それが成功することは万に一つもあり得ない。


 一番弱そうなエリィ目掛けて襲ってきたゴブリンを千司は文字通り一蹴。顔面を砕かれ即死したゴブリンは森の奥へと吹き飛んでいく。次いで反対側から襲ってきた個体は片手で首を掴み、握りつぶす。


「……あぁ、くそ。手が汚れた」

「あとで水出してあげる」

「頼む」


 エリィと短く言葉を交わしている間にも数匹襲い掛かって来るが、そちらはセレンとロイアーが対処。ロイアーが盾で受け止めた所を、アイリーンが危なげなく喉を掻っ捌いて絶命させた。


 パーティーとしてかなりのまとまりを見せていると言っていいだろう。


「これで全部かぁ? ったく。森の中だと俺の自慢の盾もほとんど意味が無くて泣けてくるぜぇ~」

「特にゴブリンが相手だとな。だが、その盾があるだけで安心感はかなり違う。感謝しているぞ、ロイアー」

「ほぉう? そりゃあまた嬉しいこと言ってくれるなぁ~」


 千司の言葉に気をよくしたのか、勝気な笑みを見せながら先を進み始めるロイアー。


 それからも何度かモンスターに襲われるも、特に危なげなく殲滅していき——。


「……これ以上は危険。今日はこの辺りで野宿しよう」


 エリィの言葉で本日の行軍はここまでとなった。


 持って来ていたテントの組み立てをセレンとエリィに任せ、千司はアイリーンを連れて近場の薪を拾い集めて火の準備。気分はさながらキャンプファイアー。周囲の木々に飛び火してもエリィの水属性魔法でいつでも消火可能である。


 それらが終わると今度は夕食の準備を始める。

 昼は王都で購入した出来合いのサンドイッチであったが、夜は違う。


「まさか貴公が料理上手だったとは……」

「まぁなぁ~、独り身がなげぇと自然となぁ~」


 調理の手を止めることなくセレンの言葉に答えたのはロイアー。その手つきは上手というよりは慣れていると言った印象だが、どちらにせよ見事な手際である。


 彼が料理上手だと判明したのは数日前の事。


 いつも通り冒険者ギルドで依頼を受注し、達成。昼食を摂ってから戻ろうとした時、他の面子が王都で購入した出来合いの食べ物を取り出すのに対し、彼は自前の弁当を取り出したのだ。


 そんな訳で、今回の遠征中は彼に調理を一任することとなっていた。


 しばらくすると暖かなスープが完成。

 内容は肉に野菜と大変健康的。

 加えてパンを準備すれば立派な夕食である。


「ほい、待たせたなぁ~」

「これは美味そうだ」

「温かい」

「いい香りですね」

「うむ、中々の物だ!」


 千司、エリィ、アイリーン、セレンの順で夕食を受け取り、ロイアーが食べるのを待ってから、千司もスープに口を付けた。


「……これは、本当に美味いな」

「いやぁ、嬉しいねぇ~」

「どこかで習ったのか?」

「さっきも言ったが、独り身の賜物だよ。……だがまぁ、強いて言うなら昔孤児院でなぁ」

「ほう、ロイアーは孤児だったのか」


 千司の言葉に、他の面々は僅かに固まる。

 だが一方で当の本人は気にした素振りもなく、苦笑を浮かべた。


「まぁな、良くある話だ。ガキの頃、モンスターに襲われ親が死に、孤児院に預けられた。俺ぁ、他の奴らより年上だったからな。兎にも角にも頑張らないといけねぇと思い、何でも挑戦した。炊事洗濯、勉強から冒険者として金を稼ぐための戦闘訓練まで。このスープは孤児院の大人に教わったもんで、ちび共からの評判も良かった物ってわけよぉ。……って、悪ぃな! なんか暗い話しちまって」


 長々と語り終え、周囲を見渡したロイアーは、気まずそうなエリィたちに対して努めて明るい声色で謝罪。千司はそんな彼を観察した後、静かに、優しい声色で告げる。


「そうか? 別に暗いとは思わなかったが」

「え……?」

「だって今のは、優しい話だろ?」


 口端を持ち上げて告げると、ロイアーは小さく息を飲み、恥ずかしそうに頭を掻き毟ると、口元に笑みを浮かべた。


「ったく、ナクラ。お前って奴ぁ……」

「なんだ?」

「いや、なんでもねぇ。ただ……なるほどなぁ~。そんな調子で女と接してるってぇんなら、モテるのも納得ってぇもんだ」

「……悪いが、ロイアーは守備範囲外だぞ?」

「そういう話じゃねぇよ!」


 ロイアーのツッコミに、千司は笑う。それにつられるように、隣に腰掛けていたエリィも笑い、その場の空気が温かいものになっていき——夕食は団欒しながら過ぎていった。



  §



 食後、エリィの水属性魔法で食器を洗い、千司がタオルで水気を拭う。最後にセレンが食器を鞄に戻すという協力プレイで後片付けを行っていると、ふと千司の傍をアイリーンが通り、小さく耳打ちをしてきた。


「————」

「わかった」


 小さく言葉を返すと、アイリーンはにこやかに笑ってテントの中へと引っ込んで行く。


 因みにテントは男女別だ。別に一つにしたところで何かが起こる面子でもないが、単純に狭いため、二つ用意した次第だ。


「……アイリーンがどうかしたの?」

「ん? あぁ、何でも少し眠いから最初の見張りは自分以外でお願いしたいとのことだ」


 それは野宿をするにあたって必須の仕事、夜の番である。

 モンスターが跋扈する森の中でまさか全員が眠るわけにもいかない。


 交代で見張りを立てることになっており、食器を片付けた後それを決める予定となっていたのだ。


「そっか。じゃあ私がやろうか?」

「いや、俺がするよ。まだ眠くないしな」

「わかった。それじゃあお願いしていい?」

「あぁ、安心してゆっくり休んでくれ。何かあっても静かに対処するから」

「いや、その時は起こしてよ」


 苦笑を浮かべて肘で小突いて来るエリィ。

 ここ数日でかなり距離の近くなった青い魔女っ娘である。


 一方で、これを面白く思わない女性が一人。ちらりと視線を向けてみると、案の定というか何というか、ジトっとした目が向けるセレンの姿があった。


「……」

「……セレンさんも、ゆっくりとお休みください」

「ふん、言われなくてもそうするさ」


 そうこうしている内に後片付けも終わり、見張りの順番を決める。


 千司、エリィ、セレン、ロイアー、アイリーンの順で、とりあえず二時間ずつの交代で見張りを行うことになった。必然本日は後半組の出番がなくなるため、翌日に持ち越しである。


「それじゃナクラ。後はよろしく」

「あぁ、おやすみ。エリィ」

「ん、おやすみ」


 ロイアーとセレンがテントに引っ込み、最後にエリィと挨拶を交わすと、彼女もテントの中に姿を消した。そうして残ったのは千司一人。


 ぱちぱちと音を立てて燃える焚火を前に、一人木の幹に背中を預ける。


 先ほどまでエリィたちと話していたからか、彼女らが居なくなると一気に静かに感じる。と言っても、森自体が静かなわけではない。


 虫の鳴き声やモンスターの遠吠え、風が木々を揺らす音が耳朶を叩く。


「……」


 千司は小さく深呼吸し、揺らめく炎を見つめながら今後のことを考える。

 そうして一時間が経過したころ——不意に千司の腕に雫が当たった。それはぽつぽつと数を増やし、揺らめいていた炎を消してしまう。


「雨、か」


 本日は一日を通して天候が優れていなかったが、ついに降り出したらしい。

 モンスターの跋扈する夜の森の中での雨。

 千司は木の下で雨宿りしながら思った。


(……俺はなんて運がいいんだ)


 と。


 胸中で笑みを浮かべていると、雨音に紛れて何かが接近してきた。


 音からして四足歩行のモンスター。雨音に隠れ、匂いも、気配も消し、夜の闇に紛れたそれは、千司の背後に忍び寄ると牙を剥き出しにして襲い掛かる。


 が、接近に気付いている千司に当たるはずもなく、その攻撃は空を切った。


 千司は姿勢を低くして攻撃を回避すると、振り向きざまに襲撃者を殴りつける。


 大きく吹き飛び、近くの木々に叩き付けられたそれは、夜の闇に紛れるのにこれ以上ないほど適した色合いのモンスター。


「……ブラックウルフ」


 地面がぬかるんでおり、力を伝えきれなかったせいかふらふらと起き上がるブラックウルフ。襲ってきたのがこの個体だけなら早々に始末しようかと考えるが……しかし周囲からも同様の気配。


 その数、およそ三十匹は居るだろう。


 故に、取る選択肢は一つ。


「全員起きろ! モンスターの襲撃だ!」


(ちゃんと危険は知らせないとな~。なんたって、俺たちは仲間なんだから)


 千司の言葉を受け、テントから武器を構えて飛び出すパーティーの面々。


「おおぅ、こりゃあまた多いことで」

「うふふ、私はまだ眠たいのですけどねぇ」

「貴公、怪我は無いか?」

「あぁ、問題ない」


 セレンの質問に短く答えながら、千司は地面に置いていた剣を手にしてエリィの下へ。これは事前に決めていたことで、緊急時は千司がエリィを守ることになっている。


「静かに対処するんじゃなかったの?」

「その時は起こして欲しかったんじゃなかったか?」

「……そうだね。ありがと、起こしてくれて」

「どういたしまして。……俺の傍から離れるなよ」

「……うん」


 さすがに緊張した様子を見せるエリィを横目に、千司たちはブラックウルフと相対。——そして、夜間の戦闘が始まった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る