第2話 キャンプ



「はあ...はあ...ちょい休憩...」ドサッ...


…かなり進んでいるが一向に開けた場所に着かないな...日も暮れてきた、空は暗くなり始めている。


「仕方ない、ここら辺でキャンプをするか...

少し雑草を取り除くか?」


ナイフで草を取り除き、小枝を集め始める。

焚き火造りはサバイバルの基本だぞ〜


…取り除いた草を有効活用して寝床を作った

が出来栄えは...うん...


日用品の作成技術が欲しいと願う彼であった...


数分後...


「よっこいしょっと...」ジャラジャラ...


そこら辺にあった倒木を椅子代わりにして作業を始める。


「貴重な弾だからあまり失敗しない様にしよう...」


弾頭を取り除き、ナイフで後ろの雷管を叩く

七個目にしてやっと火が木屑に乗り移ってくれた。


…下手だって自分でも思っているさ...


とりあえず火種で小枝を燃やして何とか暗く

なる前に焚き火を作る事が出来た。


「...さて、今日の夕飯でもたべるか。」


…今日の夕飯はレーションだ!

そもそもこれしか食べる物は無いのだが...


…2個取り出して食べよ。ムシャモグムシャモグ...


「もう一個食べようかな...って何個か違うのが混ざっているぞ?」


…最初に確認したのに何故だ?

まあいい、(ガサゴソ)えーと...これは?


(CalorieMate)


かろりーめいと?

...中にブロック状の菓子が入っている、

某蛇が持っていそうだな。


…ふむ、意外に美味しかったから良しとしよう♪


飯を食べ終わった後は、やる事もないので

トレーニングを始めた。


腕立てに上体起こし、懸垂等...時間はたっぷりとあるので一通りのトレーニングをした。


*



「997...998...999...1000っと...よし、いい汗かいた〜」


…途中で懸垂が緩く感じた為、

腰に大岩を吊るそうとしたのは内緒だ。

さて、そろそろ寝ないとな...


装備やホルスターなどをバックパックの隣に置き、簡素な寝床に横になる、

空には星が光り輝いている。


「そういえば、生まれて初めてまじまじと夜空を眺めているな...俺」


…綺麗な景色よりも、目の前の敵を葬り去る瞬間の方が断然多いであろう。


…それにこの冒険心を感じているのはいつぶりだろうか?


「ふっ、ますますこの世界の事が気になってきたぞ〜!」


今日はもう寝るとしよう、明日も元気に探索だ。


「ふあぁ...おやすみぃ...」


龍は眠りにつくのであった...


────────────────────

.

..

....

───例の被験体の容態は?


───他の被験体に比べて良好です。


…何だ、騒がしい。


───私達はこの怪物で歴史を作り変える事が出来る様になる、こいつの強大な力によって。


───■■!危険です、そう簡単に◆◆◆の力を使いこなせるわけがありません!


…美しい、お前は...


───はぁ...もういい、君にはもううんざりだ、死んでくれ。


…何故争っているのだろうか...


男が銃を向けた刹那───


目の前が爆発と共に炎に包まれた...

....

..

.

────────────────────


目が覚めた、まだ日が出始めていないが

もうすぐ出てくるであろう。


「うぁぁ...寒っ、コーヒーが飲みたいな...」


…何か見ていた気がする、そんな事より火を焚かなければ...


弾頭を外し、雷管を叩く...

一発で成功だ、やったね。


火を管理し、あったまった後用を足しに行った。


タッ...タッ...タッ...タッ...タッ


…暗くてよく見えないな...暗視ゴーグルでもあればよかったが、もう少し進んだとこr...

(パラパラ... ガラガラガラ...)


…パラパラ?何だこの...音...?


寝ぼけていたが、足元を確認するとはっきり

と目を覚ました。


…うわぁ...崖じゃないか...

もう一歩進んでいたら落ちていたな...


ふと、用を足しにきた事を思い出す...


…ヤベッ、漏れる〜...


*



装備を身につけ、銃を確認する。


…スライドの引き具合、ハンマーも動くな?

グリップセーフティに、トリガーっと...

予備弾倉をポーチに入れて、ok?


「よし、45口径がどれほど効くのか

わからないが、頑張ろう。」


火を消し、歩き出す彼は

何となく無邪気な少年の様であった。


…あ!崖から何か見えるかも?

早速行ってみようか。



ガサガサ... ガサガサ...


「お? まさかスライムもどきか?」


───”グモモモモ…


…やったぜビンゴ!これで45口径の威力を

試せるぞ!


「突進される前に倒せるか?」


手始めに三発だ。


バァン、バァンバァン


ピキッ パッカーン!


…あれ?倒してしまった...まあ結果はいい感

じだな、上手く行けば二発でも倒せそうだ。


「あ、そういえば崖に行くんだったな... 早く見なければ...」


*



「まさか崖は崖でも海崖だったとは...」


…これは焼き魚にありつけるかも?楽しみだ...


「そうと決まれば降りれる所を探すぞ〜? ヒャッフ〜イ!」


*



テクテクテクテク...ピョン


ピピピピピ...

『スキャン中...スキャン中...スキャン完了』


『焚き火の温度から推測、約五時間前までは

いた模様。引き続き追跡を開始しまス。』

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る